その先に破滅しかなかろうと~かすみ嬢の居場所(69)
せっかく食べるんだから、身体に良くって美味しくってKcalも低くって罪悪感がないような質の高いものを…って、どんどん基準を上げちゃって、結局何も食べられなくなっちゃう。
そんなことをひっそり打ち明けたら、
「ものを食べるのに『せっかく』なんてこと思わないんだよ、食べるのはごく普通の日常の中にあることなんだよ」
って返されて、あぁ私の感覚はそんなところから違うのかなって。
固形物を何か摂らなきゃって思うんだけど、何を見ても口に入れる気がコトリとも起きなくて、ならば水分で何かしらの補給をと思って径の細いストローを挿しても、口に含む気があまりしなくって、どうにか含みはしたものの、今度は嚥下をする決意を固めるのに時間がかかって。
洋服の袖の余った部分とかとか、スキニーのズボンの余った生地とか、ぎゅって手で握りしめると少しほっとするの。
ならば気分を安定させるためにも今ある手持ちのお洋服で我慢すればよいものを、細身の服とか子供服を見るとついつい握れるか試したくなっちゃう。
ガリガリって言葉には少し抵抗があって、濁点とか尖っている感じがじつは少し苦手なのです。
骨が触れることは嬉しいけども、皮膚の上から触るそれはそんなに尖っていやしないから。ボコボコする感じ。本当は、ただ薄くなって透明になりたいってそれだけ。
私は今だって、痩せて儚げに淋しく笑う少女を夢想してますし、それは私の自由だと思います。
夢に浸っていたって、痩せ姫様に憧れたって、いいじゃない。その先に破滅しかなかろうと、希望を抱いて夢をみて進むほうが、諦めさせられてとぼとぼ戻るよりも、私にとってはよほど幸せな気がします。
ここ数日、鬱々しくてお布団から起き上がれなかったのですが、今日は一転、起き上がってお風呂に入って勉強して雨を浴びてお散歩までできたので、気力が湧いてて。
タイムライン、騒がしくしてごめんなさいね。今だけですから。
数日、なんて書いたけども、思い返してみれば昨日と一昨日だけかしら。なんか、途方もなく長い時間横たわっていた気がしたのに。億劫な気分のままでずっとなんて、イヤね。
そういえば、食事会なんて、交流を深めるためにすることなんだから。なんで食べなきゃいけないんでしょうね。私は、食べなくたってその場の雰囲気を楽しめればいいじゃないって思うの。
同じように呑み会とて、飲めない人は無理に飲まなくていいよって変わってきてるんだから。
親族との食事会、去年は苦痛に思いながら参加せざるを得なかったのですが、今年は親から来ないように言われ、ほっとしたことを思い出して。
呟きに反応を返してくださる方々へ、本当に嬉しい限りです。いつもありがとうございます。
引っ込み思案なもので、自分からお話しかけにもいけずきちんとフォローもできず、申し訳ない限りなのですが、いつも拝見しております。
あと1週間ちょっとで病院に正式に受け入れていただけるようで、遺言の如くですが、まだしばらくお付き合いお願い出来たらと思っています。
その前に少しでも、お話できる方とはお話しさせてくださいませ…!
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