2024.04.01 日振島
6時30分、宇和島を出発。日振島の能登港へ。この「能登」という地名が石川県能登半島と関係あるのかは気になるところ。
6時30分、日振島に向けて船が動き始める。昨日と同じく九島大橋をくぐり、三浦半島の北側を進む。
船は嘉島小学校のすぐ横を通過するが、嘉島には寄港しない。
7時14分、日振島能登港に到着。島外から帰省してきた?と思われる人が下船。
日振島・能登の集落。 天気は曇り。 集落反対側に大きな建物を見かけた。
能登集落の三嶋神社にて。
ガソリンは補助金で11円引きとなっているようだ。戸島で聞いた「本土と価格が変わらない」理由はこれなのか。
能登港の待合所には自販機がある。 盛運汽船HPで公開されていない、荷物運賃表も置いてあった。自転車は普通船と高速船で運賃が変わる。 ちなみに軽自動車は8800円。 以前、電話で聞いたところ日振島行きでも戸島行きでも自転車は同一運賃のようだ。
能登集落を出ると青空が見えてきた。集落を出てすぐ、12%の急坂で一気に登る。隣の明海集落までの間は山道になる。
一旦下り坂になる。その後ですぐ上りに変わり、しばらくするとコンクリート舗装の狭い道になった。 県道ではあるのだが「宇和島市」のステッカーが貼ってある。なぜだろう。
カーブには小さい地蔵。木々の間から見える海がとても美しい。
「大入キャンプ場」と書いてあったのが気になった。本当にキャンプ場があるのか行ってみることに。
キャンプ場に来たのだが人の気配を感じない。シャワー室の建物が残っていた。
大入キャンプ場にて。シャワー室には古い設備がそのまま残っていた。 長い間使われていないように見える。
炊事場も見つけたので行ってみることに。奥にはテーブルと椅子もあった。大入キャンプ場は昭和58年にオープンしたのだが、廃止された時期は不明だった。
キャンプ場から県道に戻り、明海集落へ向かう。 「路肩注意」のポールが、この道が県道である証拠の1つ。 明海集落までの道中には1996年開通の日振島トンネルがある。 このトンネルができる前の旧道らしき道は見当たらなかった。
地理院地図航空写真
・1960年代
・1970年代
・現在
このトンネル部は1970年代にはもう既に道があるようだ。手狭になって改築したのが銘板の「1996年」という可能性もありそうだ。1960年代の写真では旧道らしき道も見える。現在の地理院地図では記載がない。
ヘアピンカーブの先には第6号南予レクリエーション都市公園の日崎海水浴場。この建物の2階に売店があって、飲み物を売っているようだ。夏の時期のみの営業なのか、それとも既に営業を終了しているのかは分からなかった。
日崎海水浴場の方を振り返る。ここの景色は気に入った。 海水浴場を過ぎたところ、明海集落の近くにはトンネルがある。ここのトンネルは車1台がやっと通れるくらいの狭い幅。
昔のトイレやシャワー室の建物。今では使われておらず、鉄筋がむき出しになっている。
トンネルの先は明海集落。ここは郵便局や農協、宇和島市役所の支所があり日振島の中心地のようだった。郵便局員の方に日振島の観光スポットや道について聞いた。地理院地図上で描かれている、尾根にある県道は廃道になっているのではないか、との話だった。
宇和島市役所の支所がある公民館へ。 スマホ教室の案内、タブレット端末…とデジタル化は離島も本土も同じく進んでいる。 2階には広い和室もあった。
明海集落の漁港と街並み。民家の間は狭い路地だった。保育園もあり、子どもたちの声が聞こえる。
日振島小学校にて。プールの壁には卒業生による絵がある。スクールバスは日産キャラバンだったのだが、これが島で唯一の普通車のようだった。軽自動車ではないので定期船で運ぶのは難しく、どのようにして運んだのだろうか。
日振島は繋がっておらず、ここで2つに分かれている。 ここで空を見上げると飛行機を見つけた。ビーマン・バングラデシュ航空のBG376便だった。
再び上り坂になる。 喜路の集落までは山道が続く。
明海〜喜路の道中、所々で桜が咲いていた。 青空の下の花見。
明海の集落を振り返る。
道端には菜の花も咲いている。標高70mほどが最高地点で、あとは喜路に向けて下り坂。
携帯電話の基地局と思われる鉄塔。 日振島は近隣の離島と比べてもauの場合、電波状況は良いように感じた。
前に見える島は横島という。名前の通り、横に長い島。こちらは日振島とは異なり人は住んでいない。
喜路の集落に向けて急な下り坂が始まる。 海を見ると透き通っていた。
下り坂の途中でも頻繁に足を止めて景色を眺めていた。 島の端から端までは約11km、遅くとも2時間でたどり着けると思っていたのだが、実際は景色が良すぎて写真を撮るのに時間を要し、3時間以上もかかってしまった。もはや徒歩と所要時間があまり変わらないかもしれない。
坂を下り終えて喜路集落に入る。
喜路集落に入ってまず目に入ってきたものは倒壊した建物。造りを見る限りでは和風の部屋がいくつも分けられており、旅館や民宿として使われていた可能性が高い。
