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#6 ソクラテス以前の哲学者に言う、現実を受け止めようぜ。

第1週 第6日(土)哲学「現象と実在」

1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365を読破しようという企画。
この本の概要についてはこちらを一読ください。

今日は哲学「現象と実在」です。

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本の要約

哲学では常に大きなテーマとして論じられてきた「現象と実在の違い」。
最初期の哲学者たちはこの違いを、思想の中心に捉えられていた。
また、最初期の哲学者を古代ギリシアの哲学者ソクラテス(前470~前399)より前の時代に生きていたことから、ソクラテス以前の哲学者と呼ばれている。

ソクラテス以前の哲学者

ソクラテス以前の哲学者たちの考え方

現象→通常目にしている姿

ソクラテス以前の哲学者たちは、実在するものの根本的な本質は現象とは大きく異なっていると思っていた。

実在するもの全てがもっと根源的な実態でできている可能性を真剣に捉えたいた。そして、普段の無批判的な観察からは誤った世界像しか得られないのではないかと疑っていた。

・哲学者タレス
現象がどうあれ、万物の根源は水だと唱えた。
・ヘラクレイトス
世界は火からできていると考えていた。万物は常に流転すると説いた。
・思想家パルメニデス
何物も実際には運動しておらず、運動と見えるものは全て幻想に過ぎないと主張した。

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何を言っているのかさっぱりわからん。

今生きているこの世界は実は誰かの手によって作られたまがい物なのよ。

なんて、漫画みたいなことを真剣に考えていたってこと?

哲学とは

人生・世界、事物の根源のあり方・原理を、理性によって求めようとする学問。また、経験からつくりあげた人生観。(Oxford Languagesの定義)

なるほど、科学によって証明することが難しい問題に対して、自分の考えや、経験談を基にひとつの答えを導き出そうというものなのか。
もしかしたらそれが正しいかどうか突き詰めるというよりもそういったことを考えることに意味があるのかも知れない。

ソクラテスとは一体誰なのか。

名前が哲学者の区切りになるほど重要な人物。

「はかない人間ごときが世界の根源・究極性を知ることなどなく、神々のみがそれを知る、人間はその身の丈に合わせて節度を持って生きるべき」という当時の伝統的な考え方の延長線上に彼の思想はある。
「人間には限界があるが、限界があるなりに知の境界を徹底的に見極め、人間として分をわきまえつつ最大限善く生きようと努める」、そういった彼の姿勢が、その数多くの内容的な欠陥・不備・素朴さにもかかわらず、半端な独断論に陥っている人々よりは思慮深く、卓越した人物であると看做される要因となり、哲学者の祖の一人としての地位に彼を押し上げることとなった。(wikipedia)

つまり、本書でも書かれている通り、ソクラテス以前の哲学者は普通じゃ考えられないことを言って民衆を驚かせ、それが目新しいものだったため話題性で有名になったが、ソクラテスは違ったんだ。

今ある現実にもっとフォーカスした考えを突き詰めて突き詰めて考え抜いた結果支持されるようになったんだ。


私の大好きなゲーム「アサシンクリードオデッセイ」にも主人公の友達として登場している。

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ゲームで登場したときも難しい問いをなげかけてきた。
「あるものが大勢を救うために1人を殺害したとして、その行為は正しいか、それともその者は罰を受けるべきか?」

こんな問に対してプレイヤーは選択肢を選んで会話を進めていく。

罰を受けるべきと選択すると、そのものに救われた仲間が判断するとしたら、行動が間違っていたにせよ正しかったのではないかと説き伏せてくる。
加えて、法を執行する立場にあるなら行動の価値を考慮すべきなのではと話を続けてくるが、主人公は呆れて会話をやめようとする。

最後は心の余裕のない人は楽しめない享楽だよと皮肉を言ってクエストが終わる。

(4) アサシンクリードオデッセイ #29 傲慢さ - YouTube - Google Chrome 2020_12_02 0_32_09

こういった判断が難しい会話をゲーム内で何度も問いかけてくる。
厄介なやつだが本質をついてくるあたりどこか憎めない、そんな印象だった。

限界があることを知った上で高みを目指す。

ソクラテスさんかっけぇっす。
ゲームをやったときはただの口うるさいおっさんかと思ったけど、本書を読んでより好きになった。

自分に限界があることをしりながらも、やれるだけのことはやる。
哲学については未だによくわからないが、そういったソクラテスの考えや生き様には強く尊敬することができた今日だった。


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