横川良明

フリーライター。演劇・テレビドラマ・映画まで幅広く取材。著書に『自分が嫌いなまま生きて…

横川良明

フリーライター。演劇・テレビドラマ・映画まで幅広く取材。著書に『自分が嫌いなまま生きていってもいいですか?』(講談社)、『人類にとって「推し」とは何なのか、イケメン俳優オタクの僕が本気出して考えてみた』(サンマーク出版)、『役者たちの現在地』(KADOKAWA)。

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  • ひとりぼっちで戦い続ける僕たちは。

    32歳、人生をこじらせた男のひとりごと。

最近の記事

瀬戸康史の何が面白いか。

『A Number―数』『What If If Only―もしも もしせめて』を観た。 海外戯曲らしい、観念めいた会話の応酬が続く哲学的な劇だった。おそらく「難解」と受け取られがちだと思う。実はあらすじというか、描きたいことそのものはそれほどわかりにくいものではない。ただ、それがあまりにもニッチというかピンポイントすぎて、刺さる層は限定されるだろうな、という内容だった。 かく言う僕もドンピシャ、というわけではなかった。 しかし、瀬戸康史という俳優の特殊性を考える上でうっ

    • 本当に寂しかったのは。

      『ひだまりが聴こえる』を観ていて、理解しているようで理解しきれていなかったことがある。 それは、どうして太一はあんなにもなんの壁もなく航平と接することができたのか、ということだ。 もちろん太一が、耳が聴こえる/聴こえにくい、といった障碍やその他のさまざまな特性で相手のことをジャッジしないフラットな人だから、というのが解だとは思う。 あとは、航平に限らず、誰とでも仲良くなれるタイプの人であることも大きい。 でもそれだけなのかなあ、というのが引っかかっていた。 太一が航

      • 2024年8月17日の日記

        この1週間、取材が入らなかったことをいいことに、まるまる休みをとって大阪の実家で過ごした。 大切な旧友とあの頃と変わらない熱量で何時間でも話せたり、10年以上会っていなかった懐かしい顔ぶれと再会できたり、うれしいことはたくさんあったけど、何より心を休められたのは、ただただ自分の文章と向き合えたことだった。 前にも書いたけど、ちらちらと小説を書きはじめていて。帰省の目的も、じっくりと小説を書く時間をつくりたかったのがほとんどすべて。正直、進んだ量だけでいえば、そこまでではな

        • いつ死んでも大丈夫。

          ここ数年、ずっといつ死んでも大丈夫と思いながら生きている。 と書くと、なんだかとても悲観的に受け取られてしまうかもしれないけれど、全然そんなことはなくて。後ろ向きでも厭世的でもなく、もっとさっぱりした、よく晴れた日にベランダいっぱいに洗濯物を干したときのような気持ちで、いつ死んでも大丈夫と思っている。 子どももいないし、結婚する気もない僕には、遺す家族はいないので特に心残りもない。両親は共に健在なので、一応両親が生きているうちは頑張らなきゃな〜と思ってはいるものの、言うて

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        記事

          2024年7月29日の日記

          仕事に対するモチベーションがまったく湧かない。 原因ははっきりしている。先日届いた例のアレである。あらゆる国民の労働意欲を弱体化させる、ヘナトスよりもルカニよりも効き目抜群の例のアレーーそう、国民健康保険である。 中身を確認してびっくりした。普通に東京23区のそこそこいいエリアで1Kのマンションが借りられるレベル。それを毎月もぎ取られるのである。こんなの、桃鉄でずっとデビルカードを引き続けるようなもの。江戸時代の年貢のほうがもうちょっと良心的だわ。 調べたら、去年の国保

          2024年7月29日の日記

          2024年7月20日の日記

          起きたら館林だった。 と、さも館林と旧知の仲のように書いたけど、館林のことなんて何も知らない。目が覚めたら見知らぬ駅のベンチだったので、Googleマップで現在地を調べたら、館林だった。群馬県らしい。ソウルフードはうどんで、主な出身有名人は向井千秋。うん、まったく縁がない。 昨晩、友人と久しぶりに痛飲をした。2軒目くらいまでは覚えている。3軒目に行った記憶もうっすらあるんだけど、ほとんど何も覚えていなくて気づいたら館林だった。人形町で飲んでいたはずなので、日比谷線からその

          2024年7月20日の日記

          2024年7月第2週の日記

          旅行から帰ってきて1週間あまり。突然仕事が忙しくなり、平日はジムに行く余裕もないほどひたすら働いていた。 おかげで連休に入った途端、やる気スイッチが機能停止。本当は細々と仕事を進めておいたほうが先のことを考えれば楽なんだけど、未来の自分のために頑張る気力を見失ってしまったので、この2日間はひたすら家で『聖剣伝説3』をしていた。主人公はリース派です。 ちなみに『ドラクエ11』はまだクリアしていない。レベル89くらいで放置している。たぶんもうラスボスもサクサクと倒せるくらいに

          2024年7月第2週の日記

          2024年7月3・4日の日記

          ひ〜。仕事が忙しいよ〜。 今も1万字のインタビュー記事を今日中に終わらせなきゃいけないのに、現実逃避でここに来ました。この2日間、何をしてたかって? 仕事です。以上。 あ、でも友達と飲みに行った。お店は、恵比寿の「Bar de Ollaria」というスペイン料理屋さん。スパニッシュな情熱の一切ないネガティブ同盟な2人で、もう人生が限界であるという話を延々としていた。 ポジティブになるにはポジティブな人と会ったほうがいい説はわかりみしかないのだけど、ポジティブな人と一緒に

