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くりぃむナンチャラのおもしろさ

 2020年7月17,24日放送のくりぃむナンチャラの「アイドル座付き作家選手権」がとんでもなくおもしろかった。

 もしも芸人人生が終わって第二のキャリアとしてアイドルの座付き作家となったときのためにくりぃむの二人&かまいたち山内で「アイドル座付き作家選手権」を実施。
 趣旨としては、ニューヨークが司会のニセ大喜利番組で仕掛け人で回答者のアイドル三人に有田、上田、山内がそれぞれイヤホンでアイドルに回答を指示するといったドッキリ。

 しかし、ニセ番組の収録が始まった途端にアイドルたちの自己紹介前から2019年M-1最下位のニューヨークに対して「M-1優勝おめでとうございます」「私は昨日 お題マネージャーから貰いました」「(大喜利の豪華賞品は)絶対グレープフルーツだよ」とかオープニングからフルスロットルでアイドルにボケさせまくるくりぃむと山内の座付き作家三人。もうこの時点で企画の趣旨から脱線しはじめて翻弄されるニューヨークの二人。めっちゃくちゃおもしろい。

 そして本筋の大喜利が始まってもそっちのけでさらに嶋佐に大喜利の回答風に先月の給料を答えさせたり回答者であるアイドル側が大喜利の問題を出して場を完全に制圧するシーンは腹を抱えて笑った。かと思えば急に真面目に大喜利やり始めたり緩急でさらに笑いが増幅。

 大喜利そっちのけの座付き作家の暴走によって場が荒れる様はまさに学級崩壊。この回の見どころはやはりこの状況に対するニューヨークのリアクション。本当に素晴らしかった。
 アイドルの暴走にタジタジになり先月の給料まで公開した捨て身の嶋佐だったり、イライラしつつも番組を軌道修正しようと必死で「メチャクチャ売れたいわ俺 今!」と今日イチのワードを叩き出した屋敷であったり、2019年M-1での松ちゃんとの絡みみたいにニューヨークはこういった追い込まれたシチュエーションのときにめちゃくちゃ輝くなぁと再認識。ニューヨークはほんと今以上に売れて欲しいな。
 仕掛け人だったラストアイドルの長月翠さん(ちなみに前の企画から続けて4週連続出演)、Popteenモデルのゆなさん、アップアップガールズ(2)の鍛治島彩さんもハチャメチャな指令をちゃんとこなしててみんな上手かった。

 毎週安定して面白いくりぃむナンチャラだけど今回は特におもしろかった。その理由は何だろうと考えたときに過去のおもしろかった回を思い返してみたら共通点が見つかった。それは「予定調和の破壊」だ。

 過去のくりぃむナンチャラで特におもしろかった回として記憶に残っているのは「幽霊で行こう!」(2016年8月20日放送)、「クイズ!相方今どこで何してる?」(2017年1月21日、2月4日放送)の二つ。

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「幽霊で行こう!」(2016年8月20日放送)

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「クイズ!相方今どこで何してる?」(2017年1月21日、2月4日放送)

 この二つはどちらとも本筋の企画がありつつも途中からそれを無視した予想の斜め上を行くほどの悪ノリによる脱線っぷりがあった。
 もちろん段取りがしっかりしている番組もおもしろいものがたくさんあるけど台本や段取りを超えて予定調和を壊した先に予測不能で爆発的なおもしろさがある。

 昔から「くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン」の生放送でイベントの告知の仕方でボケまくって1時間以上時間を使ったり、有田の上田に対するイジりからコーナーが生まれたりと予想外な笑いで楽しませてくれた。
 ゴールデンのMC番組を何本も持ち、芸能界であの位置まで上り詰めたくりぃむしちゅーの二人がド深夜ゴリゴリのバラエティ番組を今もなお続けてくれていることが本当にありがたいなぁと思う。

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