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外国文学読み解き一覧

昔は気の利いた家庭には「世界文学全集」が1セットかならず置いてありました。実際には読む人はほとんどおらず、仮に読んでも99%の人は理解できず、つまりは装飾用の置物だったのですが、それでも置いていたのは「世界文学を読む」ことが必要な教養とされていたからです。もっともだれも中身に興味はありませんでした。完読だけでミッションクリアーとされていました。なぜって適切な解説がなければ、中身は理解できるはずがないからです。

私の考えでは「特に本文読む必要はない、作品の趣旨だけ理解できれば十分」です。以下の記事にざっとお目通いただければ、下手に分厚い作品を直接読むよりも効率的に把握できるかと思います。実際に読むかどうかは内容を把握した後でゆっくり判断すればよいのです。そしてもしも読み始めた場合も、完読にこだわる必要はないと思います。教養と言っても所詮は趣味です。感覚的に合う合わないが最大の判断基準です。感覚的にしっくりこないと感じたら迷わず放棄、それが最終的に文学を好きになる最大のコツだと思います。


シェイクスピア

どうもシェイクスピアは、最初の全集の時の章立て整理に問題がありそうです。まだ数本しか解析できていませんので、確実ではありませんが。章立てを整理して読むと非常に優れた作家です。

以下参照ください。「ハムレット」を考察されているページです。対称構造が明快に解説されています。本場イギリスでも気づいた人が居たようです。

https://symmetricalhamlet.hatenablog.com/

ゲーテ

シェイクスピアが桃山~江戸時代のはじめの頃の人、ゲーテは江戸時代なかばの人です。さほど面白くはありません。しかし多分才能は一番あります。才能ありすぎて「ファウスト」第二部は大風呂敷広げすぎて超難解になっています。人間離れした天才の作品は人間離れしているので人間の鑑賞には適さない。南無。

「ファウスト」読まれる場合には旧約聖書「ヨブ記」解説も必須です。

ドストエフスキー

だいたい幕末・明治維新のころの人です。キャラ配置戦略では不世出の天才です。ただむやみに長いです。こってりデフォルメキャラが嫌いな人には向きません。登場人物全員こってりデフォルメキャラなのです。


トルストイ

ドストエフスキーより少し年下です。「戦争と平和」と「罪と罰」は同じ雑誌にほぼ同時期に連載されていたそうで、このときが文学というジャンルの絶頂期だと思います。「戦争と平和」は長すぎますが、「イワン・イリイチの死」は読んで損しません。

ニーベルングの指環作品群

今話題の通貨発行がらみの作品群です。淵源は上記「ファウスト」にあります。このあたりきっちり読めていれば日本の停滞の30年もなんとかなっていたのではないかと思います。残念です。

今後も英米とのおつきあいはしなければなりませんから、「闇の奥」と「グレート・ギャッツビー」の読み解きは是非お目通しください。偶然読み解いた「闇の奥」がどうも私史上で最重要の読み解きだった気もします。ただのコロンブスの卵なんですが。

似た系列の作品に「老人と海」があります。

ほか黒井さんの記事も参照ください。

ほか外国文学作品

読み解き同士の記事

「神曲」とか「魔の山」とかは、一般の方が下手に読もうと思わないほうがよい作品です。難解極まる。上記読み解き数回読んだ後で本を手にとっても遅くありません。

ほか一覧


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