          2024年7月3・4日の日記

          『ひだまりが聴こえる』は、心に傷を負った人たちのための物語だ。

          空から降ってきた女の子と恋におちた少年は、天空の城を目指す冒険の旅に出た。傾斜から転がり落ちてきた男の子と出会った少年は、これからどんな道を歩んでいくのだろうか。 『ひだまりが聴こえる』は難聴の大学生・杉原航平(中沢元紀)と同級生 · 佐川太一(小林虎之介)による恋の物語だ。BLドラマは今どきもう珍しくもなんともない。むしろ1クールに何本ものBLドラマが「量産」状態にある。 その中で久しぶりに心に沁みいる作品と出会えた感覚があった。途中から息を止めるようにして航平と太一の

          『ひだまりが聴こえる』は、心に傷を負った人たちのための物語だ。

          2024年7月2日の日記

          我ながら日記に書くことがまるでない。 今日は7:30に起きて、なすと小松菜でちゃちゃっとパスタをつくって、朝食に。『虎に翼』を観たあと、細かい用事をすませてから、インタビュー記事を1本書く。 昼からは取材へ。滞りなく終了し、家に帰って夕飯は麻婆春雨と餃子。食べたら爆睡してしまい気づいたら21時だった。そこから昼間に書いたインタビュー記事を推敲して納品。オンライン試写を1本観て、質問案をまとめたらこの時間。 なんと面白くない人生だろう。世の中の人の日常って、大抵こういうも

          2024年7月2日の日記

          2024年7月1日の日記

          7:00くらいに目覚めるが、昨日の酒のせいか体がだるくて起き上がる気がせず、30分くらいベッドの上でゴロゴロ。8:00からの『虎に翼』に合わせてご飯を食べるべく、7:30くらいからのろのろと行動を始める。どんな怠け者も定刻になったらテレビに集合させる魔力があるので『虎に翼』は偉大。 今日はもうちょっと原稿を進めるつもりだったのに、請求書をつくったり、質問案をつくったり、ネタ出しのお手伝いをしたり、細々とした仕事に遮られ、ほとんど着手できず。ちょっと明日巻き返さないといろいろ

          2024年7月1日の日記

          2024年6月30日の日記

          今日は昼間はお仕事。試写に行って、それから空き時間で文字起こし。夜は、日比谷でミュージカルを1本観た。 ミュージカルだからなのか、海外戯曲だからなのか、登場人物の心の動きが大味で、さんざん悩んでいたことがラスト1曲歌ったら全部解決してた。今までそれで揉めまくっていたのはなんなんや…。 一緒に観劇した友人とそのままごはんに。お互いフリーランスなのでギャラ未払いの話で盛り上がる。僕も何度か未払いは発生しているけど、ちゃんと催促したら振り込んでくれたので、そういう意味ではわりと

          2024年6月30日の日記

          2024年6月29日の日記

          9:00起床。差し迫った原稿もないので、江ノ島にでも行こうかなと前日から考えていたけれど、曇り空だったのでやめる。インドア派は些細な現象から家に引きこもる理由を見出すので本当にタチが悪い。 ひとまず洗濯機をまわして、食事をつくって、植物に水をやって、と生活に必要な最低限のことをやっていると、あっという間に午前中が終わる。午後は午後で原稿の修正依頼が来たりして、その対応に追われる。江ノ島、行かなくてよかった。もし江ノ島で仕事のメールなんて受け取っていたら、そのまま湘南の海の藻

          2024年6月29日の日記

          2024年6月28日の日記

          いつも通り7:55に起きて『虎に翼』。まさにこれまでの3ヶ月の積み重ねを感じるような回になっていて、このドラマはミュージカルでいうところのリプライズがめちゃくちゃうまいなと感動した。優三さんのあの変顔が『モンパパ』のえびす顔とつながっているなんて思わへんやん。泣くしかない。 外は鬱陶しい雨。もうすでに昼からの取材に行きたくなくなってるので、どんな天候であろうと出社している人たちは本当にすごい。自分も20代の頃はやっていたはずなのに、こんなジメジメした空気の中、どうやって満員

          2024年6月28日の日記

          2024年6月27日の日記

          二日酔いというほどではないけれど、飲んだ日特有のだるさが胃の底のほうでとぐろを巻いている。ひとまずさっぱりしたくて、トマトとツナのぶっかけそうめんをつくる。人に手料理を振る舞う気など毛頭ない僕だけど、そうめんくらいなら食べてもらっても大丈夫と思えるので、そうめんは偉大。 友達が帰ったところで、ぼちぼち仕事を始めようかなとデスクに向かってみるものの、特段急ぎの原稿があるわけでもないので、午前中はダラダラすることに決める。深酒をした次の日は生産性が1/10以下になるので、本当に

          2024年6月27日の日記

          2024年6月26日の日記

          午前中のうちに、今日締め切りのインタビュー記事を書き終え、納品。友達が遊びに来るので、昼から家を掃除する。自分ひとりのためだけに家を常に整っている状態にキープはできないので、こうやって人が遊びに来てくれるのは、いい機会になってありがたい。 2時間くらい掃除をしてから、試写へ。試写室で宣伝さんに「横川さんですよね」と呼び止められる。Twitterを見てくれている人がいるので、こんなふうに知らない人から声をかけられること自体はさほど珍しいわけでもないのだけど、その人はなんと僕が

          2024年6月26日の日記