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新潟県が全国でも珍しい夜業支援を  バックアップ

風俗業界への定期的な食品配達が実現しました


2022年2月14日(月)18時15分~のBSN(新潟放送・TBS系列)「ゆうなび」にて、風テラス×新潟県フードバンク連絡協議会による性風俗店への食料支援の活動が取り上げられました。

約4分間の放送枠の中で、実際の支援の風景や、風テラス発起人・坂爪真吾のインタビューなどを丁寧に取り上げていただきました。この場をもって、取材に協力してくださった関係者のみなさん、テレビ局のみなさんに感謝申し上げます。


さて、この食料支援の活動は、新潟県の補助を受けて、昨年8月から始まり、同県内の夜職業界の人々にお米や食品、衛生用品などを配布する取り組みです。自治体が夜業の困窮者にも支援を行っている全国的に珍しい事業としても、注目が集まっています。


信越地域の夜業情報サイトを運営し、食料支援の橋渡しも担う酒井栄大さんは、性風俗業界の20年間の変遷を振り返り、「かつては本当に借金だらけになった女性が飛び込んでくるのがこの業界だった。でも今は、学生さんも子育て女性も、ごく普通の人が生活に困って参入してくる」と話します。

番組内で坂爪も「夜の世界、風俗の世界の人々は困っていても支援の声を上げづらい。コロナ禍でダメージを受けて引きずってきた人が、頑張ったけれどダメだった、という話が増えている」と言及しました。

貧困が局所的ではなく、社会のあちこちに現れるようなったものの、公的なセーフティーネットが追い付いていない現実を思い知らされるようです。


実際に、物資を配達する派遣型風俗店の事務所には、様々な女性がいると思います。一見して玄人の身なりの人もいれば、近所のスーパーで買い物をしていそうな柔らかい雰囲気の人もいます。

性風俗の女性すべてが生活に困っているわけではありませんが、いわゆるホームレスのような悲壮感漂う困窮者イメージとはかけ離れているため、外見からは社会的支援が必要には見えないことの方が多いと感じます。


なので、物資を配達する先々で、「ありがとう」と感謝の声があふれる場面は多くはありません。いつ安定するかわからない生活の中で、明るくふるまうことが難しいのは当然だと思います。それでも、定期的に物資を配達することで、スタッフやキャストさんと会話をしたり、困りごとを把握したりする場になっていけたらと考えています。


最後になりますが、今回の活動は、行政やフードバンク、ボランティアなど、これまで夜業界と接点がなかった人々が関わったという点でも、とても意義深いものとなっています。


社会から見えづらい性風俗の人々が、支援をきっかけに多くの人の「隣人」として理解され、みんなが助け合える社会になれたらという思いで、風テラスの活動は続きます。                             

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