常州居酒屋伝説。 風天(3) 内外装後編
日本人の私がそれまでの仕事のつながりから、中国の常州という街に
小さな会社と1軒の居酒屋を作って暮らしていたという昔話。
2010年〜2023年、風変わりな経歴など、プロフィール記事(長篇)をご覧ください。
Beginning of 居酒屋風天 ( 店舗工事2010.9-10 )
日本なら1ヶ月ぐらいでやっつけてくれそうな工事内容なんだが、
手仕事多めで、ゆっくり契約通りの2ヶ月を目一杯使って仕上げてくれている。
それを横目に、街の散策、求人の準備、厨房器具、食器、什器、などの手配。
仕入れの確認と、会社申請の同時進行。
業務用の冷蔵庫、上半分は冷凍庫、下半分は冷蔵庫。新品で6万円くらいだったか? 質の違いはあるが、一桁違う?
さらに、中国のすごいところは、冷蔵庫のオーダーメイドができてしまうこと。
基本の冷却機構が同じであれば、幅や奥行きの5cm 10cm くらい希望の寸法に合わせたものを作ってくれる。2週間からひと月あれば、わけなく用意してくれたりして、料金もほぼ変わらずか、追加があっても多くはない。フットワークの軽さに恐れ入る。
看板は木のものが良かったのだが、当時の行政の規定で材料などの指定を受けた。今なら、材料やデザインの多様化が許され始めているかもしれないが。。。
あと、個人商店でなく企業であるから、店頭に必ず社名を入れること。というルールもあるようでそれを守らないと営業認可できないと言う。
小さな居酒屋の看板に ”常州貴大風天 餐飲有限公司” を掲げるのは大袈裟で嫌だったので、少し一休さんのように頓知をひねる。
” 貴大 "の部分を甲骨などの古いフォントに変えて、落款(ハンコ)のような赤いデザインにして店名の脇に。上の写真のような画像を作り窓内へ。
『これで ”貴大風天”の文字入り!社名表示ということで!』、日本人しゃぁない奴やなと思われたに違いないが、どうにか渋々受理してもらえた。
何が引っ掛かるかわからない、異国での立ち上げにまつわるエピソード。。。
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