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Instagramイアンさん、Enhance水口さん、黒鳥社若林さんの回【L&UX制作記⑧】

いよいよ5月17日に始まるL&UX2021、10本のセッション動画が毎日公開されます。

その中の1本、Instagramのイアン・スパルターさん、ゲームクリエイターでアーティストの水口哲也さん、私が最も尊敬する編集者である黒鳥社の若林恵さんの3人が議論する回をご紹介します。

■ セッション概要

5/26(水)18:00-19-00
リアルを飲み込むデジタルコミュニティ
Ian Spalter(Instagram) / 水口 哲也(エンハンス) / 若林 恵(黒鳥社)

リアルとデジタルが融合する中、コミュニティの在り方、人のつながり方はどんどん様子を変えています。言語や場所などの様々な制約を飛び越えて、ビジュアル、ゲーム、キャラクター、アイドルなどの「渦の中心」に集まるファンたちは、時に自らが渦の中心になりながら、その渦を大きくしていきます。

SNSやライブ配信などのソーシャルプラットフォームが多様に広がる中、人々はこれらの新しい使い方や組み合わせによって、新たなコミュニティの在り方や、情報の広がり方を生み出しています。これはカルチャーに留まらず、時には政治的な分野まで転用されますが、再現性を持って行政やビジネスに活用されているケースはまだ多くないように見えます。

このセッションでは、SNS、ライブ配信などのソーシャルプラットフォームや、K-POP、ゲーム、インフルエンサーなどのコンテンツを通して、デジタル前提時代のコミュニティがどのように現実を塗り替えていくのか、その現状と活用可能性を掘り下げていきます。

ご登壇いただく一人目はInstagramの責任者であり、来日前はInstagram全体のデザイン責任者であった、Ian Spalter(イアン スパルター)さん。

二人目は共感覚をテーマにするアーティストであり、Rezやテトリスエフェクトなど日本を代表するゲームクリエイターである水口哲也さん。彼の作る没入体験は、体験した前と後で見る世界が変わるほどのインパクトを持ちます。

このお二人を繋ぐのが、黒鳥社の若林恵さん。カルチャーとビジネスを行き来しながら新しい未来を見定めていく、日本屈指の編集者です。彼らが、デジタルがリアルに浸透した今、コミュニティや人のつながりがどのように生まれ、どのような可能性や課題を感じるのかを伺っていきます。

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■ みどころ① Instagramのデザインを仕切るイアン・スパルターさん登場

登場されるイアンさんは、インスタグラム本社でこれまでデザインの総責任者を担当しており、Netflixの「アート・オブ・デザイン」で、1話分特集されているような方です。

この動画を見て、是非出ていただきたいと想い、お声がけをしました。

上記の番組では、ロゴやインタラクションのデザインに関して取り組むイアンさんが見られるのですが、ユーザリサーチから、如何にコミュニティを創りやすく、かつ炎上がしにくいようなアーキテクチャを作るか、といった領域まで幅広く見られています。

現在は日本に一年半ほど住み、インスタグラム・ジャパンの総責任者を、デザインに限らず担当されています。インスタグラムでは、通常様々な国を短期でリサーチしていくのが通例だそうですが、日本に関してはあまりにもユニークなエリアで、かつ非常にアクティブに利用されているため、長期に基盤を置く形で拠点を持たれているそうです。

今回の動画本編では、日本が他の国と比べてどのような特異性が見られるのかという点にも触れていただいています。

私も中国や台湾、時には香港やシンガポールなどでユーザリサーチを行うのですが、横断的に様々な国を見るからこそ見える人々や環境の特異性というものがあります。インスタグラムという日本でも影響力ある存在が、日本人の文化や特性をどのように見ているのか、非常に興味深く思います。 

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■ みどころ② 発信者と受信者が溶け合うデジタルコミュニティ

最近ビジネスでもコミュニティの重要性は語られますが、この3人が話す「デジタルコミュニティ」はビジネスにおけるコミュニティ活用というよりも、「捉えるべき社会や日常の変化」として語られ、日本やアメリカで起きているような事象も踏まえて展開されます。

発信する側と受信する側、ゲームを遊ぶ側とそれを見る側、自分とアバター、さらに接続オンの状態が常態化したり、言語の壁を超え始める、などなど、様々な境界がどんどんあいまいになって溶け合い、出来ることも変化している。
出来ることが変わることで、様々なつながりが活性化し、強まり、それが活動化し、ムーブメントに繋がっていく。例えばゲーム業界でも、社会課題をゲームによって解決しようという人々が増えてきている。水口さんのゲーム「テトリス・エフェクト」も、コロナ禍のアメリカでは有志の学校などでヒーリングとして活用されている。
一方でトランプ政権下で起きたコミュニティ化なども含め、必ずしもそれが善い方向で活用されるわけでないとすると、どのようにこれを考えていけばいいのか。

この議論の中でイアンさんがどのようにインスタグラムのアーキテクチャを考えているか、等にも触れていきます。これがとても面白い。


■ 全体を通して

こうしたデジタルの可能性は、ビジネス、サービスを考える上での示唆としても非常に役立ちますし、今や世界において倫理性を伴わないビジネスは評価されない状況においては、どのように人々の生活の善き可能性を担保していくのかを考えさせられます。

出演される三人から見えてくる社会の変化、コロナ禍で生まれてくる新しい情報の受発信の在り方、そうした観点を、アートやカルチャー、デジ当たるプラットフォームの観点から語ります。是非お見逃しなく。



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