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「メルマガの基本」と良い点・悪い点

昨日に引き続き、投稿します。

前回の記事で、メルマガの話を出したのですが、弊社は以前に読者数25,000名ほどのメルマガを10年近く運営していました。

ちょっとその経験を踏まえて、メルマガの基本についてまとめておきます。

メルマガの基本を確認しましょう

メルマガ=メールマガジンの略です。これは知っている人も多いでしょう。

メルマガは、登録をしてくれた読者さんに対してメールを配信するサービスやその行為を意味しています。

今の時代だと、「メルマガとか古くない?」みたいに思う人もいるでしょう。ただそれは、どんな人=読者を想定したメルマガにするのかによります。

たとえば、普段お買い物でお支払いをするときに「現金だけかよ」と思う人もいれば、「現金使えないのかよ」と思う人もいるでしょう。ドラマを見ようとする時に、サブスクで見る人もいれば、テレビで見る人もいるでしょう。

古いかどうかというのは、「誰が使うか」という視点によって変わります。これ、結構マーケティングでは大切な前提条件です。

それでいうと、メールっていうのは、、、

  • Aさんは、SNSやLINEで済むからメールは見ない!

  • Bさんは、仕事の重要連絡はメールを使う!

  • Cさんは、SNSはやっておらず、普通にメルマガも読む!

こんな風に、一概に「古いからオワコン!」とは言えない媒体です。今は様々な発信方法があるので、20年前のように「メールは便利だから誰でも毎日やってる!」という時代ではなくなったのは事実かもしれませんが、普通に見ている人もまだまだいるというのもまた事実でしょう。

そもそもメルマガの役割というのは、それがビジネスの場合(メルマガはほぼビジネスで使われると思いますが)、企業や店舗などから顧客または見込み客に対して、価値を届けることで興味を持ってもらうことにあります。

なので、自分のご商売のお客様(または理想の顧客像)が、メールを読むと想定できたり、読むことが調査の結果わかっている場合には、メルマガによるアプローチは当然有効です。

メルマガには大きく2種類あります。実はそれは、このnoteと同じで「有料」か「無料」かの違いです。つまり、登録すれば無料で読めるメルマガ運営の方法もあれば、今でいうサブスク的に課金しながら読むメルマガ運営の方法もあるということです。

メルマガのメリット・デメリット

そんなメルマガですが、運営にかかるコストは基本的には低めです。メルマガ配信スタンド(配信システムとか言い方はいろいろあります)などの配信に必要なシステムを契約して使うのが一般的です。

その料金は、サービスごとに違いますが、数千円から使えるところも多数あるので、メルマガから生まれる効果を考えるとかなり低コストといえるでしょう。弊社の場合だと、メルマガを運営していた時期には、25,000名ほどの読者さんに対してメールを1通打ち、その1日でかなり大きな売上が上がることもありましたが、その時に使っていた配信システムは月額1万円弱のものだったので、かなりの粗利益だといえます。

メルマガを、ただの広告ツールのように使ってしまうのか、きちんとメッセージや読み物コンテンツとしての価値を付加するかによって違いますが、コンテンツとして価値のあるメルマガ配信であれば、読者さんからの共感や信頼感を獲得できます。

私の場合、メルマガを毎日書いていた頃は、1通のメルマガを書くのに30分ほどの時間があれば十分でした。ですので、ある程度、自分または自社の配信の「型」ができてしまえば、運用にかかる時間的なコストも少なくて済むはずです。

一方で、メルマガの性質上、どうしても読者さんを獲得するための活動や準備が必要だったり、せっかく配信したつもりでも実は迷惑メールフォルダに入ってしまったりというデメリットがあります。

メルマガ読者を集める仕組み

基本的な、メルマガ読者を集める仕組みとしては上の図のような流れです。

まず、読者登録をしてもらうための訴求をするLP(ランディングページと呼ばれるwebサイト)を用意します。よく用いられるのは、

  • 登録特典があるので登録してください

  • クーポンがあるので登録してください

  • 解説を定期的に送りますので登録してください

など、何か「読者登録をすることでメリットがあるので」という訴求をLPで行うことが多いです。LPそのものはペライチさんでも作れますね。

LPを用意した場合は、ブログやSNSやインターネット広告などを使って、LPにアクセスを集めます。最近では、そのLPのURLをQRにして、名刺やチラシや店内POPなどでお知らせする方法もあります。あとは、書籍や電子書籍の巻末で紹介する方法もよく見かけます。

いずれにしても、このように読者登録のための準備をしたりする必要がありますので、その手間はデメリットといえるかもしれません。

メルマガを送る方法やシステムは?

