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Elselインタビュー「だったら、私は私にできることを」

ツイッターのタイムラインにいるElselちゃんは言葉も写真も動画も一際目を引いて喜怒哀楽どの感情でいる時も可愛くて、私にとっては最初から誰より一番アイドルでした。そんなElselちゃんはどこから来て、これからどこへ向かおうとしているのかを知りたくて、今回お話を聞かせていただきました。

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VTuberのロゴデザインを始めたきっかけ

藤林檎 Elselちゃんは色んな人のロゴを作ってるけど、学校で元々そういうことを習ってたりしてたの?

Elsel そうですそうです。学校で習ってました。

藤林檎 VTuberのロゴを作ろうと思ったきっかけはなんでしたか?

Elsel デザインの学校を卒業する間際に色々あって内定を蹴ってしまったから、卒業したら次の就職先決まるまでに空白の期間ができるな~となって。丁度バーチャルYouTuberをそのぐらいの時期から、個人勢の人とかを一杯見て。こんなにたくさんいるんだってことをそもそも知らなかったから。その中で埋もれてしまっている人もこんなに一杯いるんだな~って感じてそれを世の目につくようにするお手伝いが少しでもできたらいいなっていうのと、単純に空白の期間はニートになるからお金稼がなきゃっていうことで、それでロゴデザインっていう関わり方でバーチャル界隈の方にいさせていただくようになったという。

藤林檎 VTuberのことはどういう流れで知って、個人勢のところまで流れ着きましたか?

Elsel 確か「しらたまさん」っていうフリーライターの人とツイッターで繋がってて、でその人がすごいVTuber関連の情報をRTしてる人なんだけども、その人のRTを見てバーチャルYouTuberの個人勢って言う存在を知ったみたいな。

藤林檎 ああじゃあ最初に大手のVTuberの人を好きになってそこからの派生でみたいな流れじゃ全然ないんだね。

Elsel そうだね、大手のVTuberの人達を知ってはいて、ロゴ制作を始める丁度1年前の2018年ぐらいに見てはいたけど、その時点ではバーチャルYouTuberにどハマりってかんじでもなく、追うきっかけではなかったかな。

藤林檎 そのしらたまさんのツイッターをきっかけに個人Vの存在を知ったのが学校を卒業する間際ぐらい?

Elsel そうですね。それぐらいのタイミングですね。

藤林檎 その頃ぐらいに内定を蹴って、そしたら空白の期間何する?となってVの人のロゴを作るに至ったと。

Elsel そうそう。


ロゴデザインが果たせる役割

藤林檎 Vの人のロゴを作るきっかけとして「埋もれてるVの人が見つかるために自分に何ができるのか」みたいな気持ちが最初にあったって言ってたじゃない?ただたぶん一般的には、埋もれてるVの人を見てもそこでじゃあ自分に何ができるのかっていう発想にまで至れる人ってほとんどいないと思うんだけど、なんでElselちゃんはそこで「自分に何ができるのか?」っていうことまで考えるようになったんだと思う?

Elsel バーチャルYouTuberの人ってツイッターアカウントとか持ってる人が多いじゃないですか。そこで伸びなくて悲しいとか辛いとか、そういう呟きを見ることがやっぱりあまりにも多いし、ほんとに自分が「いいなこの人!」って思った人でも全然シェアされてないとか、そういうのを自分の目で実際に見たからそういう風に思ったっていうか。「やらなきゃ」みたいな気持ちがあったかな。
あと自分も一番最初に動画を作った時にめっっちゃ大変だったから、ここまでのことやって反応が全くなかったらそりゃ悲しいよってすごく感じたなその時は。

藤林檎 確かにVの人のYouTubeチャンネル見に行って、内容も面白くて編集も凝ってるのに、「え、これで再生回数100?1000?」みたいなことは本当によくあることだもんね。労力にも見合ってないだろうし。Elselちゃん自身にも似た経験があるからこそ、同じような気持ちになってる人を見た時に他人事とは思えないってなるのはなんかわかるかも。
もう何件もロゴの依頼を受けて作ってるんだと思うんだけど、実際やってみての手ごたえとか、依頼者の方とか依頼者のファンの方からのリアクションってどんな感じ?

