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“ウルトラライトハイキング”を更新してきた【後編】

後編です。前編はこちら。

UL HIKING  2022 SUMMER

前編から引き続き、久々のテント泊ということで、改めてウルトラライトを意識し、自分なりのスタイルを模索し、たどり着いた価値観の記録です。

d.靴

靴に関してもウェアリング同様、直接軽くした、という訳ではなくて、パッキングを軽くした結果、この靴を履くことが出来ました、という内容です。

【2021年】
TheNorthFace 「FP MID GORETEX」

【2022年】
VIVOBAREFOOT 「PRIMUS TRAIL Ⅲ FG」

昨年までの、テント泊ではミドルカットを履いていましたが、今年は前編でも書かせて頂いた通り、ショーツを履いた事でより行動中の軽快さを求めるようになり、このローカットモデルに行き着きました。
結論、抜群に良かったです。
改善案はなく、むしろ良かったポイントのみ5つあります。

①抜群の足裏感覚
もともと、厚底の靴が苦手でした。あと、剛性がありすぎる靴も苦手でした。つまり、守られ過ぎている靴、固くて重くて不自由な靴が苦手だったのです。
しかし、この靴はベアフット(裸足)とあって、フラットかつ薄底である事で、圧倒的「足裏感覚」があり、まるで裸足で山を駆け巡っているようで、より自然を近くに感じる事が出来ました。
もちろん、デメリットもあります。
固い岩や木の根などを強く踏み込んでしまうと、衝撃がダイレクトに伝わります。ですが、それが良さでもあって。一歩一歩どこに足を運ぶか、常に思考する事で、洗練された歩きが出来ていくように感じるのです。
守備力全てかなぐり捨ててでも手に入れたい自由がそこにはあります。
とはいえ、ソールの耐久性は抜群で、ラグも深くどんなトレイルにもグリップする感覚があります。よほど凹凸のない滑らかな濡れた岩でなければ、全く滑る気配がなかったです。
サンダルや地下足袋も試してみたくなる。そんな、想像を刺激してくれる靴です。

②ドローコード
ヒモではなく、ドローコード。今まで使った事がなく不確定要素でしたが、これがめちゃくちゃ良かったです。
まずコンプレッションが抜群で、かつヒモと違ってほどけてくる心配もない。しかも脱ぎ履きがめちゃくちゃスムーズです。
足首からシームレスで繋がっているその感覚は、それこそ靴下や、足袋を履いているかのような着用感でした。

③雨でも浸みなかった
テント泊で使うに当たって、最大の不安要素であった防水性。しかも、今回2日目が雨確定でした。ですが、一か八か使ってみて、万が一浸水してきたら、それこそ裸足で履けばいい、ウォーターシューズのように履けばいいと振り切りました。

結果。

2日目雨は降りましたが、全く浸水してこなかったです。稜線に出ておらず、樹林帯のみの実験でしたが、とはいえしっかり雨は降っている中での結果なので、これはかなり有意義な情報です。
今後も、雪山以外は、全てこの靴で行こうと思います。

④つま先のワイドフィット
従来の靴と違い、つま先が広がっており、それが裸足感覚をより加速させます。と、言うよりはベアフットシューズの裸足感覚とつま先のワイドフィットは、セットであって然るべきです。
「足で地面を掴む」というイメージは手と同じように指先を広げるからです。従来のつま先が先細っている靴ではまず出来ない動きです。

⑤ローカットの機動力
ここが、いわゆる荷物を軽量化した事で恩恵を受けたポイントです。まあー①もそうかもしれませんが、とかく荷物が重いと、ミドルカットの剛性のある靴を履かなければいけないと思っています。
しかし、ウルトラライトハイキングであれば、荷物が軽いので、靴の選択肢が大幅に広がります。軽量化は、装備やスタイルにも影響を与え、自由を獲得できます。それを象徴する靴であると感じました。

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