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母へ手紙を書いてみました 〜Happy Mother's Day〜

Happy Mother's Day!

こんにちは、心理カウンセラーのフミでございます。

今日は母の日ですね。

昨年からずっと自分や家族と向き合ってきた僕ですが、その中でも特に母親と向き合った時間は本当に長く、なんなら今でも向き合い続けているところです。

そんなラスボスである母親へ、今年の母の日は手紙でも書いてみようかなと密かに企んでおりました。

湧いてきた想いはたくさんあり、日頃の感謝もありましたから。

元カノへもそうでしたが、僕は何かと手紙を書きます。書きたがります。アナログを愛する手紙男子。すごい古風なんだと思います。たぶん自分がもらったら嬉しいからでしょうねぇ。

面倒くさいし、時間はかかるし、字も汚いのし…考えたらデメリットばかりのこの作業に、デジタルな時代であるからこそやる価値はあるんじゃないか!と勝手に熱くなる自分がいるんですよね。

そんなわけで実行してみたわけです。

で、今日はその内容を公開しようと思います。

なんか急に恥ずかしくなってきちゃいましたが。
よろしければお読みください。

母さんへ

母の日おめでとう!ちゃんと12日に届いてるかな。
元気にしてますか?膝の具合はどう?

俺は元気。あっという間に名古屋生活も半年以上経ちました。職場で一緒に飲みに行く人もできてきたし、そこそこ楽しく過ごせてます。

今日は珍しく手紙を書いてみました。初めてかもね、こういう手紙を書くの。プレゼントを送る代わりと言ってはなんだけど、ちょっと伝えたいこともあったからさ、手紙にしてみようかなと思って。なんだか恥ずかしいけどね。

さて。いきなりだけど、去年の今頃の話。俺、付き合ってた彼女と別れたじゃん?まぁフラれたんだけど(笑)それに失業もしてたじゃん?あの時ね、正直めっちゃ落ち込んで、傷ついて、憔悴しきってたんだ。母さんの前では出さなかったけど、もう死ぬほど辛かったわけよ。もう人生終わったなとか思ってた。

それで、あまりにも辛すぎたから初めて心理カウンセリングってものを受けてみたの。知ってる?心理カウンセリング。心の専門家にお金を払って話を聴いてもらうやつ。胡散臭いと思った?あの時俺は誰も頼れなくてさ、ネットで探したカウンセラーさんに話を聴いてもらって、アドバイスをもらいながら模索してたんだ。

去年の夏に何度か「オンラインセミナーあるから部屋に入ってこないでね」って俺言ってたでしょ?あれは全部嘘。カウンセリング受けてたの。
そんで、カウンセリングしてたら恋愛も仕事もうまくいかない原因がやっとわかったんだ。

その原因ってのが、心の傷だったんだ。

父さんが亡くなって、母さんはすごい過干渉になっていったでしょ?良かれと思ってやってたんだろうけど、いつもあーしろこーしろ言ってきたり、俺の部屋に勝手に入ってきたりするのも普通だったじゃん?

それに母さんが家にいなかった時、俺兄貴からずっといじめられてね。ひどい言葉で毎日のように攻撃されてた。おもちゃ隠されたり意地悪されて、蹴られたりもしてた。母さんのいない、見えないところでね。

それ以外にも色々あった。「誰にも言わないでね」って言ってた秘密を母さんはすぐ人にベラベラ話したり。辛いことがあって話を聞いて欲しかったのに「そんなことぐらいで…」って突き放されたり。

それでも認めて欲しかったからさ、「母さんの期待に応えよう」って一生懸命生きてきた。
だけど何をしても空回りで、人と比較されたり、受け入れてもらえた感じがしなくてさ、もうどうしていいかわからなくて。

俺ね、ずっと寂しかったんだ。
家にいるのに、居場所がなかった。
いつも不安で、怯えてたんだ。

その辛い感情の積み重ねが、俺の心に深い傷を作ってたみたいで、その傷を負ったまま大人になってたんだってさ。

そしてこの傷がね、恋愛とか仕事にものすごく影響してたの。
悪い影響として。

だから人生がうまくいかなかったの。納得したよ。



今日この手紙を書いた理由は「母さんのせいで俺はこんなに苦しんだんだぞ!」ってことではないの。

感謝の気持ちを伝えたいの。

俺さ、カウンセラーさんになんて言われたと思う?

母さんのことを話してた時にね、『そんな過干渉なお母さんをいつも「うんうん」って受け入れてあげてた西元さんは、自分のことを押し殺してでもお母さんを守りたかった、愛したかったってことですね』って言われたんだ。

これを聞いた時すごい泣いてしまってね。 子供の自分が何もできないなりにも、そうやって母さんのことを守ってたんだって。自分を殺して、犠牲にしてでも愛したかった、何かを与えたかった存在なんだって思ってさ。

びっくりしたよ。

そしてそこからだった。色々と見えてきたのは。

俺が母さんを守ってたこともそうだし、逆に母さんも俺を命をかけて守ってくれてたんだよなって思えてきてさ。愛に気づき始めたんだ。

父さんを亡くした時、パニックだったよね?
毎日不安で眠れなかったよね? 2人の子供を抱えて、重圧や責任もすごかっただろうにさ。 過干渉になったのも、俺らのことを思ってくれてたからだよね?

