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信号無視した人、出来なかった人、止まるなと訴えかける金の髑髏。


先輩からご飯に誘われたので、大阪へ向かった。


大阪は、治安がほかの県に比べて悪いと言われているが、人がうるさいだけな気もする。しかし、華やかでそれでいて優しさを孕んでいるとも思えるから不思議なところだ。

先輩とご飯を食べたあと、予約したホテルに向かう。その途中、全身黒い服に身をまとった3人組が前を通っていた。

街頭もあまりない地域だったので、闇に溶け込み何かから逃げているように見えた。

その3人が、道中で赤信号に引っかかる。そのうちの2人は、車が来てないことを確認して信号機を無視した。そのうちの1人は、車を来てないことを確認したのにも関わらず信号機の前で止まった。


止まったその人は、背中に金の髑髏が描かれおり、その上にDon’t stop と書いてある嘘みたいな柄のTシャツを着ていた。男は背中で語ると言うが、その人の行動と背中は相反していた。

「なんでこないの?」と呆れる2人は、止まらず前に進む。青信号になると止まっていた金の髑髏Tシャツは駆け足で進む。


置いていった2人を見ると3人の仲はそれほど良くはないのだろう。ここで、無視した奴としてない奴がどちらが正しいかなんで言うつもりはない。どちらでもいいと思う。安全が確認出来れば進めばいいし、法律を守りたいなら守ればいい。

金の髑髏の言うことをフル無視し、また2人が先に言ったにもかかわらず真顔で止まった意思の強いお兄さん。その意志の強さから頭が固いなんて、日常で言われることだってあったかもしれない。

私はその意志の強さを大事にして欲しいと言う願いと共に金の髑髏の言うことは聞いた方がいいのかもと心の中で思った。


そして僕は、次の信号を無視してホテルに向かった。

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