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幸せで、元気でね

5年前の2018年2月21日、有給をとって母とふたり、上野動物園へ行きました。

お目当ては、その年生まれたパンダの赤ちゃんシャンシャンを見ること。
動物園に足を運んだのは、何年振りかも覚えていないくらい久しぶりのことでした。

ぺたっと寝そべる状態で、飼育員さんにきいろのメジャーで体長を測られる姿をテレビの放送で見て、その可愛さに釘付けになりました。
パンダって元々可愛いイメージの動物ですが、本物の赤ちゃんの愛らしさは想像以上!ふわふわでコロコロしていて、初めてパンダという動物にハマってしまいました。会社のお昼休みに、上野動物園が配信してくれていたライブ中継を熱心に見て過ごしたこともありました。

シャンシャンの可愛さにハマったのは私だけではないはず。初めて見に行ったその日も、シャンシャン目当ての人で長蛇の列ができていました。
自分がたどり着く時、起きている姿は見れるだろうかと、配信ライブを見てドキドキしながら母と並んだことを今でも覚えています。

今はSNSで色んな人が自身が撮った写真を投稿してくれているので、
公開されてからほとんど毎日シャンシャンの姿を見て生活をしていたと思います。

食事をするお母さんシンシンの周りをうろついては足で追い返されたり、
食べる姿を真似て笹を持って遊んでいたり、
木の上で体を丸めて寝ていたり、どんな姿も可愛くて
パンダ というより シャンシャン のファンになりました。

お母さんと別々のお部屋で過ごすようになる、という時は、
2人が一緒にいる姿をもう見れないのか、とか、お母さんと過ごせる日はこんなに短いのかと勝手にすごく悲しくなって。

独り立ちした後会いに行ったとき、落ち着いてたくさんご飯を食べて過ごす姿を見て、たくましくて偉いなあと思いました。
私はその日も、母とふたりでシャンシャンに会いに行ったので(笑)

中国への返還が何回か延期になり喜んでいるうちに、シャンシャンより先に私が海外で生活を始めることになりました。出国の前、もう上野では会えないかもしれないと思いつつも、お別れの覚悟のないまま日本を離れました。

その後、2023年2月21日と具体的な返還の日が決まり、会いに行くこともできないいし、あまり実感のないまま、観覧最終日の2月19日を迎えました。

その日は、ランチタイムにアルバイトをしていて、帰りのバスで母が送ってくれた上野動物園が配信してくれたシャンシャンの朝の様子の動画を何気なく見ていました。

動画には、わくわくしながら並んだ順路の景色や、シャンシャンが遊んだり寝ていた運動場も映っていて、そこにシャンシャンがいた姿を思い出して、この場所にいる姿をもう見れないんだと思うと涙が出てしまった。。。

動画に映るシャンシャンは、そんなことも知らず、もくもくとりんごや笹を食べていました。いつも通りの姿を見れてよかった。

これを書いている今も、泣きそうなくらいで、
たかがパンダが中国に帰るくらいで泣くなんて、と思われるかもしれないけど、
私にとっては、5年弱ずっとそばにいた大切な存在なの〜〜〜!と主張したい。

生まれてから返還まで、成長を見守り育て、その姿を発信してくれた飼育員さんたちには本当に感謝しているし、たくさん写真を撮影して記録してくれたファンの皆さんにも私は感謝したい。自分で撮った写真はズームで画質悪くて、誰かが撮ってくれた写真を、ずっと待ち受け画面にしてます。生まれてからずっとその姿を見れて幸せだ!

私がしてあげたことも、してあげられることも、何もないけど
とにかくどこにいても、シャンシャンが幸せで、元気でいてくれますように。
そしてあわよくば、中国でシャンシャンのファンになった人が、その様子を発信してくれたらいいな。


初めて会いに行った日のチケット(母とふたり分)


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