やさしい音
木のマグカップを作り始めたそのきっかけは、ある日
"ククサを知っていますか?"と、人から尋ねられたこと。
それ以前にも、身近な人から"木のマグカップを作ったら?"とも
言われていたのに、そのままになっていて
"ククサ"と、それまで聞いたことがなかった名前を聞いた途端に
俄然と興味が湧いてきて、いつものように"それは一体なんぞや?"と
調べまくり、翌朝にはククサのことを尋ねた人に"あれ、作るよ!"と言い
そのまま手持ちの道具を使って、手探りでなんとか形にしたのが
全ての始まり。
あっ! でも、私の作っている木のマグカップはククサではありません。
苦心惨憺の末? 楽しく?決めた、オリジナルの形の木のマグカップです。
あしからず。
そして今、木のマグカップは"和鑿(わのみ)の手彫り"
この先も、これはもう変わらないでしょう。
これまでに数々の木に出会ってきました。一度きりの木もあります。
巻頭の写真のマグカップ。これはキハダの木。 どことなく淡く渋く
光るような様子を見せる不思議な佇まいの木。キハダも、ただ一度きりの
出会いのままになっています。
先日手元に来た初めての木。なんとか僅かな量の素材の確保が
できましたのでマグカップを彫ってみました。愛用の和鑿(わのみ)を使って。
和鑿を使って彫る。思えば、随分と久しぶりの事でした。
機械を使って彫ることも好きですが、やはり和鑿(わのみ)で彫ることも
実に楽しいもの。コツコツ、コツコツ、木の音は、実に耳に良いもの。
"手を使って、コツコツと彫る" 耳に、やさしい音です。
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