帰路
分かってるよ
きっとわたし間違えてる
正しいみちを歩けるよ
行ったり来たり
閉じたり開いたり
黒目も指も震えてるの
いま思い返せばひどく若い
1m先も見えない視界
黄緑の受話機つなぐ世界
「傍から見て」とか考えられない
気を抜いたらこぼれてしまいそうだから
怪訝そうな顔させないように
斜め上を見上げて歩きながら
なんにも気にしてない笑顔つくって
遠回しに温度確かめた
分からないの
どうすべきかは分かるけど
物分かり良いふりは損だから
伝わらない本音でも吐き出していいかな
今日が終わる前に
困らせてしまえばいい
いつも扉の向こう
聴こえないとわかるから黙って
痺れ切らして叫んでも
暖簾に腕押し
あなたは間違いを正していく
置いていくなら初めから
私を見ないで放っておいて
残った温度は跡形もなく
埃舞う過去から姿を消す
確かめる方法もなく
また物分かりの良いふり
終点に着く頃には
ぴったりな言葉
見つけられるかしら
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?