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災害対策の総合商社

お久しぶりです。
読み終わった本は清瀬一郎氏の「秘録東京裁判」です。
この本は、東京裁判において東條英機氏の弁護士を担当した清瀬氏が、当時の記録と回想を元に執筆したものです。
また、「旧軍賛美か?」とか言われそうですが、是非とも読んでもらいたい資料です。
本当に日本が一方的に悪かったのか?そうではないのではないか?と論理的に思えるであろう良書です。
左翼に焚書されなければ良いですが…

次に読んだ本は細谷功氏の「仕事に生かす地頭力」です。
とても読みやすい形で問題解決の基本的な方法が学べるという点ではとても良い書物だと思います。
基本的には対象は幹部候補の若手向けですが、中堅でも(私含めて)全部できている訳ではないでしょうから、一読の価値はあると思います。

その次に読んだ本は内田樹氏の「先生はえらい」です。
この本は、この作者の他の本と比べるとイマイチでしたが、新たな視点は得ることができました。
内容を要約すると「コミュニケーションは誤解(と不明)があるからこそ継続されるし、したくなる」「学びとは主体的なものであり、他者から与えられるものでは無い」「先生なんてよく分からないオッサンでいい(オバサンでもいいのだろうが)」と言った感じです、少しネタバレ的ですが。
個人的に好きなネット小説に「師匠シリーズ」というものがあって、そこに出てくる師匠(とその師匠)なんか、まんまこの本に書かれていることを体現している様に思います。
何も教えてくれずに弟子を心霊スポットに引き摺り回し、でもその先々で「深淵の片鱗」とも言える様なものを弟子は感じ取ることになる、という話が多々あります。(短編集的なシリーズになってます。)

さて、全然最近書いていないせいで、書籍紹介の様な様相を醸し出していますね。
題名を見ても分かる通り、今回のテーマも読んだ本とは関係がありません。
この記事は、本当は前回の記事と合わせて書こうと思っていた話なのですが、前回の記事がワントピックで思った以上の分量になってしまったので、諦めて切り離したというものです。
ということで、今回もオールインクルーシブなビジネスの提案となります。

ちなみにこれも他人が元ネタのアイデアです。
職場の後輩だったのですが、辞めて起業するとのことで私も人を紹介したり色々協力してたつもりでした。
しかし、結構前に連絡が取れなくなっています。
ということで、彼の元アイデアを摘みつつ、私のアイデアで全般補強した感じで書いていきたいと思います。

問題認識としては、我が国は災害大国であるということが根本にあります。
しかしながら、喉元過ぎれば熱さを忘れるとも言う様に、常に災害の準備と心構えを!だなんて人はまずいません。
そうした普通の人向けに、災害対策を丸投げできるビジネスを考えてみました。

まず、ビジネスとするならば、安定した収益源が必要です。
サブスクリプションもひとつの安定した収益形態ですが、それは後ほど述べることとします。
やはり、収益化の基本は物販になるものと思います。
とすると、防災のために何を売るか?ですね。
特に、定期的に購入されるものだとなお良しですね。
そう、非常食の物販をメインに据えるのが良いと思っています。
非常食は常に備蓄が必要な一方で、何事もなければ消費期限を切らして廃棄、という場合が多いでしょう。
それはそれで何事もなく良いことなのですが、最悪のパターンは、折角買った非常食がいざ災害が起こって食べようとした時に消費期限切れ、というものです。
まぁ、非常事態なので消費期限切れてようが渋々食べるのでしょうが、災害の真っ只中で万が一にも体調を崩すリスクを増加させるのは、良い状態とは言えません。
ですので、非常食の物販と併せて、非常食の消費期限管理サービスを行います。
消費期限が近くなると、顧客にアラートでお知らせする、入れ替え分の非常食の購入を提案する、何なら自動購入からの配送までをパッケージにするのも良いと思います。
また、非常食とは言え、フードロスはなるべく少なくしたいところです。
あくまで付加的なものですが、消費期限が近い非常食のアレンジレシピの提供サービスなんかも面白いかもしれませんね。
最近では味は向上して来ているとは言え、一般的に非常食は普段から食べるものとしてはやや物足りないものが多いのですから。

上記がメインビジネスですが、総合商社と言うからには他の商品も扱いましょう。
世の中には防災グッズというものは無数にあります。
それらの防災グッズの小売業をするのです。
当然、昨今は製造業者から直接購入する方が安価になるかもしれません。
しかし、一般人が自分に必要なものを探し出せるかと言うと、それは中々難しいものがあります。
イメージとしては、防災グッズのAmazonの様な形で、防災を切り口に自分に必要なものを探し出せるネット通販をするビジネスですね。
広く商品を取り揃えて安定顧客がつけば、製造業者から割引料金でまとめて卸してもらえる様になるかもしれません。
スケールメリットがあるならば安売りする価値がありますからね。
勿論、利益的にも社会貢献的にも。

