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好きなものをあげてみる。Vol.2音楽(前編)

昨日書こうと思っていたんだけど、昨日の夜に突然歯茎が激痛に見舞われ、それを誤魔化すように無理して寝てしまったのでできなかった。
なんと難儀な我が体よ……。

というわけで一日遅れで第二弾。なんにしようか迷ったけど、好き勝手書くところなのでここは大きく、「音楽」としてみることにした。

「僕は音楽が好きだ」って、なんだか大きな声で言いにくい。
僕よりももっと音楽に人生を捧げている人は山ほどいるし、大してたくさん聞いているとも言えないし。

でも、僕は僕なりに好きな音楽があって、聴いたらテンションが上がる音楽はたくさんある。なので「僕は音楽が好きだ」というよりは「僕なりの音楽の愛し方」って感じで書いたらいいんじゃないかな、と思いついた。

正直に言うと、最近は音楽を聴く機会がめっきり減ってしまった。
理由は音楽を聴くことと競合するエンターテインメントが簡単に手に入りすぎるからかな。
本を読むかプライムビデオでアニメを見るかゲームをするか、Twitterを眺めるか(これが一番多い)。
そういう中で「音楽を聴く」という選択をするのはなかなか難しい。
通勤中の車の中で聴くことが一番多いんだけど、通勤も20分くらいしかないしなぁ。

僕の「音楽の聴き方」は、年代とともに結構変遷していて、そのたびに好きな曲やアーティストも変わっている。それを思い返すとなかなか面白いな、と思うのでそれについて書いてみよう。

1.「売れている曲をチェックする」高校以前

高校生の頃までは、音楽は「売れている曲を、一通りチェックしてなんとなく気に入ったものを聴く」って感じだった。
たぶんその頃がいちばんランキングの曲を知っていた。
その頃好きだったのは、ゆず、コブクロ、19、スピッツ、GLAY、Mr.Childrenとか、そのあたり。
好きな曲はいくつかあったはずだけど、特にどこが好きかとかも意識せずに聴いていたので、歌詞にも、楽器にも実はあんまり思い入れがなかった。
「好きだった」といって名前を挙げておきながら、スピッツもミスチルも、ヴォーカル以外のメンバーの名前も顔もわからないくらい。
その頃は若かったせいか「かっこつけること」に対しての照れや反発があって、「独特な歌い方をしている人」が苦手だった。ラルクとか平井堅とか森山直太朗とかね。なんとなくひねくれて、彼らを馬鹿にしてたような記憶も。うーん、我ながらダサいね(笑)。

2.「歌詞とベースの音にハマる」大学時代

そんな僕が初めてアーティストに本気でハマったのは、大学一年の頃、aikoにだった。
衝撃を受けたのはまず歌詞。aikoの歌詞の世界は独特で、まるで物語のようだった。
それから一曲一曲をはっきりと聞き込むようになって、そこで僕はようやく、「ここのフレーズがいい」とか「この部分の歌い方が好き」とか意識するようになった。
aikoは、初めて聴くと音階がなんだか不思議で、ありがちなポップソングとは一線を画している、と僕は思っている。そんなことに気づいたのもこの頃だった。僕がaikoで好きなのは「ブレス」のタイミングと音だったりする。(『青い光』という曲のブレス、かっこいいから是非聴いて!)

そしてaikoとほぼ同時期にハマったのがJanne Da Arcだ。
こちらはaikoとは対照的で、歌詞はあんまり深みがない(失礼!)のだけど、こちらはとにかく、楽器がめちゃくちゃにかっこいい!
特に(ビジュアル的にも)ベーシストのka-yuが好みだったのもあって、ベースの音に注目するようになった。
それまでは「えーっと、ベースってなんだっけ? スピッツのベース?どんなのかわからないや」とか言ってた僕が、「『WARNING』のベースめっちゃかっこいい!!」とか言うようになったのだ。
このとき初めて僕は、音楽を聴くときに意識して、それぞれの楽器のパートを聴くようになったのだと思う。それまでは音楽を「なんとなくの音の塊」として聞き流していたんだろうな。
音楽の中でベースの音を探そうとすると特に、音楽の構造が立体的に聞こえてきたりして、急に僕の中での音楽の楽しみ方が広がったような気がしたのを覚えている。

「歌詞が好き」「楽器の音が好き」という二つの指標を手に入れた僕は、それ以来、それ以前の「売れている曲をチェックする」ような聴き方を辞めて、自分の好みに合いそうなアーティストを探して、聴くようになった。
これが僕の音楽の第二段階。

さらに僕の「音楽の聴き方」を大きく変えたのは、大学を卒業してから生まれて始めていったライブハウスでの体験。――長くなったので、それは次の記事で。

中編につづく。

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