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2024.03.31 鵜来島・戸島

鵜来島の朝

 この日は鵜来島から宿毛に戻り、そこから車で宇和島に向かって戸島に行く行程。宿から食事場所へ歩いて向かう。

 朝6時、日の出。鵜来島小中学校の校庭から朝日を眺めた。4階建ての校舎が朝日に照らされている。

 鵜来島が取材されたNHKのテレビ番組「ラストファミリー」を観ながら朝食。

 道路がない鵜来島の島民は誰も自転車を持っておらず、宿泊客の自分の島で1台しかない自転車。もうすぐ島を離れる。

 鵜来島の元集会所。黒板には「学習よてい」の文字もあり、学校としても使われていた可能性がある。

 鵜来島の集落を集会所跡から一望。

 フェリー乗り場に行く時間ギリギリまで鵜来島を散歩していた。松山からも遠く、なかなか来ることはできない島だ。

 車も信号機もないこの島、子どもたちが本土の宿毛に出ても困らないように教育目的かと思われるが、校舎内に「交通教室用信号機」があった。富士防災株式会社製FBS-75A型。

 教室には畳が敷かれているが、黒板はそのままだった。

 船の時間が迫ってきており宿代の支払いと切符を買い、島を出る。
 切符売り場に「集落活動センター」という名前の小さな売店があった。飲み物やカップラーメンなどを売っている。ジンジャーエールは160円で、本土と変わらない価格。

 7時40分、定期船乗り場へ。ここには鵜来島の案内図があった。ここまでわずか200mほどを自転車で移動していたのだが、「自転車って久々に見た」と島民の方々が話していた。

宿毛市営定期船:鵜来島→片島

 船が入ってきた。港の中で旋回する。沖の島の母島に行く車が1台載っていた。

 7時50分出発。船はスピードを上げて鵜来島を離れていく。

 鵜来島〜弘瀬の間は向かい風で、船も大きく揺れる。

 沖の島の弘瀬港に寄港。昨日会った人も船に乗ってきた。「昨日はお世話になりました」と船に乗ってから話しかけてくれた。嬉しい。

 弘瀬から母島に向かう途中で、車を吊り上げる準備が始まった。

 母島港では備え付けのクレーンでカゴに入れた車を下ろす。車が上陸したら島の人が車に乗り込み、車を動かして作業完了。

 8時35分、プロパンガスを載せて母島港を出発した。

 綺麗な青空が広がる。沖の島が遠のいていく。

 母島を出ると、いくつかの小さな島が見える。

 沖の島で方向を変えたので追い風になり、船の揺れが小さくなった。今朝までいた鵜来島も見えた。大月町方面を見ると柏島?らしき島が見えた。

 鵜来島の学校の建物が見えた。木造家屋ばかりの中で鉄筋コンクリート4階建ての建物はやはり目立つ。

 宿毛市営定期船の船内の様子。

 9時半頃の宿毛新港。ベリーズ船籍の船が寄港していた。

 桜が咲いているのを見ながら宿毛の片島港へ。四国本土に戻ってきた。

 9時半、片島港で下船。写真と動画を熱心に撮っていた人を見かけたので同業者(離島めぐりの旅人)かと思って話しかけると、関東地方から来たとのことだった。

 片島港にて。ここで沖の島で会った親子に再会。少し立ち話をしていた。建物内のベンチに書かれた電話番号は市外局番5桁の頃のものだ。
 宇和島に向けて出発…と準備していると、定期船で一緒に乗っていたおじいさんに話しかけられた。沖の島弘瀬の荒木初子記念館が3月で閉館するとのことで高知県内の別の地域から来たそうだ。展示品は宿毛の博物館に移設されるらしい。また行ってみよう。
 そのおじいさんは沖の島には5年ぶり3回目の訪問、と話していたのだが、宿毛周辺に住んでいる人でも一回も行ったことない人は多いという話をしていた。10分ほど、旅の話を駐車場でしていた。

