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目に見えない蟲

今回のカメラは、噂通り一筋縄ではいかないようです。昨日それを実感しました。

天候、季節感、時間帯にプラスして買い出しを考慮してある街へ(以下街名:Θ)。ただ、その街があまり好きではなく。久々に行くと工事中だった駅が完成していて綺麗になっていましたが、相変わらず駅構内も分かりにくく、人も多く。

先に買い出しを済ませ、探していた物も偶然見つけることが出来て一見順調に見えました。後は、散策しつつ写真の試し撮りをして・・。水辺に向かって歩き始めると、早速方角を見失い、地図で確認することにしました。方向感覚は良い方なのですが、Θは難しい街です。歴史の影響なのか分かりませんが、兎に角・・分かりにくいです。1軒目の買い物で良心的なトラップに乗っかったせいで時間が押してしまい近くの駅から電車で移動することにしました。

気付けば、朝からほとんど食べていなく、流石に限界が・・。その駅前に渋い喫茶店を見つけて入ってみましたが大当たりでした。やはりここでも”人気駅のひとつ隣の駅には良いお店がある”という理論は正解でした。

「今日の参拝は?」とYさんに言われ・・「次の駅の近くにあるかな?」と探してみると、こじんまりとした神社を見つけたので、その神社経由で水辺へ向かうことにしました。その神社の楠木があまりにも綺麗でしたので、そこでカメラを取り出して撮影を開始しました。

ある神社の御神木 楠木

神社を後にして、街中でスナップ写真も。「虫が多いな〜」と神社で感じていたのですが、見事に・・数カ所・・蚊に刺されてしまいました。見る見るうちに腫れてしまい。夏であればキンカンを持ち歩いているのですが油断をしていました。蚊の立場になれば「おっ!やっと餌が来た!」と思ったのでしょう。あまりの痒みで薬局があればと思ったのですが、薬局も見当たらず。「中和・・毒を中和」とイメージを作り歩いていると、メインの通りから碁盤の目のように広がる路地は、DEEPな夜のお店が沢山・・。

世間一般的なΘのイメージはハイソ(ハイソサエティ)かも知れませんが、それは極一部・・。ハイソに見せたいエリアを全面禁煙にした影響もあり、その外は・・想像以上です。まるで自治体公認の排他区画。DEEPなエリアは嫌いではないのですが、無秩序な汚さは流石に・・。そこを抜けて水辺が近くなる頃には・・若干体調が優れず「やっぱり、この街との相性は良くないのかも」と。

相性は仕方がありません。その街を大好きな人も沢山います。当然のことです。好き嫌いと言いますか、相性の問題です。

私にはスピリチュアル的な能力は一切ありませんが「ん?」と・・不意に何かを感じることはあります。個人的にはそれを『蟲』と位置づけています。蟲師の『蟲』です。

『蟲』それは動物でも植物でもない、生命の原生体。この世とあの世をつなぐもの・・

もちろん目には見えませんし、漫画の話です。ただ、人間の目に見えるモノは、ほんの一部だと聞いたことがあります。可視光線に近い話です。

逆に言えば、ほとんど・・人間の目では見ることが出来ないという話です。

”Wi-Fiが跳んでる” と全身真っ赤な芸人さんがギャグで言っていますが、それに近い話で、Wi-Fiや電波が目に見えたら、普通に生活することは不可能でしょう。

こちらが苦手意識を持ってしまっているのも原因の一つですが、受け入れようと思ったら・・蟲ではなく、リアルな虫・・蚊を引き寄せてしまいました。そんな気持ちでイメージに近い写真が撮れる訳でもなく、ましてや・・全く慣れていない難しいカメラ。帰宅して写真をチェックして・・わくわくしました。手強い機材は好きです。神社で撮った写真も散々で、まるでそこに存在していた蟲から「まだまだだな」と言われた気分です。

デジタルになっても写真は・・やはり難しいです。難しいから楽しいですし、ヤメラレマセン。

ある人が1枚の写真を撮る為に、その場で何十分もカメラを構えて、その被写体、空間と向き合ってシャッターを切っていました。まさに・・これです。

初めて行った神社で、ちゃちゃっと写真を撮る・・本当におこがましい話です。「まだまだだな・・出直してこい」と言われて当然です。街も海も同様です。

今日も時間を作って・・カメラを片手に何処かの街へ出ようと思います。イメージ通りの写真が撮れるようになるには・・時間がかかりそうですが、その初々しいプロセスを楽しめるのも今だけです。

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