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文章の推敲とラジオ編集

さっき、面白い記事をnoteで見つけました。

面白い文章は、書く事と書かない事、それを判断出来る事が大事だそうで。また、その理由を語れるか?も必要だということです。
なるほどなぁと思いました。

ラジオのDにも言えることかも知れませんね。
若い頃、インタビュー収録した素材を編集して、オンエアの特集枠で流したら、DJさんに「なんでアレを切ったの?」と。
こちらは、相手アーティストの新譜発売は不可欠と思って生かしたんですが「あんなの、他の番組、雑誌でも出るでしょ。その前の無駄話の方が『おいしい』んじゃない」と、けんもほろろ。つまり、ワンアンドオンリーこそ最重要で、オフィシャルなデータは後受けの生トークでフォロー出来るから切っても良い!という事です。

あの一件以降、編集の際の判断は鍛えられました。今の若いラジオDたちは専ら波形編集ソフトだから、編集も何度もやり直し出来るでしょうが、昔、6ミリ(オープンリールテープ)時代は、手術するが如く、直接磁気テープにハサミを入れて切り貼りしたもんです。勿論やり直しは可能ですが、切ったテープの切れ端をちゃんと分かるように置いておかないと迷子になりました。なので、自分の場合はダビング編集の手法をよく使いました。音質は劣化するんですけどね。

昨年閉局したFMPORTで言えば「はずのみ」や「ライフステーション」がインタビュー番組でした。
「はずのみ」だと、収録時のマザーデータは2時間半から3時間。それを一回分4分半から5分で、1シーズン10回前後に絞り込みます。
使用するのは半分以下。
「ライフステーション」では、後期は30分枠なので、収録が長くなっても半分以上使えましたが、初期15分番組時代は大変でした。マザーが40分だと、使えるのは4分の1(苦笑)。
そうなってくると、編集作業の前に、取捨選択の判断を熟考する訳です。
マザーを聴きながらメモを取り、赤ペンで印を入れながら、話のネタを絞り込み、さらに編集がわからないように前後を入れ替えたり。
結局、大きな話題1つを丸々カットする事もザラでした。

今も全国色んなラジオ番組でゲストインタビューが放送されてますが、皆さんが聴いてる話は、その半分以下という事も多いんです。

まぁ、ラジオの場合、まだマシでしょうね。
テレビ屋さん達は、もっと涙を飲んで切ってる筈だから。ニュース番組の場合、特集枠といっても数分。通常ニュースならコメント10数秒とか有りますもんね。折角一日掛けて取材に出かけたのに、編集長やチーフDの指令に悔しい思いでバッサリ切る取材Dの想いを噛み締めてオンエア見ると、見る目が変わるかも?

兎に角、書く事も聞かせる事も、心を鬼に出来る強さが必要です。

この記事も、実は「編集」については、もっと言いたい事が有りましたが切りましたw
その辺は、またの機会に。

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