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文月 煉
2018年11月20日 08:14
2階の窓から見える、少し寂れた駅のホーム。 それがオレの世界のすべてだった。 オレは自分の部屋から一歩も出ることはなかったし、オレの同居人は無口なヤツで、たまにオレの方を見て何か言いたげにまばたきして見せたり、小さくため息をつく他にはオレと交流したりはしなかったから、オレはいつも窓から駅のホームを眺めて過ごした。 窓から見える駅は、ビルの立ち並ぶ都会からはいくらか離れた、いわゆる東京のベッ