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ZERO PORTRAIT OSAKA2023 「生きる」

 ZERO PORTRAIT OSAKA 2023へご来場いただき、ありがとうございます。
 今年はふたばさんと撮った作品を展示させていただきます。

 https://twitter.com/futabaizaaa

 テーマは「生きる」
 昨年のふたば展、BARZEROモノクロ展からの連作、彼女との関係性の中で撮った作品になります。
 生き辛さの中に光が見えるものを撮りたいと思って作りました。シンプルな作品ですが、見て何かを感じて頂けたら嬉しいです。
 
 2022年の元旦0時過ぎに彼女が「フジオさんの写真を見てるとなぜか心あったまります!自分がとても可愛く見えて少し自信がつきました」というメッセージをくれました。自分の写真が彼女の自信に繋がったのか、心があったまるのか、それが自分の写真なのかと教えられました。
 あるきっかけで「ふたば展」の段取りを引き受けることになったのですが、元旦のメッセージが無かったら引き受けてなかったと思います。
 
 ふたば展の作品は誰も撮ったことがない彼女を撮ってみたい、青春の儚さと希望を撮りたいから始まり、彼女が好きなものものと一緒に撮ろうと思い、それが哲学書でした。
 結果、出来上がったのは最初の考えと違い、彼女の負の感情が出た作品でした。彼女に見せた時に良いと言ってくれたのですが、こんな心に踏み込んだものを出しても大丈夫か?と心に引っ掛かり、その一方で自分の作品を多くの人に見て欲しいという欲求が強くありました。
 彼女には良いことも悪いことも教えて欲しいとお願いしたのですが、感想ノートに「高校時代の苦しみはこんなものじゃなかった」と書いてあったのを見た時に、その心配は撮り手の傲慢だと気付かされました。大袈裟かもしれないですが、自分の中ではそう思ったのです。
 
 こちらがふたば展の作品になります。
タイトルは「生きるとは.....」。

「生きるとは..…」

 ある方から「俳句で解釈を読み手に委ねるような余韻があって楽しかった」と感想をもらったのは大変嬉しかったです。

 ふたば展の作品は闇だけを写したものだったので、もう少し彼女に光をあてたいと思い、BARZEROのモノクロ展にこちらを展示しました(ゼロポの図録に収録)。
 タイトルは「光」。

「光」

 モノクロ展が終わったあと、ゼロポの作品を誰とどうするか夏の間迷っていたのですが、しろくま展で展示している作品を彩倉まりなさんと撮った時に「シンプルに撮りたいものを共有すれば自ずと写る」と気付き、すぐふたばさんに連絡して「ふたば展の続きをやりたい、ふたばさんもっとに光をあてて希望が見えるものを撮りたい」と伝えて撮影したのが今回の作品です。
 
 タイトルは迷った末に「生きる」にしました。 
 個人的にモデルとカメラマンの関係はどこまで行っても「虚」だと思っていますが、そういった関係性から少しでも彼女の「実」を写せたんじゃないかと思っていますし、他のモデルさんでは成り立たないものでした。

 モノクロとカラーの組み合わせは山中夏歩さんの写真展、テランセラに出されていた作品から着想を得ました。
 
 最初、フォトブックを作らないつもりだったのですが、ふたば展とモノクロ展をご覧頂けなかった方にも連作としてお見せしたかったので各展示の作品を収録して作りました。今回の展示単体だけで見れるように作りましたが、こちらも見て頂ければうれしいです。

 本日は作品を見て頂きありがとうございました。
 よろしければ作品の感想をお寄せください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdOGC-CKf9-G3-5sFeE4BnitYFXr4XiRhFhqFJJPejOs6J1IA/viewform 

 しろくまコラボ展示の作品解説はこちらから。
 https://note.com/fujiofm/n/n9c24b9dbd03a

展示作品

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