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日記のようなもの その2

今月劇場で観た映画の感想をつらつらと。ネタバレ無し。鑑賞したのは以下の6作品。どれも面白かったので非常に満足している。

1.RE:cycle of the PENGUINDRUM 前編
2.名探偵コナン  ハロウィンの花嫁
3.シン・ウルトラマン
4.死刑にいたる病
5.犬王
6.トップガン  マーヴェリック

1.RE:cycle of the PENGUINDRUM 前編

 「クラファンで目標額いけたら映画つくります」って言ってはじめたら秒で目標に到達してちょっと話題になった『輪るピングドラム』。メインストーリーに大きな変化はないものの、プロジェクトMの工程がかなり削ぎ落とされてダレなかったのは良かった。人との繋がり、断絶。属することと排すること。「きっと何者かになれるお前たちに告げる」とは『さらざんまい』後の作品であることを強く感じさせるセリフであった。後編にも期待。

2.名探偵コナン  ハロウィンの花嫁

 はっきり言うと、安室さんが変な首輪はめてるだけでもう面白い。ずるい。風見は相変わらず貧乏くじ。ここ最近のハリウッド的なアクション志向に食傷気味な人ほど感動したのではないだろうか。警察学校時代のメンバー、そのほとんど(というか安室さん以外)は故人である。にもかかわらず、その存在感というか、彼らが今に託したものが確かにあったという脚本に唸った。あとバンプの主題歌がいい。反省を促しそう。

3.シン・ウルトラマン

 胡散臭いことしか言わない山本耕史を観れただけでも劇場へ足を運んだ価値があった。公務員に奢ると賄賂になるから割り勘にした説、すき。津田健二郎や山寺宏一など、声優ファンにとっても魅力的な作品ではないだろうか。岡田斗司夫は「庵野くんが片手間につくった映画」とか言ってて笑ったけど、片手間でもこんなのつくれたらすげぇよ。あとこれも主題歌が素晴らしい。『君が望むならそれは強く応えてくれるのだ』。人類にとって神ではなく、ただひたすらに心優しい隣人への、これ以上ない解像度の歌詞である。

4.死刑にいたる病

 この映画のなにがやばいのかというと、阿部サダヲ演じるサイコスリラーに対して、主人公らが「やったことは到底許されないが、彼を嫌いになれない」と口を揃えて言うのを、言葉としてではなく心で理解してしまうことだ。つまり、知らないうちに面会室で殺人鬼の言うことを無根拠に信じていってしまう。今作のキャッチコピー「踏み入れたら、沼」とはまさにそれだ。さらにポスターの話をするなら、この写真にはまんまと騙された。騙されたというか、この構成ゆえに無警戒だった。紛うことなくサイコサスペンスの傑作である。あと観た日はたぶん寝れなくなるから、観るなら次の日は休みにしておこうな。

5.犬王

 えええー、松本大洋と湯浅政明のコンビがまた見れるんですか!?はい、ノイタミナでやっていた『ピンポン』というアニメが好きだったそこのあなた、必見です。『どろろ』の百鬼丸を彷彿とさせるキャラクター・犬王を演じるのはロックバンド女王蜂のボーカル、アヴちゃん。経歴の非公開の多さを見れば、音楽の体現者がどこのだれであるかなどというのは瑣末な問題であることがよくわかる。どんなものであれ、新しさとは常にこうして生まれていくのかもしれない。そう思わせてくれるソウルミュージカル作品である。

6.トップガン  マーヴェリック

 ここまで読ませておいて本当に申し訳ないが、これを5月30日に観て、今月それまで観てきた映画ぜんぶが過去になった。前作の鑑賞は必須。美中年のロマンスという点で同系統の作品としては昨年の『マトリックス  レザレクシヨンズ』があるが、それと比べても今作は続編として完璧であった。前作は良くも悪くも「トム・クルーズによるトム・クルーズのためのトム・クルーズ映画」であるし、それを当時リアタイしたわけでもない(生まれてもない)のに、映画館を出るころには泣きすぎて顔面がぐしゃぐしゃだったから、その足で行ったナポリタンのお店のお姉さんにはたぶんやばい人だと思われたに違いない。何はともあれ、是非とも劇場で観てほしい作品である。

以上。
ガンダムの新作面白そうだから楽しみやで。
おしまい🫡

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