Elsel やっぱりロゴができるっていうことで「ちゃんとした感」とかグレードが上がった感をファンの方もご本人も感じるみたいで、ツイッターとかでお披露目してもらうとファンの人達が「わ~すごい」とか、「頑張って行こうね!」みたいな明るいムードになってるのを見て、あ~いいな、作ってよかったなあと思ったよね~。

藤林檎 私も最近自分のロゴをデザイナーさんに頼んで作ってもらったんだけど、見てるだけで自分がどこを目指してるのかってことが思い出せるし、自分自身のテンションが上がるし、ヘッダーとかを作るにしてもロゴが入ってるだけでぐっと締まるし、やっぱりロゴが果たす役割って大きいなって自分が実際作ってみてやっぱり思うもんね。

Elsel ロゴを発注するにあたっては必然的にご本人が自分の活動の見直しをすることになるから、ロゴデザインそのものに対してだけじゃなくて「自分の活動を振り返れて、そこから自分がどうやって行けばいいかがなんとなくわかりました、ありがとうございます!」みたいなコメントを依頼者の方からもらうこともあって。作ったロゴ自体の直接的な効果って見えづらいんだけど、そういう感想とかもらうとよかったな~って思いますね。

藤林檎 noteに「依頼者の方からこういうオーダーをもらって」とか書いてるの見たけど、結構そのロゴのデザインに至るまでの言葉のやり取りって、インタビューに近いところあるなって思うよね。

Elsel そうだね。コメントにある「ふんわりしたイメージがロゴによって固まって引き締まる」っていうのはほんとにそうだと思う。最初にヒアリングのところで一回言葉にしてもらうから、それはやっぱり大きいんだろうなって。私という第三者に読ませる形で色んな事を書き出して行くから。それでやっぱりそこで概念としてあったものが言葉できゅっとするっていうか。そういうのはあるな~って思う。

藤林檎 ああでもそれはすごいわかる。自分のことどう説明しようとか、どういう人に興味持って欲しいかとかやっぱ自分がロゴ作る時もすごい考えたもんね。だから予算とか色んな都合があると思うけど、実は個人Vの人が一番ロゴ作るの向いてるかもしれないって思うよね。

Elsel ほんとにそれはそう思う。

藤林檎 でもやっぱロゴデザインの活動はすごく大事にしてるんだね。

Elsel そうだね。やっぱり好きって言ってくれる人ができたっていうのもあって。今まで例えば絵も描いてたけど、そんなに「Elselさんの絵大好きです~!」って人はあんまり現れたことなかったから。でもデザインをやってから、「あなたのデザインやタイポグラフィーがすごく好きです」みたいなことを言ってくれる人が何人か現れて、私としてはそんな風に言われることを想定してなかったからすごくびっくりして、「そうなんだ」みたいな。人からそういう風に言ってもらえることがとりあえずできてるんだな~って思って。だから続けてるっていうのもあるかもしれない。

藤林檎 元々絵も描いてたんだよね。デザインだけじゃなくて。

Elsel うん。絵の方が最初。ずっと描いてた。絵は。

藤林檎 幼稚園の頃の同級生がきっかけだったんだっけ?

Elsel そうそう。その子が描いてて、で一緒に描いてた、みたいなかんじですね。

藤林檎 その子の絵が好きというより、その子自体のことが好きだったから自分も描くようになった、みたいなこと言ってたっけ?

Elsel そんな感じ!私の人生の中ではじめることって大体「誰々がやってて楽しそうだった」とか、「誰誰が好きだから」がきっかけとして多くて。

藤林檎 その子のことはどういうとこがいいなって思ってたの?女の子?

Elsel 女の子。すごい優しい感じの子で。絵もすごく可愛くて好きだったんだけど。上手いし。優しくてよく一緒に遊んでくれたから、みたいな。


バーチャル活動をはじめたきっかけ

藤林檎 Vの人のロゴデザインするってところから入った後どのぐらい経ってからElselちゃんが今推してるVTuberの月白シタンちゃんにたどり着いた?


Elsel 大体二ヵ月だったと思う。

藤林檎 じゃあ結構すぐだったんだね。このシタンちゃんとの出会いがElselちゃんがバーチャル活動を始める大きなきっかけになったんだよね?

Elsel そうですね。

藤林檎 最初シタンちゃんにはどうやって出会った?

