2023.08.08 第4回北海道ツーリング【4日目:天塩~稚内】
1泊200円のプレハブ小屋を出発
鏡沼海浜公園のライダーハウスを出発。スタンドなしの自転車を止められる駐輪場が3台分あった。
沼の向こうには昨日入った温泉施設がある。
これは道の駅で買ってきたパン。美味しかったがジャムが欲しくなった。
プレハブ小屋が3つあり、うち1つは女性用として使われている。この日はほかのプレハブ小屋にも1人ずつ泊まっていたようだ。
稚内までの約80kmという行程のため、今日はそこまで早起きしなくてもよかった。7時頃出発。
雲の上に利尻富士が見える。今度いつか行ってみよう。
天塩町中心部
短時間ではあるがさっと天塩町の中心部を見て回ることに。
広々とした公園があった。
歴史資料館の前で撮影。
線路が廃止されてから約30年経つのだが、今でも駅名標は当時のものがカフェの横に置かれていた。
この写真のあたりが昔駅があった場所だそうだ。
オロロンライン(天塩~稚咲内)
この日は国道でなく道道106号稚内天塩線で稚内を目指す。この道道もオロロンラインの一部。
天塩川河口大橋からは大量の風力発電の風車が見えた。
この橋は500mほどの長さがあり、直線が続く。
橋を渡ると幌延町。
駐車公園の英訳が"Chusha Park" …ローマ字そのままだ。
走行中にてんとう虫がくっついてきた。
サロベツ原野駐車公園でトイレ休憩と写真撮影をしていると10台近いロードバイクの集団が後ろからやってきた。どこから来たのか聞くと日本大学の福島のキャンパスに通っている学生とのことだった。サークル活動で北海道にツーリングしに来ているらしい。
並べて写真を撮ったのだが自分の自転車だけが明らかに重装備。前方の自転車の人たちはキャンプはせずすべて宿に泊まるという予定のため軽装で済むようだ。
遮るものが何もない区間のため冬に備えたパーキングシェルターが設置されている。
ここで今回の旅1回目の北緯45度線越え。後ろにあるアルファベットのNの形のモニュメントがちょうど45度だった。よく考えられているデザインだ。
ここでGPSを確認してみたが、GARMINに表示されている緯度経度は少しずれているようだ。実際どちらが正しいのかわからない。
シェルター内部は光が通る構造になっていて意外と明るい。もちろん照明は設置されていない。
横からは文字が見えないが「ようこそ浜里WF」と書いてある。WF=Wind Farm(風力発電所)
豊富温泉で有名な豊富町へ。街の中心部は内陸にあり、海沿いは草原が広がっている。
日本の最北の街までもうすぐ…と思うと嬉しかった。
稚咲内
久々に道路が交差する。ここは稚咲内という地名で、漁港と集落があった。
稚咲内の漁港に立ち寄る。
集落は海から1kmほど離れた場所にあり、小さいながらも家は同じ場所に集まっている。
人口減少が進んでいるのだろうか、廃校になった小学校があり、隣には窓にすべてトタンが貼られた団地があった。
豪雪地帯なのもあり郵便局では配達にジムニーが使われている。自分もジムニーを注文しているのだが、1年経ってもまだ納期の連絡は全くない。一体いつになったら来るのだろうか…。(この1週間後に納期の連絡があり、2023年10月に納車された)
オロロンライン(稚咲内~抜海)
再びオロロンラインへ。自動ドア付きの豪華な公衆トイレがあった。
「地吹雪多発34km先まで」 北海道ならではの距離感覚。
写真を撮ってさて出発、と思ったのだが突然パチンという大きな音と衝撃を感じ、一旦停車して点検。後ろホイールのスポークが折れていた。稚内市街まで30km走るしかない。
スポークが折れたので後輪は左右に振れてしまい不安定な状態だ。ただでさえ重い荷物を後ろに載せており、スポークに負荷がかかるのだが、本来28本あるはずのスポークが1本少ない27本になることで1本あたりの負荷が増大しほかのスポークも折れやすくなってしまっている。できるだけ負荷をかけないように軽めのギアでゆっくり稚内まで走ることにする。
豊富町と稚内市の境目付近では携帯の電波がとても弱く、稚内市内の自転車店に連絡してこれから修理に向かうという旨を伝えようとしたのだが、電話ができなかった。電波が届くところまで移動し電話したところ、本日営業していますとの返答をもらい、その自転車店まで走ることとする。明日からの旅は予定通り続行できるのだろうか。その点がとても不安だった。
事前に近所の自転車屋さんに面倒でも振れ取りとスポークの点検をお願いするべきだった…。振れ取りがうまくできていたらこのようなトラブルがなかったかもしれない。
スポークが折れた状態で何もない原野の中の道を進む。稚内まではあと30kmも似たような景色が続く。
展望台があった。
前方に山が見えてくる。
建設会社の寮として使われていた建物。
稚内市の観光名所が紹介されている看板がある。
抜海
稚内市の抜海にて。
抜海漁港の周りには民家も少なく、釣り人の車が何台か来ているだけ。
海の向こうにも集落が見える。
抜海小中学校の校舎。
抜海駅に立ち寄る。2025年3月廃止予定の日本最北端の無人駅ということで行ってみたいと思っていた。2019年8月に普通列車に乗って車窓から駅を眺めていたが、その頃から気になっていた。
縦書きの手書き駅名標が
ぬいぐるみやポスターなどが駅舎内に置かれている。
時刻表は稚内方面1日3本、音威子府方面1日4本。
