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料理本『フライパンひとつで魚のごちそう』ができるまで【その2】先に読後感をイメージしてみた

その1の記事では、魚料理の本でヒットしたものが思いつかない、と書きましたが、実は1冊思いついたのです。

それがこれ。

手前みそで申し訳ないのですが、私が担当した本です。
さば缶ブームにものって、けっこう売れました。

この本の何が受け入れられたのかと分析すると、
もちろん、きじまりゅうたさんの料理の魅力は大前提として、
やはり「缶詰」の手軽さにあるのではないかと。
「健康のために魚」という需要に、「缶詰」という手軽さをかけ合わせたのが、本を買っていただく動機につながったのだと思います。

で、今度の本。
「健康のために魚」に何をかけ合わせるかと考えたときに、「フライパン」に思い至ったわけです。
「フライパンだけで」というニーズは、料理本の中ではずっとあって、ヒット本も定期的に出ています。
昨年の料理レシピ本大賞で、『フライパン煮込み』が特別選考委員賞を受賞したのは記憶に新しいところです。

なんとなく方向性が見えてきたころ、ざっくりとした本の方向性をこんなふうにメモしました。

フライパン▶簡単
でも、見た目は「ごちそう」
「えっ! こんな料理が作れるの!?」

簡単で手軽、スーパーで手に入る魚ばかりなのに、
料理も写真もデザインも高級感がある!

外食できないから、これ見て作って、外食気分を味わおう。
見てるだけでテンションあがる!

ざっくりしすぎて恥ずかしいのですが、この本を手に取ってくださった方々の読後感をまずイメージしたのです。

この読後感をより増幅させるには、既存の料理研究家ではない気がしてきました。
ドキドキするけど、ワクワクもする、自分にとっても、ちょっと冒険したキャスティングをしたいと思いました。

そこで声をかけさせていただいたのが、ダンノマリコさんなのです。

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