Elsel 最初はツイッターだったかな?誰かがリツイートしたシタンちゃんの固定ツイートが自分のタイムラインに流れてきて。そこにシタンちゃんの自撮りが固定ツイートに3枚くらいぺぺぺって貼ってあって、それを見た瞬間に「めっちゃ可愛いな!」と思って。その自撮りの空気感とかがすごくいいなって思って。それからYouTubeチャンネル行って、「見る小説」っていう最初の方に投稿された動画があるんだけど

それを見て「わ!すげえな~」って純粋に思って。シタンちゃんを見て、「他のVTuberの人達がやってることと違うな」っていう風に思ったから、新鮮だったっていうか。あとすごく綺麗だなっていうのと。それでもうのめり込んでいったっていう感じですね。

藤林檎 確かにそのシタンちゃんの動画は、「VTuberの人が作る動画」っていう言葉からイメージするものとは全然違う、3DCGを使った文学の要素がある映像作品っていうかんじの、すごく綺麗な絵づくりの動画だよね。でそこからElselちゃんのアバターより先にきららえるせるちゃんができるわけだよね。


Elsel その時は自分自身がバーチャルYouTuberになるっていう考えは全然なくって、でもそのシタンちゃんを見て、その自分のアバターというか、モデルとかを使って映像を作ったり、お話を作ったりっていうことを「私もやってみたい」ってなって。きららえるせるは自分自身のアバターというより、ひとつの自分の作品というか、コンテンツっていう意味合いが強いんだけど、そんな感じで作りましたね。シタンちゃんに出会ってたぶん二ヵ月?ぐらいで作ったと思う確か。

藤林檎 実際やってみてどうでした?

Elsel 結構難しいなっていう風にすごく感じた。楽しいって気持ちはもちろんあったんだけど、伸びないっていう悩み?とかどうやって人に知ってもらうかとか、初めてのことだったしものすごく悩んだ。

藤林檎 そこからきららえるせるちゃんに加えて自分のアバターも作ろうって思ったのはなんでだった?

Elsel きららえるせるの名義でだけじゃなくて、その頃できた自分の立ち絵で3Dモデル作って自撮りしたいなあって思うようになって。

藤林檎 なるほど。自分のアバターが出来てからきららえるせるちゃんと自分の距離感って変わった?

Elsel そうだね。今はほんとに別のものだなっていう感じ。前まできららえるせるの名義で自撮りをずっとやってたんだけど、自分も自撮りをするようになってから「きららえるせるが自撮りをやるのか?」っていう疑問が段々湧いてきて。最初にきららえるせるで自撮りを撮るようになったのは、自分がほんとにやりたいし、きららえるせるっていうアバターがあるし、それと宣伝の意味合いもあってはじめたんだけど。いざ自分が自撮りをはじめたらきららえるせるにこれをやらせるのはもしかしたらちょっと違うのかもなって思うようになって。どちらかというときららえるせるではコンセプチュアルな感じの画像とかそっちをやるべきで、私は自撮りで自分の「可愛い」を発信したいなっていう、自分を表現するツールとしての自撮りをやってるけど、きららちゃんはそうではないから、そういう違いは確かに出てきたかなって。

藤林檎 なるほど。ほんとにアバターの姿で活動している人もさ、そのいわゆる「魂」と呼ばれる中の人や作者の人と、そのアバターとの間にある距離感ってほんとに人それぞれだなあって思うんだけど、結構他の人の場合は、見えるところにはきららえるせるちゃんに当たるアバターとアカウントしか出さないで、Elselちゃんみたいにそのアバターを作った側の人は隠すというか見えない状態にしてSNSをやってる人も普通にいるっていうか、そっちの方が多数派のような気がするんだけど、でもElselちゃんは普通にどっちも出してるから面白いよね。

Elsel 確かにそれはそうかもしれない。

藤林檎 ツイッター用のアカウントもバーチャル用に立ち上げたアカウントじゃなくて、元々バーチャルになる前から自分が使っていたアカウントをそのまま使ってるとこだったりとかも結構珍しい方のような気がして。アカウント分けてないのは、特にアカウント分けようと思うきっかけとかタイミングが特になかったからそうなってるってことなのかな?

