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松本紹圭さんの記事

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2024年5月の記事一覧

流域民

流域民

私が尊敬する経営者であり友人の、YAMAPの春山慶彦さんが、「流域地図」をリリースした。

YAMAPは「登山アプリ」の会社として急成長を続けているが、春山さんの思いはアプリの先の山や森にある。そのビジョンを誰の目にも見えるように具現化したものが、この流域地図なのだろう。

私はコロナ禍の時期に縁あって、滋賀県のメンバーを中心としたクローズドな少人数の勉強会に参加させていただき、たくさんの有識者の

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法然と親鸞〜パロールとエクリチュール〜

法然と親鸞〜パロールとエクリチュール〜

人が扱う言語について、パロールとエクリチュールという概念がある。

近代の哲学者ジャック・デリダは、音声言語(話しことば・聞きことば=パロール)と記述言語(書きことば・読みことば=エクリチュール)について議論した。

念仏(声)による仏道を示した法然と、師匠 法然の教えをテキストによって説いて残した親鸞の関係性も、パロールとエクリチュールで説明できそうだ。

Voicy でしゃべってみたので、ここ

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お寺を超えて、仏の智恵を-掲載記事より-

お寺を超えて、仏の智恵を-掲載記事より-

昨年、アメリカ西海岸バークレーにある「浄土真宗センター(Buddhist Churches of America)」で開かれた僧侶向け研修会で、講演のご縁をいただいた。

研修に参加されていたKen Yamadaさんから後日取材依頼をいただいて、先日「Higashi Honganji Buddhist Temples」に記事が公開されたので紹介したい。

今回、取材・執筆下さったKenさんは、浄土

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武蔵野大学 百周年記念「カンファ・ツリー・プロジェクト」のpodcast番組が始まりました

武蔵野大学 百周年記念「カンファ・ツリー・プロジェクト」のpodcast番組が始まりました

ここ数年関わってきた、武蔵野大学 100周年記念「カンファ・ツリー・ヴィレッジ・プロジェクト」のポッドキャスト番組が始まりました。

パーソン(person)という言葉の語源は、「声の主(master of voice)」とも言われるそうです。

人それぞれに放つ、それぞれの声。
この世の誰もが、今ここに響く person です。

本プロジェクトの中心にある「対話」では、世界の多様なパーソンとの

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