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トリミングサロンをはじめたい!

近年のペットブームで需要が高まっている事業の一つに「トリミングサロン」があります。
トリミングサロンとはペットの毛をカットしたり、爪を切ったりする美容室のことで、ペットの増加に伴いお手入れをするところが必要とされています。
トリマーは人気の職業でもあるので、トリミングサロンを始めたい方に開業方法を解説していきたいと思います。


お店の開業手続き

トリミングサロンだけでなく、個人でお店を始めようとするときは「開業届」というものを税務署に出さなければいけません。
出さなくても今のところ罰則は無いのですが、「青色申告」という種類の申請を出しておけば控除の額が多くなるメリットがあります。
ただ独立開業の時などで「失業手当」を貰う場合は、開業してしまうと失業状態ではないので手当がもらえなくなります。手当が必要な人は届け出のタイミングは考えておいた方が良いでしょう。
また、開業届を出さなくても「確定申告」は必ずしなければなりません。
もし確定申告をせずに税金を払わないと、加算税や延滞税などペナルティを課される可能性や、悪質な場合は所得隠しとみなされ刑事罰の対象になるかもしれません。

ペットを扱う資格

ペット関係のお店をする場合、「動物取扱責任者」という自治体に認められた資格が必要です。
これは試験などの資格ではなく、一定の条件をクリアしている人に対して自治体が動物を取り扱う事業をすることを認めているという資格になります。
以下の記事で解説していますのでご覧頂ければと思います。

お店の種類

ペットのお店といっても色々種類があり、取扱う種類によっては資格や経験の条件が変わります。
トリミングサロンの場合は「保管」という区分けの事業になります。
お客様の動物を預かってサービスをする事業で、他にもペットホテル、シッターなどがこれにあたります。
動物取扱責任者の条件の中で実務経験で申請する場合は「販売」「保管」「貸出」「訓練」「展示」のどれかの経験が必要です。
動物取扱責任者の条件が整えば、都道府県が主催する講習会を終了し申請を行えば登録完了です。
登録が完了すると「動物取扱業登録証」が交付されるので、事業所の見やすい場所に掲示しなければいけません。
ここまででトリミングサロンを開業する手続きが完了です。

お店の資金はどれくらい?

いよいよお店を作る段階です。
トリミングサロンの開業に必要な資金には様々なものがあります。代表的なものがこちらです↓
・店舗の敷金礼金、家賃
・水道光熱費などの運転資金
・店舗改装費
・ドッグバス、トリミングテーブルなどの設備
・シャンプーやコンディショナーといった消耗品
・集客のための広告宣伝費
費用の金額についてはやり方でかなり変わってきますので、ご自身の資金や立地などの状況を考えて計画しましょう。
例えば、建物の賃料などは都心が高く、郊外は安くなる傾向にありますし、自宅を改装する場合は不要になります。
また、設備や備品を新品なのか中古にするのか、従業員や広告を取り入れるかどうかなどでも必要なお金が変わります。
一般的には安くても100万円以上、立地や内装設備によっては1000万円必要とも言われています。
高額になるので、資金を自分で貯めるのか、融資をするのかなども計画しておきましょう。
融資の場合は「日本政策金融公庫」が金利も安くオススメです。

お店の形態

どのようなサービスの提供の方法かによっても資金面、準備の内容が変わってきます。
主な形態とメリット、デメリットを見比べて自分に合った開業をしましょう。
・店舗型(専門店)
最もメジャーなのが専門店としての店作りです。
メリットは立地を上手く選べばある程度の集客が見込め、広告費なども少なく出来る可能性があります。また、ブランディングもしやすくリピーターも作りやすいです。
デメリットは賃貸だと店舗を借りる経費がかかる点です。経営が軌道に乗るまでは出費が多くなることもあり、ある程度の準備資金が必要です。
・店舗型(併設)
これはペットショップや動物病院に併設する店舗です。
メリットはサロンの目的以外のお客様にも目に留まる可能性があり、集客の幅を広げてくれます。
デメリットは併設させてくれる店舗が限られていることや賃料などがより高額になる可能性があります。
・店舗型(自宅・所有)
自宅を改装してお店にする場合です。メリットは賃料などの継続した経費が少なくなることや自己所有なので内装などを好きにできることです。
デメリットは専門店と比べて公共性が少なく、集客が難しいことです。
・出張型
店舗を持たず、車などでお客様のところに伺ってサービスをする形態です。
メリットは店舗の経費や改装費などがなく小資金でスタートできること、お客様のところに自分から行くので立地に影響されないことです。
デメリットは設備が導入しにくいこと、店舗がないことにより信頼性が薄くなってしまうことです。

宣伝・広告

サービス形態によって方法は若干異なりますが、宣伝や広告は必須です。
店舗型であっても看板だけでなく、広告看板やチラシ、SNSといった集客のための宣伝をする必要があります。
また経営の見通しが立ちにくい場合は、既存の店舗から協力してもらうお願いや業務委託で仕事をする、事業拡大の際にお客様を引き継ぐような体制を作るなども手段の一つになります。

さいごに

ペット需要が高まり続けている現在、ペットに関するサービスやビジネスも同時に拡大しています。
そのため需要もありますが、ライバルも増えることは必至で、いかにお客様に選ばれる事業作りをすることが出来るかが重要になっています。
独自性や専門性を高めて、より良い事業を作っていきましょう。

ご相談はこちらから↓
ふじ行政書士事務所
https://fuji-gyosho-office8750.info/

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