喜路の定期船乗り場とその周辺。 定期船乗り場にはトイレはなく、ただ待合室があるだけだ。
喜路の定期線乗り場から600mほどで道は途切れる。ここで引き返して出発地の能登港方面へ向かう。
喜路の漁協横に日振島で4台しかない自販機のうち1台が置かれている。近年の物価高騰はこの島ももちろん例外ではなく、コーラの価格も160円だったものが手書きで180円に直されている。実際に買ってみたのだが、もちろん180円入れないと出てこなかった。
JAは休業中だが目の前に自販機が置かれており、飲み物を買える。隣には小さな公園があった。 ここで宇和島から持ってきたコンビニのおにぎりを食べる。日振島の島内では民宿はあっても昼に観光客が食事のできる店はない。
桜の綺麗な八坂神社へ。
12時の高速船が来た。この船に乗って島に帰省してくる人がいるらしく、家族総出で迎えに来ている人たちがいた。当初はこの船に乗る予定だったのだが、日振島の居心地が良すぎるので1本遅らせて帰ることにしよう。今帰ってしまえば物足りない。
能登集落に向かって引き返す。上り坂だったのだが右側の海を見ると景色が良すぎる。
帰りに旧道らしき道筋を見つけた。そこにはスーパーカブのような廃車体が転がっていた。
日振島小学校方面を一望。
日振島が2つに分かれているところまで道は下り始める。
日振島が2つに分かれている箇所を通過。島の南西側は高い崖の険しい地形。
道路から下りて石の転がる波打ち際を歩く。前方に見えるのは昨日行った戸島だろうか。
明海集落に向けて進む。
日振島は海底送水管が繋がっている。埋設物に注意の看板があった。
NTTの電話交換所。一般の人は入れないが、トイレもあるようだ。
日振島小学校と明海集落が見えてきた。
明海集落にて。この島は観光スポットは少ないのだが、藤原純友の遺跡がある。集落を高台から一望した。純友公園があるようだが道が荒れており、またトイレにも行きたくなったので途中で引き返した。
明海の定期船乗り場に立ち寄る。トイレを借りた。切符は30分前から売り出されるとのことだ。
明海集落へ。この島では少ない子どもたちが遊んでいた。海は透き通っている。
島で唯一の給油場所、日振島漁協給油所。大量のガソリン缶が置いてある。 その横には日振島神社があった。
明海集落を離れ、登っていく。行きも通った山道を逆方向に走る。
日振島トンネルを抜け、大入キャンプ場への分岐を通過。
使われていなさそうな階段。観光目的で整備したような見た目だが、今では荒れている。
この道も地理院地図には描かれている。気になったが、次の船まで時間がなくここは素通りした。
一旦下っていく。この後すぐ上り坂。
地理院地図によるとこの道も県道。本当なのか…?
曇り空の今朝とは違って、青空の中を気持ちよく進んでいく。もうすぐで能登集落。
船が来る20分前の14時20分に能登に到着。地元の方と立ち話をしていたら、「午前中に小学校のところで見たよ!」と言われた。乗船券を買ったところ、平日のみの普通便だったので行きの高速船よりも運賃が安かった。大人1420円、自転車860円の合計2080円。
普通便用のフェリーは故障しており、代わりに戸島・蒋渕航路で使われている高速船が来た。14時41分、島を離れる。
50km/h近いスピードで一気に宇和島を目指す。先ほどまで走っていた場所が見える。
昨日立ち寄った戸島の郡集落も見えた。
戸島と嘉島の間を通過し、三浦半島北側を進む。
宇和島には40分ほどで到着。 自転車を受け取る。まだ時間も早いのでこの辺りをドライブしようか。四万十川方面が気になったので、車を回収しそこに向かうことに。
宇和島市内を自転車で走る。 昨日泊まっていたゲストハウスに併設のカフェがいつ営業しているのか確認しに行く。週末中心に営業しているようだ。 ゲストハウスのオーナーさんとも会い、立ち話をしていた。
宇和島市内をサイクリング。車を置いている駐車場に向かう。
古い地名と道路名のままの標識。
国道320号で鬼北町・松野町方面へ。途中で立ち寄った道の駅は本日休業。
高知県へ。県境のすぐ近くの愛媛県側に珍しい沈下橋があった。愛媛県にも沈下橋があるのは初めて知った。
江川崎駅へ寄り道。桜が見頃だった。
江川崎駅前の公衆電話。 「カード公衆電話」
道の駅よって西土佐へ。店内に軽トラが置かれているのが印象的。ここでお土産を買った。ついでに鮎フライも安かったので買って食べる。美味しかった。
高知県江川崎〜半家の桜はちょうど見頃。
半家駅。鉄道では2回ほど通過しているが車で訪れるのは初めて。 駅ノートがなかなか面白かった。
山道を走りたくなったので日吉・梼原経由で帰ることに。梼原で温泉に入浴。
20時に梼原を通過。交通量は少なく走りやすい。 ここから松山までも快適なドライブで、松山に戻ってきたのは21時半だった。3日間、高知と愛媛の利用を満喫した。また離島旅に行きたい。