メルマガを配信する方法

メルマガとは、最初に説明したように、読者登録をした人に対する一斉配信のことです。なので、上の図の3に書いたように、読者の数が数名のうちであれば通常のメール機能のBCC送信を使えば、メルマガ配信と同じことができます。ただこれは、あくまで読者が数名レベルの時の話。10名、30名、50名と読者が増えてきたときには、BCC送信で準備をすると、ミスも発生しやすく余計なリスクを抱えることになります。

ですので、通常は、上記の1か2のようなシステムを使います。メルマガ配信システムは、メルマガ運用に特化したシステムで、予約配信やステップメール送信ができるものが便利です。ステップメールというのは、読者登録をした日から起算して、「1日目はこのメッセージが配信される」「2日目にはこのメッセージが配信される」というように、あらかじめ設置した順番通りにメールが自動送信される仕組みのことです。なので、ステップメールを使えば、ステップメールを準備してある期間については、いつ登録した読者さんに対しても同じ順番でメールを自動送信できるので、すごく便利です。

一方、最近ではマーケティング運用の一部を自動化するためのMAツール(マーケティングオートメーション)が注目されています。各ツールによって機能の違いはありますが、webサイトや予約フォームと連動させたり、顧客分析や顧客セグメント管理ができたり、かなり便利なツールなんですね。そして、このMAツールにはメルマガ機能が付いているものがあります(付いているものが多いです)。

大手企業やIT系の企業ですと、システム自体を自作することもあるのでしょうが、小規模な事業ですと上記のようなシステムを契約して使うのが一般的です。メルマガ配信システムは数千円から使えるものも多いので、検討してみると良いですね。

注意点!絶対に知っておいて!

メルマガを運用する上で、知っておかなければいけない法律があります。それが「特定電子メール法」「個人情報保護法」です。また、商品を販売する場合には「特定商取引法」も確認しましょう。

たとえば、特定電子メール法では、

  • 同意を得ていない人への配信はしてはいけない

  • 配信を解除できる方法やURLの記載をすること

  • 送信者情報を記載するか、記載されたページのURLを記載すること

などの趣旨の決まりが他にもたくさんあります。上記についても、あくまで私の言葉でかんたんに説明したものですので、必ずご自身でご確認ください。

メルマガの基本的な運営方法

メルマガ運営の5ステップ

基本的なメルマガ運営のステップとしては、

  1. その配信の目的や主題を確認する

  2. 原稿を作成し、誤記などをチェックする

  3. 件名を考えて、配信システム上で予約設定をする

  4. 事前にテスト配信で確認をする

  5. 配信結果を分析し、課題を見つける

これを丁寧に繰り返すことが大切です。先述の通り、弊社はメルマガでそれなりに大きな結果を出せましたが、それは上の5つのステップを毎回しっかりやっていたからです。

ステップ1では、原稿をいきなり書き始めないで、まずはその配信を行う目的(売りたい商品があるとか、伝えたいメッセージがあるなど)を確認します。

その上でステップ2。原稿を書くのですが、ここで油断せずに、一度見直しできちんと読んでみてください。実のところ、私も最初は見直しをしていないために「誤字脱字が多い」「リンク先のページが違うんだけど?」というご指摘をいただいたことがありました。

ステップ3は件名です。メールには件名がありますよね。メルマガも同じです。メールの場合は受信ボックスに入りますから、あまり長い件名は途切れてしまいます。おおよそ全角20文字以内だと、スマホで見たときでも表示されやすいです。

ステップ4。テスト配信。メルマガ配信システムによっては、事前にテスト配信ができます。PC、スマホ、それぞれで見て確認してください。この時の視点はあくまで「読者さんが見て、読みやすいか」です。どうしても文章を書いた本人としては、内容もわかっているし、レイアウトのこだわりもあるので作り手視点になりがちです。ですが、ここで大切なのは「たとえ、今日はじめて自分のメルマガを読む人でも読みやすいかどうか」という視点です。この気持ちを持って確認することが、丁寧で評価されるメルマガ運営につながります。