Elsel そうだね。元々このElselっていうツイッターのアカウントもガチでリアアカって感じじゃなかったっていうのもあって。基本的にはネット用のアカウントで、でも仲の良い友達には教えてあるみたいな。それでこのElselって名義のアカウントがずっとインターネットで存在してきて、そこに最近アバターが付いてバーチャルYouTuberを名乗り始めたっていうだけの感じで。あんまり自分の中ではこの名義を変えたりとかアカウントを変えたりっていうのは想像がつかなくて。だから全然アカウントも変えず名義も変えず、ぬるっとバーチャルになったっていう。あとはたぶんネトゲやってたのが個人的にそういう考え方の根底になってるのかな。あれもアバター作ってそこで色々やっていく訳だから、ナチュラルにアバターを自分と思えているというか、この名前もこの身体の感じももう「私」だよな~っていう。

藤林檎 ああでも確かにそうじゃない人と比べたら、ネトゲをやってるって経験は大きい感じがするね。ネトゲは有名タイトル?

Elsel SEGAのPSO2っていう。

藤林檎 聞いたことある。有名だよね。

Elsel うんまあ割と。でも全然ネトゲの世界にどっぷり浸かって生きてたとかそういう訳じゃなくて、そこでも友達とずっと身内プレイばっかりしてたんだけど、でもだからこそ友達とアバターの姿で接するとか交遊するってことに対する違和感も少なかったのかもなあとは今ちょっと思ったけど。


自撮りについて

藤林檎 結構バーチャルの自撮りって、その人がどういう文化的な背景を持ってるかとか、どういう人もしくはキャラクターが好きかとかそういうのが出るし、見てると誰のでも大体なんとなくそれがわかるんだけど、Elselちゃんのは本当にそれがあんまりよくわからない。例えば私だったら元々ネットでめっちゃ色んな女の子の自撮りを見るの好きだったから、たぶん無意識にそのへんの空気感とかを取り込んだ写真になってると思うんだけど、Elselちゃんの場合はどう?

Elsel 私の場合はこれもシタンちゃんだと思う。

藤林檎 ああ、でも確かにそう聞くと急に納得するね。

Elsel シタンちゃんの自撮りの方向性が変わったら私も変わって行ったし、バーチャルの人が自撮りをするってことを知ったきっかけも月白シタンちゃんだったと思うから、ほんとに「あ、こんな可愛いことやってるんだ。じゃあ私もやろ~。」みたいな感じで、自撮りの要素というか、服であったりとか構図であったりとか、そういうのを真似してって感じ。

藤林檎 ただお顔立ち自体はシタンちゃんと全然違うじゃない?そのへんはどう?

Elsel それは誰に影響を受けたっていうのはあんまりないかも。でも涙袋の感じとか目元の感じとかはその概念としてあるのは言い方悪いけど地雷女とかメンヘラの女の子とか、私はすごく可愛いと思ってるから、そんなニュアンスで。そういう子達の自撮りとか顔が全体的に好きだから。そういう要素が出てるのかな?とは思ったり。

藤林檎 すごい三次元って感じでもないしでもすごい二次元って感じでもないから、オリジナルなお顔立ちだな~っていつも思う。

Elsel それは確かに意識したかな。デザインやってる時とかメイクしてる時とかも。めっちゃ三次元って感じでもなく、かと言ってめっちゃ二次元って感じでもなく、みたいな印象をイメージして。

藤林檎 きららえるせるちゃんとやっぱりちょっと似た雰囲気はあるよね。

Elsel ほとんど元の原型というかキャラクター原案がきららえるせるとElselのアバターは一緒だから。あとは自分のフェチが両方反映されてるから。うん。


自分で自分をプロデュースしたい

藤林檎 Elselちゃんのキャラクターと声だったら例えば企業勢Vになるためのオーディションに出てほんとにバーチャルタレント的な正統派VTuberになる、とかも目指そうと思えば全然目指せそうって私は勝手に思ってるんだけど、そういう方面に行きたいとは全然思わない?

Elsel そうだね、元々例えば会社の中でバリキャリになるとか、誰かの元で何かになるみたいなそういうことにあんまり興味がなくて。どうせだったら自分で自分をプロデュースしたいっていうか、そういう気持ちが強いから今まで「別の何かになるためのオーディションに応募したい」ということは全然思ったことないかな~。

藤林檎 じゃあ制約も大きそうだし、企業勢Vになるってことにはあんまり魅力を感じないってこと?

