貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol238 美容師デビューするまでの技術試験を何回も落ち続けているスタッフへの対応!?

 サロンによって若干違いますが、美容師さんは、スタイリストデビューするまでに、3年前後の月日を要します。
 シャンプー技術、マッサージ技術、カラリング技術、パーマ技術、カット技術、セット技術…等、細かい技術を合わせますと、実に60項目以上の技術を習得する必要があります。そして多くの美容室が、一つ一つの技術に対して、試験制度を設けてあります。
 その技術試験に、1発で合格してくれれば問題ないのですが、中には、何回も何回も不合格が続いてしまうスタッフもいますよね。
 何回も落ち続けてしまいますと、徐々に本人の自信が失われていき、最悪は、『自分は美容師に向いていないのでは…』と美容師を辞めてしまうこともありますよね。
 美容室を30年以上経営している私の実感値なのですが、3カ月間不合格が続き、同じ技術レッスンを繰り返しているスタッフは、黄色信号から赤信号が点滅していることが多いです。つまり、『美容師になりたい…』という気持ちが薄れて、『辞めようかな…』という思いが芽生えてきていることがあります。
 できれば、赤信号に変わるまでに対処した方がよろしいかと思いますね。
 では、どのように対処したらいいのでしょう?
 先ずは、遅れがちなスタッフに、十分に対応していたのかどうか?を検証しないといけませんよね。
 不合格だったスタッフに、「今回は残念だったね。次回、頑張ろうね!」と声を掛けるのは当たり前で、逆に言えば、慰めの声掛けだけで終わっていたのでは、同じ結果を繰り返すことになり兼ねないですよね。
 
 ですので、少なくとも、担当上司が、どの項目の何が悪くて不合格だったのか?を本人と確認し合うことが大事ですし、当然だと思いますね。
 この当然の確認が、不十分のまま、練習をさせるから、不合格が続くのだろうと思います。
 何回も不合格を繰り返す特定のスタッフの対処法をお伝えしましたが、
 次に、全体的にスタッフの技術習得が遅れがちなサロンの特徴をお伝えいたします。一概には言えませんが、合格基準が明確でないことが多いように思えます。
 試験官が、場当たり的に合格不合格を決めている場合があります。
 試験官に不合格の理由を尋ねると、「○○がもう少しこうだったらよかったんだけど…」それなりの理由を伝えるとは思うのですが、その理由は、技術を教える段階で伝えていないことがあります。つまり、試験に合格するための合格審査項目が曖昧で、合格審査項目を受験者に伝えていないサロンは、当然ですが、不合格者が多くなります。
 ですので、

①技術を教える段階で、合格審査項目も伝えておく。

②担当上司と合格審査項目に沿ってレッスンプランを立てる。

③担当上司がレッスンプランに沿って、合格審査項目をチェックしてあげる。

 合格審査項目を明確にすることによって、担当上司と二人三脚で取り組むことが可能となり、技術習得スピードが上がります。

 お試しください。


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