【料理の旅人 再現中華11】 鱼头汤 yu tou tang / 魚頭のスープ
毛豆炒鲈鱼 mao dou chao lu yu 2023.5.14
” 毛豆 mao dou ”= 枝豆 、” 海鲈鱼 hai lu yu "= スズキ。
どちらも初夏以降の旬かと思えるが、この5月天候も良くすでに夏の兆しにすら感じるような暑さ。
菜場 にあるこの二つの食材がこの日、美味しそうに目に写り、買って帰る。美味しそうに見えるそれが、良い材料の大前提。
頭などのアラを使いたかったので、姿ではなく切り身の料理とした。
スズキは粉打ちして、油で揚げ、むき枝豆と生姜、唐辛子で炒め煮る。
味付けは、酒、少量の砂糖、塩がメインに仕上げの醤油微量で出来上がり。
” スズキと枝豆の炒め物 "。
海鲈鱼头汤 hai lu yu tou tang 2023.5.14
” 白汤如奶 " ( 乳のような白いスープ )、と表現する真っ白な魚のスープ。中国では大振りな淡水魚を炊いて白濁させた " 鱼汤 ” も人気がある。
特に常州の名物料理 " 砂锅鱼头汤 sha guo yu tou tang シャーグオユュトウタン " は有名なモノ。
常州の南、天目湖で獲れる” 花鲢鱼hua lian yu " ( = レンギョという淡水魚 )、は大型の魚で大きければ 1 m、40kgぐらいにもなる魚。
頭から胸鰭までが異常に大きく、歩留まりの悪いその頭部を積極的にスープ料理として扱い、名物料理となっているようだ。
鮮度の良い頭を、一度熱した油で油通しして、天目湖の湖水を使って炊き上げるだけ、それを大きな土鍋で提供するシンプルな料理だが、大きな頭、カマ肉からは想像以上の濃厚な味と、乳化が得られる。
これを書いた後に、私のスズキの白湯 は見窄らしいが、腹のすき身なども加え味わいが出るようには炊いている。中華料理を食しながら、材料の味わい方の発想を広げ、日本食にも自然に還元される学びである。鮎 や鱒 以外の淡水魚を喰わず嫌い、扱い嫌いしがちな自分が中国で発想を変えることができたのはこういう流れがあってのこと。
旅して食す、仕事のための食だけでなく、人生として関わるモノが人間の身になりまた仕事にも還元される。
以上
▼ このスズキのスープ、川海老と雑炊に。。。
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