Elsel 感じないね~。やっぱ「自分じゃなくなる」っていうイメージが強いから。だから「別の人の中に入る」みたいなことは全然考えられないかな。でもそれはそれとしてそう言ってもらえるのはうれしいけど。笑


だったら、私は私にできることを

藤林檎 結構Elselちゃんは、なんらか満たされなさを抱えてる女の子を自分の推しにすることが多いイメージがあって、ただ私の場合の経験としてはそういう子を推してた時に「ただのオタクである自分には彼女の孤独感や満たされなさには何も寄与できないことが辛い」みたいなことを思って離れてしまったことがあるんだけど、Elselちゃんはそういう気持ちになってしまうことない?

Elsel あ~これはねえ、確かにちょっと前まではやっぱり思ってたかな。やっぱり私のしてあげられることには限界があるし、そもそもその人にとって自分が特別な存在じゃないと何を言っても届かないな~って、そんな風にちょっとだけ思っちゃってたことがあって。自分って無力だな~って思うことはあったかな。ちょっとの期間。
そこからどう脱したかな。まあでも結局決定するのはその人自身だし、だからさっき「特別な存在じゃないと何を言っても届かない」とは言ったんだけど、例え自分が特別な存在だったとしても、結局決めるのは全部その人で、私ではなくて。自分自身がどうこうしてあげてどうにかなることなんてないんだなあと思って。悲しい意味じゃなくてポジティブな意味でね。だったら私は私にできることを、例えばそういう応援、リツイートであるとか自分の思いを伝えるとかファンアートを描いたりとかで好きって伝えるってことだったりとか、そういう自分のできる範囲のことをやって、それでも悲しい結果になっちゃったんだったら、それはもうその人の決定だからしょうがないなって。自分が何をできなかったかじゃなくて、自分がやりたいこと、その人にやってあげたいことを全力でやるっていうのが自分にできることというか、それ以上でもそれ以下でもないなっていう境地に至った、みたいな感じ。

藤林檎 めっちゃ大人。

Elsel でもここに至るまでの数か月間はほんとに悲しくて、私はあの時なんであんなことをしてあげられなかったんだろうとか、自分の活動もやっている中で人を推すってことに割ける時間っていうのがやっぱり限られてくるから、だからそういう風に思ったことも一杯あったんだけど、でも結局全部ひとりよがりだし、したいことをやれる範囲でやるのが一番だなあって、思います。

藤林檎 好きな人の活動とかエッセンスみたいなものを自分の活動に取り込んだりとか、いい意味でたくさん影響を受けてたり、Elselちゃんもnoteでも自分自身のこと「信者」って感じで比喩してたり、でもこういう風にお話聞くと、めっちゃ考え方自立してるって思った。

Elsel 今シタンちゃんが主体ですごく好きなんだけど、それは色んな側面で好きで。クリエイターとしての尊敬であるとか、あと彼女の人としての考え方を自分のものとして取り入れた時にしっくり来るっていうか。だから「信じて従う」というより「信じて取り入れる」っていう方が強くて。だから部分部分を自分のものにしてるって感じかな。まあでも自立できてるのかはわかんないけど。笑

藤林檎 ああでも例えば私がアイドルを好きになった時は、1から100まで言ってること全部正しいからその人のことを好きなんじゃなくて、例えそれはちょっと正しくはないよってところがあったとしても、「でもそういうところも可愛いよ」って思えるからなのね。だからなんかその気持ちに近い部分があるのかもって聴いてて思った。

Elsel そうそう、そもそも最初に「可愛いな~」って思ってる純粋な気持ちがあるから。

藤林檎 なるほどね。



この名義で全部完結できたらいいな


藤林檎 Elselちゃん色んな事に興味を持って取り組んでいる印象だけど、その中で特に今後力を入れてやっていきたいと思っていることって何かある?

Elsel どのコンテンツやるにしても、最近始めたツイキャスだったらサムネや配信画面とか、自分がとりあえず納得できてかつ自分が技術一番高いであろうと思っているのがそういう見た目を整えるところだと思ってるから、そこはもうほんとにちゃんとしようって。一番自分に興味を持ってもらえそうなのはそこかなとも思ってるから。

藤林檎 そうなんだ。ただ私はこうElselちゃんのツイッターとかnoteだったりも好きだけど、そういう方面で何か、っていうのは今のところは特に何かっていうのは考えてない?

