パーソナルトレーナー藤井自伝38

堕落した生活の極み

おじさんとの奇妙な共同生活が始まって1週間、新しい暮らしにも慣れてきた。

・・・だがやることが無い!

今まで週7日間勤務で昼夜ダブルワーク生活を3年半続けてきたせいか、あまりにも時間がありすぎるのである。

中学校から大学までの10年間は柔道漬けの毎日。
大学卒業後就職してからはブラック企業で朝から晩まで働きサービス残業の毎日。
会社を辞めてからは生活するためにたこ焼き屋の営業、夜はキャバクラのボーイ、バーの開業、キャバクラの開業、とここまで休まずに働いてきた。

こんなに何もしない時間があるのは大学卒業前の自由登校期間以来である。

貧乏暇なしということがあるが、良い意味の言葉だと思う。
というのも人間ヒマになるとろくな事はしないのだ。
それをまさにこの時に痛感した。
僕は時間がないくらい働いているくらいが丁度良いのである。

この時の生活はこうだ。
朝から原チャで近くのパチンコ屋に開店から行き、時間が来るまで打ち尽くす。
お腹が空けば近くの中華屋やラーメン屋で適当に食べる。
夜はビールを飲む。

うん、まさに堕落した生活である。

週末、おじさんが休みの日には一緒に近くのスーパー銭湯に出かける。
これが最高に気持が良いのだ。
日によっては昼くらいから行き、ほぼ1日中風呂に入ったり、漫画を読んだり、マッサージを受けたり、一杯飲んだりと満喫する。

そう、本当に人間ヒマを持て余すとろくな事にはならないのである。

こんな生活を何ヶ月かしたあと、さすがにヤバいと重い腰を上げることになる。

続く

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