夢の中で

 10日間、脳圧を安定させるために眠っていた。その中でたくさんの夢を見た。目が覚めたとき、それが現実か夢かわからないくらいリアリティのある夢だった。

 そのうちのひとつに親戚が出てくる夢があった。私の従姉妹や従姉妹の子どもが出てくる夢。夢の中の私はベッドで寝ている状態でずっと周りを眺めていた。ガラス越しにみんなが私を見ていた。おばあちゃんも何度も見かけた。

 意識が戻ったあとに、このことを母に伝えた。しかし、おばあちゃんは何度も来ていないしましてや従姉妹の子どもはまだ小さいのでICUに入ることは出来ないから来ていないと言われた。そこで初めて見たものが夢であると知った。

 その夢は偶然見たものではなかったと私は思う。従姉妹の子ども2人は私のために手紙を書いてくれていた。その手紙をまだ目を覚さない私の横で従姉妹が読んでくれていたらしい。きっと眠っている間も耳から入る言葉は伝わっていたんだろう。子どもたちの思いが、眠っている私に届いたんだと思う。夢の中でおばあちゃん含め親戚がたくさん来てくれていたのは皆が私を思う気持ちが私の中に伝わったからだ。

 こんなにも私を思い心配してくれる人がいて幸せ者だと思った。

 まだまだ夢は長かった。

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