Elsel 自分自身が人の書いた文章に救われたり感化されたりというか、救われたような気持ちになることがあるから、自分も同じようにそれができたらいいなあとは最近考えてる。中身を伴わせたいなと。私も教祖って言ったらおかしいんだけど、偶像っていうか、そういうものになりたいなっていう思いは前からあって。自分はでもそういうカリスマ性のある感じにはなれないとは思うんだけど、アイドルと教祖をミックスしたような存在になりたいなって。

藤林檎 ただElselちゃんはその教祖的な存在になりたいっていうのと同時に、「自分が自分の意見を述べたことで傷つけてしまう人がいる」っていうことをかなり気にしてない?

Elsel うんかなり気にしてる。それがあるからここに来るまでにすごく時間がかかったっていうか、ものすごく勇気が必要だった。あと人を傷つけてしまう恐れの他に、どこかで人と違うことへの恐れがたぶんあったのかなあと思って。例えばバーチャルに対する価値観であったり、他にもある価値観に対して自分とすごく仲の良い人と価値観が違うとか、そういうことに対して「わあ嫌われるかも!」ってすごく思っちゃうふしがあって。だからそれですごく怖かったのもあるんだけど、でもよくよく考えたら仲のいい人ってそんなちょっと思想が違うからっていきなり嫌いになったりしないだろうって思って、その違うことを怖がるんじゃなくて、違うけど仲良くするっていうか、そういうマインドが大事なのかなって最近思うようになった。そういう感じで自分の中で折り合いっていうか決着はついたかな…。

藤林檎 じゃあ今後は今話してくれたようなことに向けてがんばって行きたいっていうかんじ?

Elsel それともう一つ大きな目標があって、この名義で全てを完結させたいなと。生きて行く上で必要な仕事であるとか、バーチャルとして趣味的に存在するんじゃなくて、主体としてこの名義で仕事をしてこの名義で色んな人に知ってもらったりとか、アイドルみたいな活動をしたりとか、そういうことがこの名義で全部できたら、生計が立てられるようになったらいいなあって前々から思ってる。

藤林檎 確かに普通の仕事より喜んでくれる人の顔が近くで見えるし、そういうところにやりがいを感じるなって私もバーチャルで色々やってて思う。Elselちゃんもこれ一本でやりたいっていうのはそういうところに喜びを感じるから?

Elsel そうだね。そういうのもある。

藤林檎 そうじゃない理由もある?

Elsel そうだねこれはアレな話なんだけど、本当に家から出たくないっていう。

藤林檎 あ~でもめっちゃわかるよそれ。

Elsel 通勤であるとか、あとはリアルだとどうしても干渉しないといけない事柄がすごく多いから。バーチャルでも責任を持って色々なことやらなきゃいけないのはもちろんだけど、でもバーチャルの方が自分がちょっと疲れたなって思ったら自分のタイミングである程度自由にすることができるし、接する人や情報も比較的制限しやすいっていうか。だからすごく暮らしやすいしこれで完結させたいなって。

藤林檎 会社勤めより個人事業主の方が自分に向いてるかもっていうかんじなのかな。

Elsel そうだね。ほんとにそっちを目指してる。内定を蹴ったっていう話をしたんだけど、その時もなんか就業規則が聞いてた内容と全然違うっていうのでやめちゃったんだよね。そこで改めて会社に入る意味っていうのを空白の期間で考えた時に、会社の部長であるとか課長であるとか、会社の中で実績を上げることって後になにが残るんだろうって思って。結局会社の一番上の人じゃないと自分の好きなように1から10まではできないから、だからやっぱそこに「う~ん」って感じて。あとはそういう肩書に興味を持てなかったっていうのと。だからフリーランスになりたいなあっていうのが最終目標としてあるから。

藤林檎 今VRoidモデラーの求人が出てたりとかでちょっと話題になってるけどさ、そっちを極めたいかんじはない?

Elsel そっちは全然。VRoidでモデルを作るってことを、依頼を受けてやりたいって気持ちが毛頭なくて、楽しいとは思うんだけど。ほんとにVRoidに関しては自分を表現するためのツールとして使ってる側面が大きいから。自分を可愛くするために極めるってかんじかな。

藤林檎 なるほど、じゃあ絵作りをがんばりたいっていうのはデザイン方面だったり自分のバーチャルとしての活動の方面だったりの絵作りをがんばりたいってことだよね。

Elsel そうそう、もう自分をいかに可愛く見せていくかっていうことにね。


Elsel

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次回インタビュー配信のゲストは 舵木まぐろさんです!

次回インタビュー配信は9/19(土)21:30から!ゲストは舵木まぐろさんです。

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