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今日出勤中の女性は何人くらい?福祉現場と性風俗をつなぐ研修会のご報告

新潟市内の行政窓口や民間の女性相談員に風俗業界の実情を知って、偏見のない支援につなげてもらおうと新潟市役所で12月16日、風テラス発起人の坂爪真吾が講師となった研修会を開きました。

「風テラス」は、性風俗で働く女性が気兼ねなく生活や法律相談を無料で受けることができる活動をオンライン相談などで全国展開している団体です。

今回の研修は、以前から風テラスと協力体制をもつ新潟市パーソナル・サポート・センター(蛯原勝センター長)が、同市の「女性つながりサポート事業」の一環として企画をしてくださり、研修会には女性相談員を中心に16人が参加しました。


冒頭で坂爪が、

「新潟市内で今日、風俗のお店に出勤している人は何人くらいだと思いますか?」と質問したところ、
「50人?」「600人?」という意見が、、、

正解の「3000人」という数字に、驚く声が上がりました。

その後、風俗の業態(ソープ、デリヘル、パパ活、ギャラ飲みなど)について解説を加え、近年、多くの女性が参入していることで需要(男性)と供給(女性)のバランスが崩れて誰もが安定して稼ぐことが難しい現状についても伝えました。


研修後半では、匿名の相談例を題材に、「複雑な悩みが重なり合っている人にどのようにアプローチすればよいか」というワークショップも行い、より実践的な方法を議論しました。
相談員の中から「自立に向けて歩んでいても、前の生活に引き返してしまう人にはどのように接すればよいのか」という質問もあり、「自立への道は直線ではなく、螺旋階段のように行きつ戻りつしながら進んでいくものだと思うので、どんな状態でも受け入れてあげてほしい」と話しました。


参加した方々は「あまりにも知らないことばかりだった。所属に戻ったらほかの相談員にも伝えたい」と感想を寄せてくれました。
今後も風テラスの相談を通して得た知見を社会に還元し、一人でも多くの支援と理解の輪が広がるような活動を続けていきたいと思います。

~講師派遣、研修にご興味がある方・団体様は、お気軽に風テラス(info@futeras.org)までお問合せください~


研修に参加してくださった団体(順不同)
◆新潟市パーソナル・サポート・センター
◆新潟地域若者サポートステーション
◆新潟市母子福祉連合会
◆新潟県母子寡婦福祉連合会
◆新潟市社会福祉協議会
◆新潟市秋葉区健康福祉課保護係
◆新潟市男女共同参画課
◆NPO法人女のスペース・にいがた


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