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専門医取得サポートは医局任せで大丈夫?

後期研修医のみなさん、これを読んでいるあなたは、専門医取得のため日々研鑽していることかと思います。
専門医取得のための症例集めやレポート作成は順調に進んでいますでしょうか?
医局は十分にサポートしてくれていますか?

医局による資格取得に対するサポート体制は医局によって様々です。
手厚いサポートをしてくれる医局もあれば、全くサポートが得られない医局もあります。
(あくまで資格取得についての話です。研究やそのほか教育体制等については別の問題なので資格取得サポートがない医局でも素晴らしい医局はたくさんあります。)

私が所属していた医局では非常に手厚いサポートがあり、私が入局した当時は精神保健指定医の合格率は100%でした。指定医、専門医の症例集めも入局時から、誰にどの症例を当てるか?、誰がどの症例を持っているか?などを上司も把握し、症例がない人に優先的に症例を当てるなどの処置がとられていました。
また、レポートも最低3人の上級医が指導する体制がとられており、それ以外の先生にもお願いすれば、みなさん快くみていただける状態でした。

医局は医局員の教育をする役割もありますので医局がサポートするのは普通だと思っていましたし、自分が上級医になってからは部下の資格取得のサポートをするのも当然と思っていましたが、医局を出て他の医局の先生と話すとそんなに手厚いの!?と驚かれることが多く、自分が特殊な環境にいたことがわかりました。
医局によっては全くと言っていいほどサポートが得られないところもあり、他大学の先生も含め、多くの方のレポートを見せていただくこともありますが、”えっ、これで指導受けたあとなの!?、この状態で出すつもりだったの!?”というにわかに信じがたいレベルの指導後のレポートをみることもありました。

確かに医局によっては医師がたくさん所属しているため、資格取得者が増えなくても業務に影響がなかったり、そもそも上級医にしても資格指導をしたところで自分に利益があるものではないため、適当になってしまうのは仕方ないことかもしれません。
しかし、資格取得は資格を取得することが目的というより、その診療科の専門的な知識や経験を資格取得を契機として再確認し、専門家としてのスタートラインに立つための機会だと思っているので、適切な指導を受けて理解を深めることは非常に重要と考えます。

筆者は精神科についてのみですが、資格取得の指導は現在に至るまで続けています。
これは資格取得を通して、適切に知識を伝達することで精神科医全体のレベル向上につながると考えているからです。指導には時間も手間もかかりますし、かけた時間に見合った報酬が得られるわけではありませんが、医局の後輩はもちろん、他大学の先生についても、相談があった場合には対応するようにしております。

みなさんも自分の医局のサポート体制を確認していただき、もし、サポートが不十分と感じるようであれば、外部にサポートを求めるのも手です。医局の指導はいまいちでも個人的にはとても優れた指導をしてくれる先生も存在するため、指導してくれそうな人を見つけておくのも一つの手です。

精神科については指定医、専門医ともに筆者の方でも資格取得サポートが可能です。
症例相談、レポートの書き方相談、レポートの添削、面接対策など対応しておりますので、Freudeまでご相談いただけると幸いです。