ステップ5は分析です。こちらも使っているシステムによって取得できるデータには違いがあるでしょう。文中のURLのクリック数などを測定できるシステムもあれば、そうした数値は外部ツールで調べる必要があるツールもあります。数値だけではなく、メルマガの感想を送ってもらえるフォームなどを用意しておくのも良いでしょう。このように、取得できる情報は取得して、

  • 今回の配信の目的は達成できたのか

  • なぜ、その結果になったのか

  • 次回は何を意識するべきか

ということを必ず考えてください。

この作業を甘く見る人がいますが、配信だけをして何も振り返らなければ、メルマガは上達しません。そして、改善されないメルマガは読者さんもすぐに飽きてしまいます。

ですから、しっかりと分析をしてくださいね。

ステップ配信の作り方

ここまでに説明したように、ステップ配信とは、、、

登録してから1日後にはこのメール
2日後には、このメール
3日後には、このメール

といった具合に、あらかじめセットしておいたメールが、あらかじめセットしておいた順番で自動的に送られるメルマガ配信の仕組みの一つです。

上手に使うと便利でして、たとえば、

ステップ配信の例

こんな感じで五通のステップメールを組んでおき、その中で商品やサービスに対する特別なご案内ができるようにしておけば、ここまでの流れを自動的に行うことができますよね。

ちなみに上の図に書いてあるのは、

一通目:登録特典や追加プレゼントを提供する
二通目:前日とは違う追加特典と、特別案内のお知らせ
三通目:特別案内の終了のタイミングをアナウンス
四通目:お客様の声などを紹介する
五通目:最終日のお知らせ

という流れです。
これはあくまで例ですが、こんな感じでステップメールを組んでおくと便利です。

あとは、もう少し長いステップメールを組むこともできます。

1ヶ月以上のステップメールの例

例えば上の例では、

1週間目:特典や追加プレゼントを日々送る
2週間目:追加特典を渡しつつ、特別案内開始
3週間目:サービス説明を少しずつ進める
4週間目:お客様の声を、毎日1件ずつ取り上げる
5週間目:サービスに込めた想いを伝えつつ、終了間近のアナウンス

という流れを組んであります。もちろんこれも一例なので、「こんな感じでストーリー仕立てで配信が組んであると、お客様との関係性が構築できそうだな」ということを実感していただければOKです。

ステップメールの良いところは、そのような流れを「自動的に」できるようになることです。なので、一度ステップメールを組んでしまえば、あとは結果を見ながら微調整していけば良いだけです。

また、ステップメールの中から動画を見せていく方法もありますね。

動画に誘導するステップメールの例

こちらは、オンライン講座とか個別セッションなどのサービス系の販売でよく使われるパターンです。士業でも使えます。

上の例では、動画を5つ見せることになっていますが、動画の数は3でも5でも良いですし、一つで訴求できる場合はそれでも良いです。

ちなみに上の図に書いた動画の流れは、

第一話:自己紹介と、問題解決の最大のポイント
第二話:3つのコツを紹介
第三話:失敗するパターンと、それを回避するサービス
第四話:お客様の声やこれまでの実績。ご案内。
第五話:最後の一押し。

こんな感じで、この流れは動画を見せていくステップメールでは、よく使われている構成です。

動画に誘導するステップメールでは、

  • 動画は全部で何本必要なのか

  • 一つの動画につき、何通くらいのメールで案内するのか

という全体設計から考えると良いです。そのあと、動画を作ってからメールの文面を作った方がやりやすいですよ!

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今後も、皆さんのご質問内容にできるだけ合わせて解説を作っていきます。
主に取り扱えるテーマとしては、①目標達成のための考え方やマインドセット、②マーケティングに関する知識、③小規模事業の経営戦略、、などです。

たとえば、経営者ではなくても、
たとえば、今は目標や夢が持てない状態でも、

私のちょっとした記事がきっかけになって、一歩踏み出す勇気を持っていただければ良いなと思っています。現状がどうであれ、将来のために何かを変えたい人のために書いていきます。

メンバーシップを、月額1,000円でやっています。初月無料です。今はマーケティングマスターコースというプランですが、目標達成マインドコースも月額500円でやろうかなと構想しています。

それもあって、どんな記事が読めるのか知ってほしいので、しばらく無料でも記事を公開していきます。ぜひフォローしていただき、次号もお読みいただければと思います。

株式会社フレンドマーク
五十嵐

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