現実と空想のあわい~かすみ嬢の居場所(52)


 都内でゼロカロのわらび餅か水羊羹を手に入れられるとこってありますか…!
 これしか食べたくない欲が強いけど、見つけられない……。こんなふうに突如湧き出る、食欲というか、これが食べたい欲、放って置いたら爆発するので折り合いがつく時に食べておきたい…。
 甘えたこと言って、ごめんなさい。
 でも、好きな時に好きなものを食べる……って言ったら、とても自堕落な感じだけどもね(苦笑)好きなように過ごさせて理想の体型をつくっていけたらいいな。
 うんうん、食べる、なんて表現じゃなくていい。「食」なんて要らない。
摂取する?できたら取り入れてみる?そんな表現で十分。

 親しくしていただいてる方のツイートです。
「この体重になったら入院させると言われると、その体重まで落としたくなる。その注療法は、逆効果」
 本当にそれ。以前治したいってドタバタしていた時、数字の提示をされて、もうぜっっったいにその数字を切ってやるって奮起しちゃったもん…。
 思えばこれが、今の諦めの境地に達したきっかけだったのかも。きちんと、摂食とともに、自分の理想だけを追い求めようって。
 すごくすごく的確なツイートで、すごく嬉しかった。何か、当時うまく自己主張できなかった思いを代弁してもらってる感じで! 本当に同意しかない。

 今日はね、仲良しの、いつも本当のことしか言わない子からの、
「かすみ、また痩せた?」
 の一言で、食欲なんて全部飛んでったの。嬉しい。

 別の人には、こう言われた。
「かすみって現実離れしてるよね、良くも悪くも。生きてるかどうか、たまにギョッとするし」
 でも、それも褒め言葉だよ。
 私は現実と空想のあわいをいつまでも漂ってたいんだもの。その状態を必死で作り出してるの。どちらにも染まりたくないから。

 そして、恒例の保健管理センター。
「もう10キロはなきゃね」
 なんて軽く言われたけど、そんなの無理でしょ…。普通の人でもいきなり10キロ増やすなんて無理でしょうに。
「せめて、体温くらいはなきゃね」
 とも言われた。
 ああ、今の私は、自分の体重が体温の数値を超えることとか、なんかもう考えられないし、未知の世界なのよね。他人様の体重なら、それくらいでも、細いな、いいな、って羨んじゃうのに。

 ちょっと前「痩せ姫」の作者さんに「ここからはますますイバラの道のはず」と言われて、私はこう答えていた。
「イバラの道もすり抜けられるくらい細くなれたらいいな、なんて。そんなことを思います」
 そうだよね、すいすいって、すり抜けられるように。少しくらいふらついても引っ掻かれないように。薄ーく細ーく、全てを削り出した身体を目指すんだよね。
 惑わされてる暇はないのよね。

 これ以上痩せることを夢見て生きてるんだけどな。死んだらもう痩せられないから。
 お腹空いたもお腹いっぱいも、わからないくらいこの世界に浸かれたらなって、しみじみ思う。
 あともう少し。


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