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広告事業とSaaS事業をブリッジする、Fringe81にしかできない新事業の誕生

こんにちは。Fringe81 noteチームです。

今回は、Fringe81の子会社であるFringe cooの未知なるものへの挑戦をお届けします。

Fringe cooは、2019年10月にSaaS企業の成長を再加速させるコンサルティングサービスを開始しました。広告事業(クライアントサービス)とSaaS事業(Unipos)を展開しているFringe81だからこそ、生み出すことができた新事業。その誕生までのストーリーを紹介します!

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始まりは内なる声から

新事業のきっかけは、世の中でSaaSビジネスが急速に伸びているからではなく、実は、ある社員の内なる声に基づく行動でした。その社員は、Fringe coo SaaS-Growth局の横山です。横山は、入社以来、一貫して消費財メーカーにおけるデジタルマーケティング戦略の構築と実行を担当していました(詳しくは、以下の記事をご覧ください)。

そして、マーケティングへの強い愛と情熱を蓄積した横山は、「マーケティングに対する知見を、さらに深めてFringe81全体に還元したい!!」という内なる声に従って一歩を踏み出します。上長や役員に直訴して、2018年から1年間、デジタルエージェンシーのFICC社へと出向します。

横山はFICC社への出向期間中に、「パーセプションフロー®・モデル(※1)」を始めとした、ブランド/マーケティング・マネジメントに関する知見を磨きに磨いていきます。

(※1)パーセプションフロー・モデルは、株式会社クー・マーケティング・カンパニー 音部大輔氏が考案した、マーケティングの全体設計図。

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原典:https://www.coupmarketing.jp/framework/perception_flow_template.pdf

 Uniposへの横展開

マーケティング・マネジメントの知見をFringe81に持ち帰った後、横山は思いました。「パーセプションフロー・モデルの導入事例はBtoCビジネスでは増えている一方で、BtoBビジネスでは殆ど聞いたことはない。けれども、その本質は理想の顧客体験をデザインすることに他ならず、BtoBであっても絶対に機能するはずだ!」と。

ちょうどその頃、同じくFringe81の子会社であるUniposは、諸々の課題に直面していたため、Uniposでパーセプションフロー・モデルに基づくマーケティング・マネジメントを開始することになりました。

急成長に伴ってUniposが直面していた、大きな課題

1年前を振り返ると、Uniposでは急成長(※2)を遂げているが故に、「マーケティング」と「組織強化」の2つの側面で大きな課題に直面していました。

(※2)2018年度から2019年度にかけて、Uniposは導入社数3倍、社員アカウント数4倍、限界利益6.5倍にまで伸び、非連続的な成長を遂げた1年となった。(Fringe81 2019年3月期 通期決算説明資料より)

①マーケティング面での課題:「勝利の方程式」崩壊問題

一般的に、事業立ち上げ当初は、既に課題が顕在化した顧客に対してセールスを行い、活動効率の改善を目指します。一方で、成長に伴うにつれて課題を認識していない顧客を開拓し始める必要性に迫られます。しかし、このタイミングでUniposは、それまでの効率化プロセスの中で構築した「勝利の方程式」が通じづらくなってきたという課題に直面していました。

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②組織強化面での課題:「個別最適」と「顧客体験のズレ」

Uniposの組織運営においては、多くのSaaS企業と同様に『THE MODEL』の考え方が導入されています。しかし、各部門へ個別のKPIが割り当てられていたために、各部門がそれぞれの最適化に終始してしまい、各々が頑張れば頑張るほど個別最適に繋がる、という不幸な状態に陥りかけていました。(大げさに例えるなら、フィールドセールスが受注数のKPI達成のために顧客からの期待値を上げて受注した結果、カスタマーサクセスがその期待に応えられずチャーンが起きるなど)

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なお、誤解を招かぬように記載すると、『THE MODEL』に基づく組織運営自体に問題があるわけではありません。むしろ、著者の福田康隆氏も、
>グループに分けると、人は敵対する(P.64)
という性質を持つため、個別最適を避けるためには
>協力せざるを得ない目標を与えよ(P.66)
と同著において述べられています。

またSaaS事業では、ARRを2倍成長させようとすると約3倍の組織拡大が必要と言われることもあるように、売上成長以上のスピードで組織人員の拡大が求められます。Uniposでも急拡大する組織において、異なる部門間や同じ部門内で、人によって顧客へのメッセージがズレるということが起こりはじめていました。

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パーセプションフロー・モデルの導入による効果

①マーケティング面:「勝利の方程式」崩壊問題への効果

パーセプションフロー・モデルはマーケターに顧客起点で考え抜くことを余儀なくするものであり、機能中心からベネフィット中心のコミュニケーションに大きく舵を切ることとなりました。

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また同時に、Uniposブランドと関わりを持つ前の顧客に対しても、従業員の働きがい自体の重要性を認識していただくためのPR施策を続々と実施しました。

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その結果、オンライン広告のCVRが一度の改善で4倍以上に向上し、関係者の誰もが想像もしなかった大きな成果を得ることができました。

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②組織強化面:「個別最適」と「顧客体験のズレ」への効果

パーセプションフロー・モデルでは、ブランドと接点を持つ前の段階から最終的に口コミに至るまでの、顧客体験の全体設計を俯瞰的に描きます。そのことにより、事業全体の成長を成し遂げるための各部門の役割が明確になり、また顧客体験が書き下されるため、部署やメンバーによってバラつかない、一貫した顧客体験の提供に繋がっていきました。

また、現在はそれに基づいて強固にデータマネジメントができる体制を推し進めており、「自社の状況ではなく、顧客の状況によって顧客をマネジメントし、各部門が全体最適に繋がるように、適切かつ一貫した体験を提供する」という理想的な事業運営の姿に近づけています。

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広告事業とSaaS事業をブリッジする、Fringeにしかできない新事業が誕生

この新事業は、クライアントサービスと自社サービス(Unipos)の両方を展開しているFringe81だからこその事業です。クライアントサービスで磨いたマーケティングの知見をUniposで実践する。その結果をフィードバックすることで知見をさらにアップデートする。そのシナジーこそが、この新事業を生み出しました。

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ひとりの社員の内なる声から始まったExplorerな行動が、Fringe81の広告事業とSaaS事業をブリッジする新事業へと発展する。何をやるかよりも、なぜやるのかを大切にしている探検家集団のFringe81らしいストーリーです。

急成長をしているSaaS企業の多くが、一定の成長をはたした後、Uniposと同じような課題に直面するでしょう。Fringe cooは、Uniposで実践した知見をもとに、このようなSaaS企業の成長を再加速させることで、より良い世界を創っていきます。

SaaSビジネスという市場の波に対して、パーセプションフロー・モデルの構築を通じたコンサルティングサービスという、ユニークな旗を立てる挑戦は始まったばかりですが、新事業の今後にご期待ください!

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Fringe81では、未知なる領域を一緒に探検してくれるExplorerを募集しています!!ご興味のある方は、お気軽にご応募ください!!