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「中学生トレイルランナー」という課題

トレイルランニングの平均年齢は比較的高い。

多分一番多い年代は40代だと思っている。
続いて30代と50代。

以前より20代や10代は増えてきたがまだまだ少ない。

理由はいくつかある。

トレイルランを始める年齢が遅いこと

ランニングをし始めて物足りなくなっただとか、
山を登ってみた走ってみたくなったとか、
トレイルランニングはどちらかというと最初に取り組むのでなく
次のステップで取り組む人が多いと思っている。

また、それなりにギアも必要になる。
加えて、レースに出るとなると単発ならまだしも
参加資格が必要になるレースに出場するには
経験を積んで、
ポイントを獲得して…
その為に都度様々な消耗品が必要になったり、旅費などもかさむ。

となると、それなりに経済的・時間的ゆとりがある方が取り組みやすい。

子どもが取り組む機会が少ない

手前味噌だが、ジュニアトレイルを初めて10年目。
その前年にはジュニアトレイルの前身である親子トレラン教室を立ち上げた。

ニーズが多かったこともあり、教室形式だけでは対応できなかったので
翌年からレース形式のジュニアトレイルを立ち上げて間口を広げている。

潜在的に山を走りたい子ども(厳密にはアウトドアスポーツをさせたい保護者)は一定数いる事がわかる。

延べ人数だがジュニアトレイルは参加人数が約1万人に達している。

ジュニアトレイル以外にも子供が参加できるレースはいくつかあるが、
多くは子ども主体ではなく子供も出場できるものだ。

僕は子供が主役、子供が主対象であるという事が大切だと思っている。

子どもたちが走ることに夢中になり、
ギャラリーも一緒に応援し、盛り上がる。
あくまでも子どもたちが主役であるべきだと思うからだ。

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中学生(と高校生)の出場機会が少ない

出場だけでなく、多分そもそもの人口も少ない。
小学生より一時的に減るんじゃないかと思っている。

①小学校高学年頃より学校の部活や塾などの習い事で忙しくなること

それに伴い、ジュニアトレイルでも参加人数は減少し始める。

②中学に進んだときにトレイルランを続ける環境がないこと

部活もなければクラブチームなどがあるわけでもない。
仮にあったとしても地域など限定的なものになる。

加えて、どこかの地域で練習会などがあるとしても保護者の理解が重要になる。
自分の意思でいろいろな事ができるようになる一方で、
全てを自分で決めたり行ったりできるわけではない微妙な年代だと思う。

と、まあ理由は色々あるけれど…

自分が中学生くらいだったり、それくらいのお子さんを持つ保護者で
トレイルランが大好きな人たちにとっては重要な問題だ。

僕はトレイルランニングをライフスタイルとして身近に親しめるアクティビティとして定着させたいと思っているし、幅広い世代はもちろん、末長く楽しめる環境を作ることはトレイルランニングを生業にするものにとって大きなミッションだと思っている。

だから、この課題にも取り組まなければならないと思っている。

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手始めに長野大会から

今年の長野大会では通常1~3kmほどで行うジュニアトレイルにしては珍しく、
距離を伸ばして5km近くになる。僕の考える中学生以上の適正距離に近づけた形だ。現地の方とも話をしながら、そして今年の参加者の反応を踏まえてだが、将来的にもう少し伸ばせると考えている。

単純に伸ばすだけではダメだ。

ギャラリーの応援のしやすさというのもイベントにおいて重要な要素だ。
山の中を走るトレイルラン、スタートして見送ったら次に会うのは
フィニッシュに戻ってきた時というのは僕は寂しいと考える。

今回はリフトを使う事で大半の方はスタート、途中の見晴らし、フィニッシュと3回応援出来る。こういう仕掛けはスポーツであると同時にエンタテイメント性を高めるので走らない人にも興味を持ってもらうきっかけになる。

これがうまくいけば、長野は遠い…と二の足を踏んだ方が来年は参加してくれるかもしれない。

まずは事例を1つ作る

今年は長野大会。

距離を伸ばして、応援もしやすくした。

コースは長くなった分タフになるけど、変化にとんで景色も楽しめる。

個人的には白樺の森を下るシングルトラックがおすすめだ。

僕の場合、主役は子どもたちなので、一般の部を追加したり(今年もテスト的に行っている)、リレーをしたり、アウトドアフェスティバルとしての要素を盛り込んだり、子どもたちがその力を発揮できるよう、活躍の場を用意したいと思っている。

先は長いが1つ1つ課題に取り組んで未来のトレイルランナーたちを育て続けたい。

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