［映画］記憶にございません！

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『記憶にございません！』

監督・脚本は三谷幸喜さん。
なんだか久しぶりですね。

いや〜面白かったなあ。
「三谷幸喜ワールド」
なんて言葉でまとめるのは乱暴ですけど。
まさにそれ。

軽いという人もいるかもしれませんが
権力を小バカにし、緊張感のある場に緩和を入れ
伏線を散りばめて回収しながら、テンポよく見せる展開はさすが。
ラストまで楽しく笑わせてもらいました。

簡単にやってるように見えるけど、簡単じゃないんですよね。
やりすぎるとクドく
薄すぎると退屈。
そのバランスが絶妙。

そして圧巻だったのは、中井貴一さんの喜劇力。
毒舌で、史上最低な支持率を叩きだした総理大臣・黒田と
聴衆の投げた石に当たって記憶を失くし、子猫のようにおとなしくなった黒田。

苦もなくサラッと演じ分けている「ように見える」中井さんはさすが。
笑いながらも「すげぇなこの人」と、何度も唸ってしまいました。

それに引っ張られてか、まわりのキャストさんたちも躍動。
特に小池栄子さんのコメディ芝居が好きなので、それが見れて満足でした。笑

個人的には「ギャラクシー街道」みたいな、ないものから創り上げる作品より
この映画のように、あるものをパロディ化して作品化してる三谷作品の方が好きなのだなと、再認識しました。

今までは「ステキな金縛り」が、僕の中の三谷映画ナンバーワンだったのですが
それと並ぶか越えるくらい愉しかったです。