ちょうどピンク色の特急列車が来た。
オロロンライン(抜海~稚内市街地)
稚内の市街地に向けて走る。
今回はノシャップ岬には行かず直進。一刻も早く稚内の自転車屋に行かなければ。ここから先は4年前にも通った道。
展望台から景色を眺める。ここも4年前に訪れている。
丘を越えると稚内の市街地。市街地までの下り坂はスポークの折れたホイールでは怖かった。
国道40号に合流。珍しい光る標識が設置されている。
自転車修理
稚内の自転車店へ。このスポークであれば修理できるらしい。修理中に稚内副港市場周辺を歩くことに。時刻は14時だが昼食もまだだった。海鮮丼をまず食べに行こう。
自転車修理待ちにイクラ丼
ウロコ亭にて3000円のイクラ丼を注文。予想以上の量だった。美味しかった。食後1時間経っても満腹だった。
稚内副港市場
稚内副港市場へ。
4年前にも来ているのだが、改めて中を見てみることに。昔の樺太行きの乗船口が再現されている。
戦前の樺太鳥瞰図。いつか旅行してみたい地域の1つ。
樺太は山がちな地形のようだ。自転車で旅をしてみたい。
中学校の教室も再現されている。
こちらはお土産紹介コーナー。
利尻、礼文も今度機会があれば行きたい。松山から行くとなると交通費だけで往復10万円でも足りなさそうだが…。
樺太に関する展示コーナーへ。以前、「鉄道データファイル」で豊原駅に関する記事を読み、それから樺太という地が気になっていた。
昔の商店街を再現した通り。
ここに来ても自転車が気になってしまう。もちろん革サドル。
昔はどこの地域にもあったようなたばこ屋。令和になった今でも街を歩いているとたばこ屋跡をよく見かける。
「テレビはシャープ」
銭湯も併設されているのだが、今回は銭湯併設のライダーハウスに泊まるのでパス。
稚内市×すみっコぐらし
稚内市内サイクリング
修理がそろそろ終わるらしいので自転車店に向かう。
10年以上前のBianchi旧ロゴの自転車が新品で売られていたり、ロードバイクからシティサイクルまで幅広い品ぞろえがあったりと面白い店だった。冬の寒さが厳しく、乗れる時期は限られるのだが、自転車を買いに来る人は多いのだとか。
修理は2時間ほどで、思ったより早かった。通常の形状のホイール(シマノのエントリーモデル)でよかった…。
自転車が直ったので稚内市内を散策。
4〜5階建てのビルも多く、地域の中心都市の風格を感じる。
稚内市役所にて。
横断歩道もインターロッキングブロック。1車線の路地ではよく見かけるが、2車線の信号のあるような道路ではあまり見かけないように感じる。これは珍しい?
JR稚内駅
JR稚内駅へ。
2023/8/8 16:44 19.3℃ 涼しい…
鉄道駅と道の駅兼用の建物。中には日本最北の映画館もある。
ついつい北海道限定と言われたら買ってしまう。140円。味は普通の缶コーヒーだった。
レンタサイクルの台数がとても多いが、仕様は統一されているように見える。
稚内市のキャラクター「りんぞうくん」
日本最北の映画館でなにか観たかったのだが、早く宿に行きたい気持ちがあったのでパス。
JR稚内駅のホーム。約4年前、ここから旭川駅まで普通列車で5時間以上かけて移動した。大学4年の夏休みだった。
北海道開発局稚内開発建設部はTwitterでの情報発信に力を入れているようだ。道路交通情報の発信だけではなく、様々な情報が載っている。
国道40号の中川〜天塩間の改良に関するアンケート用紙も置かれていた。音威子府村では自動車専用道路が2025年度に開通するようだが、その北側にあたる区間に関する調査だった。
宗谷バス。遠く離れた音威子府や浜頓別、鬼志別方面の路線もある。
北防波堤ドーム
北防波堤ドームにも訪問。
バイクに乗ったカップルが来ていた。ずいぶん遠方から来たらしい。
稚内の商店街
稚内の商店街へ。これはボウリング場だったようだが今では月極駐車場になっている。
通路に屋根のある商店街。
ロシア語表記。奥の店は閉店セール中だった。
相沢スーパーへ。2階以上の窓がベニヤ板で塞がれているが、昔は上にも売り場があったようだ。今では立ち入りできないようになっているが…。
国道40号の終点・国道232号の起点
国道40号の終点、国道232号の起点の稚内駅前。旭川までは250kmもある。
ライダーハウスみどり湯で宿泊
ライダーハウスみどり湯にチェックイン。1泊1,900円(入浴料別)だった。
温泉なのに泊まれる、惣菜を買える、スナックもある…という変わった場所だった。
サイダーがなぜか充実していた。
この日は夕張メロンサイダーを買って飲んだ。
大雨の中、夕食は近くのセイコーマートに行って買ってくることに。
同じく泊まっていた人たちと夕食。ライダーハウスで出会う人で、若い人たちは少ないのだが20歳の人もいた。
総勢29人での飲み会。1つの部屋で「大空と大地の中で」を熱唱。コロナ禍では許されなかった行動、2023年8月の今なら楽しめる。海外自転車ツーリングの話や、バイク旅の話、また北海道の地方都市の現状など様々な話を聞けた。
居住地も北海道内だけではなく全国各地だったが、愛媛県から来たというとさすがに驚かれた。この日の参加者の中では一番西から来ていた。夜遅くまで飲み会、明日も音威子府まで走るのだが朝5時頃に起きられるか…?
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