次はありきたりですが、災害お知らせアプリとの連携です。
私が入れているのはPREPというアプリですが、他のものでも構いません。
地震や風水害、その他の災害を教えてくれるアプリと連携します。
個人的に今入れているアプリの不満を言うと、震源地の震度が3程度、現在地の震度が1程度からビービー警報を鳴らすことです。
一般的に日本人は震度1を感じられないと言われていますから、そんな地震で大騒ぎする設定はそもそもどうかと思います。
提案としては、現在地の震度が3以上が見積もられるならばアラート、また、震源地の震度が6弱を超えるならばアラートという設定に変更するべきではないでしょうか?
降雨や雷の予測お知らせにはそこそこ満足していますが、停電のお知らせは地域が見れない不具合をどうにかして欲しいです。
現在地と自宅の双方のお知らせを送ってくれるのは良い点です。
機能追加すべきなのは火災等でしょうか?

次はアプリの拡張機能です。
警報アプリだけでもそれなりに役に立つのですが、「警報だけ出されても…」と言うのが人の性です。
そもそも、普通の人はそんなしょっちゅう避難訓練とかしている訳ではない一般人ですので、突発的な災害時には必ずパニックを起こします。
その為、災害発生時に自動で起動して、やるべきことを音声と表示で指示してくれる機能を具備するべきです。
また、避難所までの避難経路を誘導してくれたり、避難所の空き状況を確認できたりすると、自治体は効率的に被災者を避難所に収容できます。
状況によっては使用困難な避難所も出てくるでしょうから、間違ってそういうところに行ってしまうことも防げます。
家族の位置情報と安否の確認が出来るサービスも付けると良いですね。
本当に避難できないで救助を求める時にも、警察消防等の救助する人達に位置情報を知らせるとともに、近くに救助が来た時には音声で自己位置を知らせる機能も付けてあると安心です。

とはいえ、自分で非常食や防災グッズを買い揃えたり、アプリを入れて設定したりというのは中々大変です。
避難グッズは必要なものを揃える一方で、持ち運べる程度の重量にすることも重要です。
当然、そこには個人差もあれば、住んでいる所によっても用意すべきものは変わります。
とすると、防災に関する総合コンサルティングサービスを導入するのが良いのではないでしょうか?
家族の状況、住居の状況等をコンサルタントがよく聴取し、その人に最適な防災を提案するのです。
訪問対面方式もまだ需要があるでしょうし、何よりもコンサルタントが実地で現状を確認できるので、より多くのアドバイスをすることができるでしょう。
プライバシーや手間、価格の問題もありますので、テレビ電話による方式や、それこそチャット形式のサービスもあると良いでしょう。

次は住宅評価サービスです。
住宅の所在する地域、地形を調査して、災害リスクの洗い出しと、その災害が起こった際の対策を提案します。
勿論、賃貸住宅とかでは必ず説明されるのですが、実際問題そんなに真剣に聞いている人は少ないでしょう。
持ち家だと、相続なら全く分かりませんし、分譲でもそのうちすっかり忘れるでしょう。
それをコンサルティングと併せてしっかりと認識することが必要です。
また、住宅の耐震補強の状況、火災対策の状況等も併せて確認します。
なんなら、家の中の間取りや家具の配置が災害のリスク要因にならないかも確認するようにすると良いでしょう。

上記だけだと安心を得られる程度のものになりますが、実利が得られるサービスの組み合わせがあります。
災害保険との連携です。
昨今の保険業界の流行は、顧客が保険金を受け取らないで済む健全な状態になるように仕向けて、保険料の支払いを抑えることです。
保険を受け取れる事由があるにも関わらず保険料の支払いを拒んだり渋ったりすれば、それは勿論信用問題です。
しかし、保険を使う様な危機を避けて、幸せに過ごしてもらえれば、顧客も幸せ、保険会社も幸せな訳です。
当然、保険会社は自転車操業している訳ではなく、保険料を元手に投資をして稼いでいる訳ですが、それでも顧客への支払いは少ない方が利益は出るのです。
ということで、顧客の住環境や防災の準備状況を保険評価に活用するのです。
災害リスクが高ければ保険料は高額に、逆にリスクが低かったり対策が十分にされているならば保険料を割り引くことにすれば、顧客の利益にもなります。

次は、不動産業との連携です。
災害対策を付加価値とする住宅の販売や賃貸を行うことです。
そもそも災害に強い住宅、シェルターや防災倉庫を完備していたり、避難がしやすいなど、評価基準を作成して定量的に評価します。
このポイントが高いほど高価値の不動産となり、逆に低ければリスク物件として値引きするのです。
勿論、売る側貸す側からしたら少しでも高く売りたい貸したい訳ですので、災害対策によってしっかりとポイントを上積みできるようにします。

さて、我が国は災害大国と言われています。
とはいえ、人の性として喉元過ぎれば熱さは忘れますし、災害なんてものは忘れた頃にやってくるのが相場です。
なので、災害対策をトータルマネジメントして、普段は意識していなくても、キチンと準備と対策をできるようにするサービスにはきっと需要があるのではないでしょうか?

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