R56車移動:宿毛片島港→宇和島新内港

 9時50分に宿毛を出発し、宇和島へ。Googleマップの予想所要時間は1時間14分だったが、11時35分に戸島行きの高速船が出発するので時間に余裕はない。
 途中は桜もきれいで写真を撮りたかったのだが、ノンストップで宇和島までの60kmを国道56号経由で走った。
 11時15分に宇和島新内港に到着。高速を降りてすぐなので船乗り場は便利な場所。車を港の有料駐車場に停め、道の駅で弁当を買い切符売り場へ。大人1640円、自転車1290円、駐車料金300円で合計3230円。
 宇和島市内の移動だが、自転車を持っていくので戸島まで往復で6000円近くかかる。

盛運汽船:宇和島→戸島

 高速船に乗船。宇和島の港の中はゆっくりと進む。

 三浦半島を横目に船は加速していき、約50km/hで進んでいく。桜が咲いているのが綺麗だったが窓越しでうまく撮れない。

 細木運河を通過。ここは狭いため速度を落として航行した。昨年の7月に宇和島から自転車で走って訪れている。

 蒋淵港に寄港した。地元住民と思われる乗客は1名下船した。ここも宇和島市とは道路で繋がっておりバスもあるのだが、早く移動できる交通機関として高速船も重宝されているようだ。ここには昨年の7月に宇和島から自転車で走って訪れている。

 島々を眺めながら戸島を目指す。乗客は少なかった。船の中にはテレビも置いてある。

 道の駅で買った弁当を食べ終わるのとほぼ同時に12時20分、戸島港に到着。宇和島からは約50分だった。魚や荷物を積んで、宇和島方面に向かう客を乗せて船は出ていく。次の船は4時間後、それまで島を楽しもう。

戸島(宇和島市)散策

 港に置いてあった車は「LEXUS あ 777」というナンバー(?)車種はダイハツのハイゼット。公道を走らない車で、正規のナンバーがついていない。

 自転車を受け取って戸島港から南に走る。防波堤の改修工事も進められているようだった。

 戸島港より南に進むと道は途切れる。 工場跡のような建物があった。

 来た道を引き返す。この道も地理院地図によると県道に指定されている。 工場か倉庫かは分からないが、海沿いという厳しい条件で壁は壊れ、廃屋の中が見えるようになっていた。

 先ほども通った戸島の美砂子という集落。稼働中の自販機があった。日曜の13時、人はほとんど見かけない。

 戸島港周辺。宇和島市の出張所と診療所が同じ建物の中にある。地域モビリティという軽バンを使ったタクシーがあり、ここで降車した住民を見かけた。

 戸島港近くには小さな公園とアパートがある。アパート横の道を進むと戸島の反対側の海岸に出た。

 戸島西側の海岸。急斜面の地形で、民家は全くない。

 戸島本浦集落にて。ここには郵便局もある。日曜なのでもちろん営業していない。向こうにはトンネルが見える。

 戸島本浦集落にあるAコープ戸島店。島で唯一のスーパーだが、日曜日は休業のため注意が必要。

 トンネルは2001年に建設、幅5.5m。本土にあるものと変わらない立派なものだった。トンネル開通前の旧道を通ってみたのだが、直角に曲がる道で幅も狭く、走りやすいとは言えない。島の集落と集落を結ぶ重要な役割がこのトンネルにはある。

 郡集落に行く道は戸島小学校横で分岐する。この道も県道の一部となっている。この島には中学校はない。宇和島の城南中学校に下宿して通うことになっている。島出身の生徒のために城南中学校には寮もある。

 郡集落に向かう道は標高100mほどまで上がる。急勾配ではなく走りやすい。カーブが多く、すれ違う車には注意が必要。この島は小さい島ではあるが、意外にも車がよく使われている。

