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秘境駅を訪ねて~飯田線の旅

10月の平日、JR飯田線を旅してきました。
JR飯田線は愛知県の豊橋駅と長野県の辰野駅を結ぶ全長195.7km、94駅からなる長大路線です。 

天竜峡などの観光地のほか、「秘境駅」と呼ばれる駅が点在していることでも知られています。
今回はその秘境駅の中でも名高い小和田駅での下車も組み込み、普通列車で全線を乗り通すこととしました。

真の秘境駅へ

豊橋駅13時42分発の天竜峡行きに乗り込みます。
列車は2両編成。地元の人が多く乗っており、程よく席が埋まっていましたのど暫くは立っていることにしました。
途中の豊川までは市街地を走り需要も多いようで区間運転の列車も数多く設定されています。
予想どおり地元の方は近距離利用が多く、数駅行ったところで席にありつくことができました。
本長篠、中部天竜といった主要駅を過ぎ列車は山間部に入っていきます。

かつて佐久間レールパークがあった中部天竜駅

そして、今回の目的地の一つである小和田駅に到着しました。
小和田駅は、付近に人家がなく、また車道が通じていないので飯田線以外で到達することは極めて困難です。
車道がある集落までは山道を徒歩で1時間程かかるようです。
これぞ真の秘境駅。かねてから訪れてみたかった駅です。

小和田駅のホーム

そもそも利用客が見込めないのになぜ駅が存在するのか。
それは駅が設置された時の状況は今と大きく異なるからです。
かつては駅近くに人が住む集落があり、車道も通じていたとのことです。
それが1956年の佐久間ダム完成により集落は水没し駅には車道も通じない状況となりました。
よくあるホームだけの無人駅と違い立派な駅舎があるのはかつて街道の要所として利用客が多くあった時の名残なのですね。

かつては駅員もいたため立派な駅舎
「こわだ」駅ですが漢字が同じの小和田雅子さまが皇太子殿下とご成婚されたときは賑わい話題となりました
愛知、静岡、長野の三県境界の駅でもあります
駅名標も味がありますね
ホームから天竜川を望む

次の列車までは約1時間。同行の鉄友と二人、付近を散策してみることにします。
因みに有名な秘境駅ではあるものの平日だからか他に下車した人はいませんでした。

次の列車まで3時間程空くときもありますが、上手く組み合わせれば列車での訪問自体はそれ程難しくはありません。

製茶工場が廃墟となっていました
なぜ車道が通じていないここにミゼットがあるのか。製造年がダム完成後ということで謎です。

非日常の感覚にたっぷり浸れた時間を過ごした後、次の列車に乗り込み今宵の宿、飯田に向かいます。

焼肉のまち飯田

飯田駅に着いたのは日もどっぷり暮れた18時58分。
駅近くのホテルにチェックインします。
南信州・飯田は「焼肉のまち」を標榜するだけあって焼肉のお店が数多くあります。
で、あれば夕食は焼肉一択だと思っていたところに今回は全国旅行支援を使ってホテルを予約したので宿泊費40%引きに加えて平日なので3000円分のクーポンが支給されました。
(土休日は1000円)
クーポンが使える焼肉店で夕食を楽しむことにしました。

飯田で焼肉を堪能

アルコールを2杯ずつ注文して二人で6千円強。ほぼクーポンだけで美味しいお肉とお酒を堪能できました。

山あいの絶景を楽しみながら

2日目は飯田8時17分発の伊那松島行きに乗車し、長野県の区間を旅します。
しばらくは山あいをゆっくりと走ります。
左右の車窓に大きな山々の景色が広がります。

飯田駅 赤い屋根はりんごのイメージでしょうか
車窓から絶景が広がります
途中の伊那田島駅 山をバックにりんご畑
いつか降りてみたいです

車庫がある伊那松島駅で岡谷ゆきに乗り換えます。
10時42分に辰野駅に到着。
飯田線の旅が終わりました。

飯田線は普通列車で豊橋から辰野まで全線を6時間半かけて走破する列車もありますが、今回はJR全線の普通列車が3日間乗り放題の「秋の乗り放題パス」と全国旅行支援を使ってゆっくりと2日間かけて旅してみました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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