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六朝考古

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韓国百済領域出土の中国陶瓷について

 韓国百済領域出土の中国陶瓷について、王志高論文(村元・柳本両氏訳)[王2014]に至るまでの、最近の中国発表論文の流れを追っておきます。

 2003年に、南京大学歴史系教授・南京大学文化与自然遺産研究所所長の賀雲翺先生が、六朝銭文陶を集めてその時代や性格について論じられました。その中で、六朝銭文陶として最古の事例は東呉赤烏12年(249)の安徽省馬鞍山市朱然墓出土の銭文罐で、最も新しい事例は鎮

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南京江寧上坊東呉大墓

(内容は2011年の覚書を2020.02.02修正) 

 南京で現在唯一、墓室を完全に保存している六朝墓が、2005年に発見された江寧上坊大墓。南京市博物館が発掘調査を実施した。以前、発掘調査後の保存工事中に4,5回見学に行った。その調査成果はここでは詳しく分析して述べることはできないので、関心のある方は報告原文を参照してもらいたい(南京市博物館・南京市江寧区博物館2008「南京江寧上坊孫呉墓発

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