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オーバーヘッドスポーツは肩だけみても治せない~永久保存版 肩関節テスト10種の動画解説付き~

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前回に続いてオーバーヘッドスポーツの治療について3部構成でお話していきたいとおもいます。


先月お話しした『オーバーヘッドスポーツ疾患の評価 下肢体幹編』はコチラ⇩⇩

では、少し前回記事のおさらいからしていきたいと思います。

スクリーンショット (211)

肩関節と全身の関係(テニスサーブ)では
下肢+体幹 54%
肩関節   21%
肘関節   15%
手関節   10%       
Kibler (1995)  

肩関節と全身の関係(投球)では
股関節、体幹からの力が24%減少した場合同等の力で投げるには肩の力を34%増加させる必要がある。
Kibler and Chandler (1995)
Seroyer et al (2010)
Sciascia and Cromwell (2012) 


このように、オーバーヘッドスポーツをみるのであれば肩だけでなく全身をみる必要があります。

次に、運動連鎖についてのスライドです。

スクリーンショット (202)

全身の機能不全はフォームが崩れ、肩や肘などの末梢に負担がかかる可能性が出てきます。

このように、
『肩は肩だけをみても治せません
『肘は肘だけをみても治せません』

ですが、もっとも重要なことをお伝えします。
『肩は肩をみれないと治せません』
『オーバーヘッドスポーツは肩をみれないと治せません』


今回はオーバーヘッドスポーツにフォーカスをあてた記事を書いていきたいと思いますが、もし純粋に『肩を勉強したい』という方はぜひ志水先生(@echohuku)の記事をご覧ください。


それでは今回はオーバーヘッドスポーツで抑えておきたい肩関節評価のポイントと一工夫について解説していきたいと思います。


肩関節評価(オーバーヘッドスポーツスコア)

今回ご紹介するのは
原正文先生が執筆された『肩の障害』MB  Orthop.23(5):29-36,2010でも紹介されている原11テストを基に作成した10点満点の評価scoreです。
実際の原11テストはSSD(Scarula-spine distance)を加えた11点満点となりますが、現在はSSDを抜いた10項目を用いる施設も増えてきています。

今回はSSDを抜いた10項目を紹介していきたいと思います。

紹介の後に、実際に私が臨床で用いている自作のオーバーヘッドスポーツスコア表もご紹介いたします!(^^)!

①CAT(Combined abduction test)


https://vimeo.com/813795522/4312ac3eae


*目的&解説  
・肩甲上腕関節実質の外転角度を測定する。
・徒手的に肩甲骨外側縁から肩甲骨を固定してその角度を計測する方法で左右差を調べる。
*原因推測 CATに左右差があるときは
①前下方関節包の拘縮
②肩甲下筋下部、大円筋、小円筋)の筋拘縮
③深層筋と浅層筋のunbalanceを疑いながら介入していく。


外転角の計測を肩甲上腕関節(GH)の角度としてとらえ、肩甲骨を徒手的に固定して上肢を外転し、その外転角度を計測する方法で左右差を調べます。左右差がなければ1点とします。


②HFT(Horizontal flexion test)

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