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昨日までの風景(10)

 兄から便りが来た。
何十年もの間 個人的に便りを交換した記憶はない。
昭和18年2月3日、わたしは今日で実質79歳になった。
兄は私の一回り上だから兄の誕生日の2月19日に91歳になる。
 兄と便りを始めたのは「昨日までの風景(9)」に記した。

 実家を久しぶりに訪れたのは去年の11月下旬の頃だったと思う。    その後、新年を迎え、間もなく従弟の年賀状に手紙を書きたくなった私は 従弟に手紙を書いた。

その後間もなく従弟から電話が入り、兄が去年の暮 階段4段目から落ち、5針頭を縫合したことを知り、姪っ子に電話をしたところ 
「父は12月24日階段4段くらい転落して、頭を打撲5針縫合しました。脳には異常なく、骨折もなく3日入院して、その後通院しています。よく言う硬膜下血種が、数か月後出来ないか経過観察中です。本人は何も変わりなく元気です。又時間があるとき経過メールします。 年末何もできなかったので、医院とビルの確定申告の準備をしております。又、時々メールさせていただきます」とのことで、何も聞いていないようにして、私は兄妹の共通の思い出になっていたであろう「note」の記事をコピーして送った。

 それを読んだ兄の便りの冒頭にこんな文が書かれていた。


           昨日までの風景(11)に続く

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