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生まれた瞬間から時間は進む

人生100年時代と言われる昨今、この世に生まれたからには誰の中にも「出来るだけ長くいきていたい」という欲求はあるものではないでしょうか?

人間はこの世に生を受けた時から、死へのカウントダウンが始まります。今日、今この時が一番若いのです。

『太く短く生きる』というのも一つの価値観ではありますが、本来人間は欲深い生き物です。『太く長くいきたい』というのが本来の欲望ではないでしょうか?少なくとも私はそうです(^-^;

ピンピンコロリ(生きている間は誰の世話にもならず、元気で自分の好きに生きて、死ぬときも誰の世話にもならず苦しむこともなくコロッと逝きたい)が理想ですが、なかなかどうしてそんな都合よくいくかどうか・・・
医学がこうも発達した現代においては、ネンネンコロリの最期を迎えるケースが多いように思います。かくいう私の両親はそうです。

そんな両親を見て、そして2年前に父が亡くなった時に、恥ずかしながら初めて自分事として考えたのです。私も死ぬんだな と・・・

人は、漠然とですけど、「自分は大丈夫」という気持ちを持っているものではないでしょうか?
その考えのもと、こうも感じてしまっていませんか?「自分の親はいつまでも元気でいるだろう」

頭ではわかっているんです。そんなことはあり得ないってことを。

それでも、不幸な事件・事故のニュースを聞いても、どこか他人事な自分はいませんか?
もちろんこんなことをお伝えしている私自身も、大丈夫なんじゃないか?と考えてるところが無いとは言えません。

自己紹介のところでもお伝えしましたが、私はおそらく「箱入り娘」と言われても反論できない生き方をしてきました。
生まれてからずっと、両親に守られ、結婚後も何かしら両親が支えてくれ、夫の庇護下におりました。

親の弱い部分なんて見たこともなかったし、知りたいとも思いませんでした。

でも、月日は残酷です。子供が成長するのと同じように、親も年老いていきました。普通にできていたことが出来なくなって、いつも前を歩いてくれていたのに、いつの間にか自分が少し先を歩いていることに気が付きました。

それを感じるのはすごく悲しい事でした。できれば感じたくなかったし、認めたくもありませんでした。でも、そんなことは言ってられない状況が来ました。

私が手を差し伸べなければ、両親を大きな事故に合わせてしまう可能性が見えてしまったのです。

出来ることなら、両親の老いからは目を背けたい!先延ばしに出来るなら今はそうしたい!


誰もがそう思うのが当たり前だと思います。
そう思うことは恥ずかしい事じゃないんです。

でも、今、まだ手を差し伸べられる段階で、背けていた顔をご両親の方に向けて、目を開いてその姿を見てみませんか?

現実を受けいるのには時間も要るでしょう。苦しいでしょう。
だけど、今以上の時をかけることはやめませんか?

幼い子供なら、時間が経てば出来なかったこともいつの間にか出来るようになっているものですよね?でも、親は違います。

老いは、今日出来ていたことがひと月後には出来なくなっているんです。ひと月後ではない半年後かも、それより長い1年後かもしれません。

でも、老いはゆっくり時間をかけても、確実に老います。決して良くなることはないのです。健常になることはないのです。

だからこそ、まだ手を差し伸べることで、老いのスピードを穏やかにできる可能性あるうちに、振り返ってご両親との時間をとっていただきたいのです。

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