【性犯罪と闘う理由】連続した「無罪判決」

『全く知らなかった』
ということにショックを受け
ポスターの前で立ち止まった。

ポスターは内閣府男女共同参画局が作成した紫色の女性を中心に置いた
「性暴力」
「女性に対する暴力をなくす運動」
というポスター。

その女性がなぜ紫色なのか。
そのポスターになぜ紫色のリボンが描かれているのか。

1ミリも知らないなんて、知らないにも程があるだろ。おれのここ何年かの仕事ってなんなの?周りの人は知っていたの?
こんな疑問ばかりが頭を駆け巡った。


(フラワーデモ)
平成31年3月中に言い渡された4件の性犯罪における無罪判決。
これに対する被害者を支援する国民の怒りのデモにつけられた名称。

極めて不当な無罪判決であったことから、
国民の怒りが頂点に達しそれを表すために花を掲げてのデモが行われ、現在も毎月11日に全国各地で行われている。



4件の無罪判決
⚠️以下、事案を記載しているためフラッシュバックなど注意

①44歳の男性が飲み会で深酔いして抵抗できない状況にある中、性的暴行をしたとして準強姦罪(法改正後の準強制性交等罪)で起訴された。
女性が抵抗できる状態でなかった抗拒不能状態としながらも、「女性が許容していると被告が誤信してしまうような状況にあった」と誤信したので男性の故意が認められないとして無罪判決が出された。
最高裁まで争った結果、懲役4年の判決。

②コンビニ帰りの女性が外国人男性から口腔性交を強要された強制性交等致死傷事件。
加害男性からみて「明らかにそれと分かる形での抵抗はなかった」として、裁判員裁判で無罪判決が出された。
控訴せず無罪が確定した。

③娘が中学2年生のときから性虐待をしていた実父の準強姦事件。
娘への性的暴行を認めながらも、「抵抗しようと思えばできた」として無罪判決が出された。
高裁で逆転有罪となり、懲役10年が言い渡された。

④当時12歳の娘へ実父が性虐待を行った強制性交等罪事件。家から押収された児童ポルノ所持罪でも起訴された。
家が狭く「同室で就寝する家族が気づかないのは不自然」であり信ぴょう性がないとして無罪判決が出された。
高裁と逆転有罪となり、懲役7年が言い渡された。


例えば、前記③の事案の概要は、
当時19歳の娘に対して、父親が殴る蹴るの暴行を加えた上、ホテルに連れ込み性交したとされる事件である。恐怖で抵抗できなかったとして準強制性交等罪で起訴したが、暴行と性交の間に時間差があるため、本当に抵抗不能だったのか疑わしいとして性的暴行は認めつつ無罪判決となった。

高裁判決では、
「被害女性は当時、抵抗することが困難な状態だった」
ことが認定され、被害者が性交を拒否した時にあざができるほど暴行を受けたことなどを挙げ、地裁判決が、
「抗拒不能状態を否定した事情は、むしろ肯定する事情となり得る」
などと指摘。
また地裁判決について、
「父親が実の子に対し、継続的に行った性的虐待の一環だという実態を十分に評価していない」
と批判した。
被害女性は判決後、コメントを発表し、「今日の判決が出て、やっと少しホッとできるような気持ちです」、「あの時の自分と今なお被害で苦しんでいる子どもに声をかけるとしたら、
『勇気を持って一歩踏み出して欲しい』
と伝えたい」などと訴えた。

無罪判決への意見には、
⭕️合意があったと男性が勘違いしたから無罪になる。さっぱりわからない。裁判官のジェンダーの視点を問い直したい
⭕️「私が相談を受けた被害者の中にも,これだけ無罪判決が出るならば、結局どれだけ訴えてもどうしようもないと思う人もいる。判決の波及効果は非常に大きい」
⭕️これらの無罪判決がいかに、
『被害者やその周辺の人たちを傷つけていたのか』
ということに思い至るところである
などのたくさんの意見がされた。



自分の周囲でもこれらの事案や被害者心理を知らず、先入観や固定観念、自分の経験則などなどで勝手に判断し、

本人の話を信用しない

ということが発生している。


自分の手の届く範囲を超え、知識、情報を広めていき、1人でも涙を減らし笑顔にしていく。
1人でなし得ないことは総力戦
1人でも多すぎる
大人の本気を見せつけよう
あなたが動かなければ何も変わらない

これらの言葉を教えていただいた先輩たちの意志を受け継ぎ、心を燃やしていく。

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