5年生のときの父親参観日、学校まで来てくれた母さんは泣いてたよね? まだ鮮明に覚えてるんだ、あの時の涙。辛くて悲しくて、我慢できなかったんだよね?「うちはお父さんがいなくてごめんね」っていう涙だったのかな?だって周りはお父さんだらけだったからね。
あの時母さんが来てくれて、俺は嬉しかったよ。

真夏のクソ暑い日も、冬の凍える寒い日も、朝から仕事に行ってたのは俺を守るためだったんだよね?
必死に、大切に、愛してくれてたんだよね?

誰にも頼らずにずっと一人で頑張ってたよ、母さんは。

もしかしたら俺と一緒で孤独を感じてたのかもしれないね。

大人になった今、やっとわかったよ。
母さんのことをやっと心で理解できるようになったよ。

命をかけて、俺を愛してくれてたんだよね。

あなたはよく頑張ったよ。もう十分だよ。
明るくて、たくましくて、世界一の母さんだと思う。

本当にありがとう。



そして。

カウンセリングで大事なことに気づかされて、傷も少し癒えてきた時、「同じように苦しんでる人をサポートしたいな」って想いが湧いてきてね。いつしか俺もカウンセラーになりたいかもって。

だから名古屋に来たタイミングで大阪にいる有名な心理カウンセラーさんのもとに弟子入りを申し込んで、半年間ずっと心理学の勉強してたんだ。月に一回大阪まで通ってたんだよ、半年間!すごくない?こっちでの生活もあるから最初はめっちゃしんどかった(笑)でもすげー楽しかったんだ。

でね、実は俺、3月から心理カウンセラーとして活動してるんだ。もちろん本業とは別に、副業としてね。

いろんな人の支援もあって、ちゃんとお客さんから問合せもあるんだぜ。信じられる?あなたの息子がカウンセラーですよ。頑張ってるでしょ?

今こうやってカウンセラーになれたのも、あの幼少期があったおかげ。

ずっと寂しくしてきたから、人に寄り添える人間になったし。
居場所がなかったから、人に安心感を与えられる人間になったし。
傷ついてきた分、人に優しくできるようになったし。

もし母親があなたじゃなかったら、今の俺はここにはいないんだよ。
絶対にあり得ない。

そう考えるとさ、母さんを許せるようになったんだ。
許せるというより、感謝の気持ちかな。 過去の全ても、今の自分も肯定できるようになってさ。

無駄なことなんて何一つなくて、全てはこのために起きてたことなんだって。

このことに気づけた今、すごい幸せなんだ。

だからこれを伝えたかったんだ、母さんに。

俺、生きてるうちにこのことに気づけて良かったよ。 これを母さんに伝えることができて嬉しいし、たぶん天国の父さんもすごい喜んでると思う。

このことに気づいたからには、俺ちゃんと愛されてたんだなってことを受け取ろうと思うわけ。これは母さんにも言えること。母さんだって俺から愛されてたんだなってことをちゃんと受け取ってね。親は子供を無条件に愛するっていうけど、本当は子供の方が親を無条件に愛してるんだとも思う。

これからは受け取った愛を自信に変えて、母さんの期待に応える人生じゃなくて、俺が俺自身を幸せにする人生にしていくよ。結局、俺の幸せって俺にしか感じられないし、俺にしかわからないわけだしさ。

だからもう俺に干渉すんなよ!ってことじゃなくてね、母さんには『息子の幸せを祈りながら、温かく見守る』ってことをしてほしいんだ。できる範囲でね。同時に、母さん自身も幸せに過ごしてほしいんだ。それが俺にとっての幸せでもあるからさ。もうこれだけ。これで十分なの。

なんかこんな手紙書いてると結婚式のご両親への挨拶みたいだね。
結婚してないのに(笑)

けど、結婚する時にしかこういうこと伝えちゃダメなんだ!っていうルールなんてないしさ。思い立ったが吉日。今を、今の気持ちを大事にしたいと思って行動した結果がこれです。

母さん、俺を愛してくれてありがとう。
そして俺に愛させてくれてありがとう。

俺は母さんの息子で良かったよ、幸せだよ。
これまでも、これからも、死んだ後もそう。
俺はあなたの息子であり続け、ずっとあなたは俺の母親です。

今度帰った時にはハグでもしましょう。

母の日、本当におめでとう。


2024年5月10日 フミ(手紙では本名書いてます)

手紙の内容
実際の手紙(1枚目)
実際の手紙(2枚目)
実際の手紙(3枚目)
実際の手紙(4枚目)
実際の手紙(5枚目)
実際の手紙(6枚目)
実際の手紙(7枚目)
実際の手紙(8枚目)
実際の手紙(9枚目)

下書きしてから書き終わるまで約7時間。
使った便箋は全部で9枚。

こんなに長くなるはずじゃなかったのに…

手が痛かったです(笑)

それほど想いが積もってたんでしょうね。伝えたかったんでしょうね。

書いてすごくスッキリしました。

速達で送ったけど手紙ちゃんと届いてるかな。
返事来るんかな。せめてラインぐらい欲しいなぁ。。

考えるだけで胸がソワソワします。

でも心理学の世界では「期待は裏切られる」。
なので期待はしないでおきましょうかね。

皆さまの母の日はいかがでしょうか。

一年に一度しかない大切な日。

素敵な一日となっていることを願っています。

心理カウンセラー フミ


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