 所々で桜が咲いているのを眺めながら、郡集落に向かって下る。

 郡集落に到着。向こうに見えるのは嘉島。

 戸島の郡集落から嘉島小学校の体育館が見えた。シーカヤックでも難なく渡れそうな距離だ。

 郡集落にて。住民の方を1名見かけた。 集会所には掲示板もある。

 ここも島外に持ち出すために高額な運賃がかかることが理由か、廃車体は多い。車検ステッカーはH22年になっており、14年前までは少なくとも使われていた車体も今では潮風を浴び、ドアが外れていた。

 郡集落から戸島小学校方面へ折り返す。

 大内浦集落を走る。学校がある集落だが、民家は少ない。

 小内浦集落にて。 ここは一般的な飲み物の自販機に加えて酒類も買える。 コーラを買って休憩していた。

 船乗り場。2024年4月8日〜26日はドック入りのため船を減らさなければならず、臨時ダイヤで高速船を運航する予定となっている。通常は直接移動できない日振島と戸島の間を宇和島を経由せずに移動できるようになる。日振島と戸島を周遊する場合はこの時期がおすすめ。

 この道はどこまで行けるのか気になって走る。80歳というおじいさんに話しかけられて、戸島の話を聞けた。
 ガソリンは本土と変わらない価格(以前は本土より安かったらしい)で農協で入れられること、車検の際はフェリーで往復1万7000円払って宇和島まで車を持っていくことなど、興味深い話だった。

 島の北側、道の端点は神社だった。釣りをしている人も見かけた。

 乗る予定の高速船が通り過ぎた。 時刻は15時50分、そろそろ港に向かおう。

 再び小内浦集落を通って戸島港へ。

 大内浦、本浦の集落を通る。

 16時10分、戸島港に到着し、 切符を買って乗船。自転車は船の後ろにある荷物室へ。 窓口の人が自転車の運賃がわからず、着払い(宇和島側での自転車運賃支払い)対応となった。

盛運汽船:戸島→宇和島

 戸島港は時間までに乗客が揃ったので7分早く出発。 同じ戸島にある小内浦港に向かう。

 小内浦から矢ヶ浜経由で嘉島へ。矢ヶ浜も以前、訪れたことのある集落だが海から見るとまた違った印象だ。

 嘉島にて。中学生〜高校生くらいと思われる人が乗船。 下宿先に戻るのだろうか。

 北を見ると西予市明浜町の山々が見える。 3月上旬に自転車で走ったばかりだ。 南には細木運河が見える。 船は50km/hで飛ばしていく。なかなか楽しかった。

 九島大橋をくぐれば宇和島の港まではもう少し。

 宇和島港にはパナマ船籍の貨物船や愛媛県警察の船、その他漁船があった。戸島や嘉島には駐在所がなく、何か事件が起こった際は警察の船で駆けつけるのだろう。

 自転車運賃を支払ってから車を回収。車は下船後別の駐車場に移す必要があるのだが、上限料金のある駐車場がなかなか見当たらず、30分も宇和島の市街地を車で走り回っていた。 最終的にスマホで予約できる駐車場を見つけ、そこに停めた。

宇和島市内

 18時頃に宿に到着した。忘れ物をしたので宿に荷物を置いてから百均へ買い物。 離島にいたのもあり、宇和島の街がいつもより都会に見える。

 19時頃。夕食は宇和島駅前の「かどや」にて、天ぷらを食べた。

 宇和島に来るのは何回目だろう。 車を持っていない頃は宇和島でサイクリングを楽しんだ後、この時間の特急宇和海で松山に戻っていた。

 夜の宇和島を散歩。鵜来島から始まり車で宇和島に移動し、そこから戸島に渡る楽しい1日だった。 明日は寝坊しないよう気をつけよう。

 Dear U うわじまゲストハウス、2回目の宿泊だった。宇和島で唯一のゲストハウス。 前回泊まったときと比べて写真が増えていたり、部屋を模様替えしていたりと変化が大きい。居心地の良いゲストハウスだった。また泊まりに来たい。


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