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【入院当日】手術前日のお話し。

入院当日。
黒縁眼鏡のサバサバした看護師さんが私を出迎えてくれ、ナースステーションで採血をした。そのサバサバした看護師さんとのやりとりがどうも心地よく、安心して処置を受けることができた。手術した卵管の出口になるお臍の処理や、陰毛の処理などを手際良くこなしてくれた。

そして人生で初めて浣腸をした。浣腸の成分は「グリセリン」という液体らしいのだが、それを横向けとなり、肛門から注入される。優しく液体がそろそろと肛門から入るのを感じていた10秒後にはとてつもない便意を催した。
看護師さんは「5分くらい待ってからトイレに行ってね。でも漏れたらダメだから我慢できなかったらすぐに行ってね」と笑顔で伝えてくれたが、、
こんなの5分なんかとてもじゃないが待てそうにない。おそらく1分も経たないうちにトイレに駆け込む。
お腹も痛いし・・・こんなものを使って腸の中を綺麗にしなきゃいけないのか、と辛くなった。しかも明日の朝一でもう一回浣腸されるらしい

人生で初体験のことばかり起こるのね、、と疲れかけた私に「あとは部屋を案内するので、晩ご飯までゆっくりしててね。」と看護師さんは優しく声をかけくれた。
晩ご飯はこんな感じ。

なかなか眠れないので、私が陰ながら応援している同い年の藤井道人監督の「青の帰り道」という映画を観た。
6名の男女の高校から成人までを描いた作品。

青春とはなんだろう。忖度なしで自分の好きなツレを自分のことみたいに喜んだあの時間。何の淀みもなくて真っ直ぐでただただ楽しくて居心地が良い時間。
なんだかその描写を見ていると自分の10代の頃を思い出し、エモい感情が湧き上がる。

↓ここからは少し映画のお話し(ややネタバレ含む)
いつしか社会の波に揉まれ、自分のことしか見えなくなる。そんな時は、自分のことを仲間が心配してくれたり気にかけてくれたりする仲間の存在が見えない。
そんな中、〇〇の死。
気がついた時にはもう遅くて。もう取り返せない事実に、仲間達は一旦離れる。でも、「青の帰り道」という歌をきっかけにみんなの気持ちが戻ってくる。

おかえりなさい。
あなたは一人じゃないよ。って言ってくれている作品だった。

いつでも帰るところがあるから、私は私のままで居られる。だから頼っても良いんだ。 

っていうメッセージが私には届きました。

明日は手術。どうかうまくいきますように。

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