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BtoBマーケのプロとマーケティング・営業プロセスの改革を実行し、解約率の低下で1億円規模の成果を上げた! :株式会社うるる

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フリーランスとフリーランスを活用する企業のさらなる成長や活躍を目指し、今年も開催される「フリーランスパートナーシップアワード2020」。活用企業部門1次審査を通過したファイナリストをご紹介してまいります。

本記事は、マーケティングオートメーションツール「マルケト」のカスタマーサクセス立ち上げ経験のあるBtoBマーケのプロとマーケティング・営業プロセス全体の改革を行い、数千万円から1億円規模の価値がある成果を実現した事例を持つ、株式会社うるるの渡邉貴彦さんにお話を聞きました。

最後に、投票フォームもありますので、取り組みへの共感や参考になった場合は投票をお願いします。

■フリーランスパートナーシップアワードとは
プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会主催。エントリーは、「活用企業部門」と「エージェント/コーディネーター部門(個人)」に分かれています。10月12日(月)~10月30日(金)のWeb投票期間を経て、アワード受賞者が決まります。

活用企業部門:雇用形態や勤務場所にとらわれずに多様な人材をチームの一員として招き入れることで事業成長に導いた企業
エージェント/コーディネーター部門(個人):フリーランスのチカラが最大限に活かせる環境を見出しマッチングを支援した企業と、その担当者

顧客資産の活用やカスタマーサクセスを改善したかった

――まずは御社の事業内容を教えてください。

当社はアルバイトや派遣社員も含めて200名ほどの規模で事業を展開するIT企業で、2017年には東証マザーズ上場を果たしました。

事業内容は多岐にわたるのですが、大きく分けると以下の3セグメントになります。

・「シュフティ」という企業とクラウドワーカーのマッチング事業
・ビジネスの効率化・合理化を支援するBPO(企業活動における業務やビジネスプロセスの一部を専門業者に外部委託すること)事業
・クラウドワーカーを活用して事業を行うものを総称したCGS(Crowd Generated Serviceの頭文字をとった造語)事業

売上構成は6~7割がCGS事業で、3~4割がBPO事業です。クラウドワーカーのマッチング事業は、売上という点ではほぼない形で事業を運営しています。

――なぜフリーランス(業務委託人材)に参画してもらおうと考えたのですか?

私は会社の中で一番大きなCGS事業のNJSS(入札情報速報サービス)に携わっていて、もともとリードの獲得はかなり順調でした。ただ、獲得した数多くの無料トライアル会員から受注につながる確率があまり高くなく、顧客資産を有効活用したいという課題がありました。

オフラインやアウトバウンド施策の強化や、カスタマーサクセスに力を入れなかったことによる解約率の高さ、チームを最小限で回しているために顧客管理のルールが守れていないといった部分も課題でした。

こうした背景がある中、エッセンス株式会社さんと出会い、フリーランスのプロ人材をご紹介いただくことになりました。

顧客属性を精緻に分類・整理し、施策の優先順位を決定

――紹介されたのは、どういったプロフェッショナルだったのでしょうか?

当社はSaaSモデルのリードから契約継続までの全般的な課題を抱えていたので、幅広い対応ができる方として、「マルケト」のカスタマーサクセス部署の立ち上げ経験のあるBtoBマーケティングのプロ人材を紹介していただきました。

――普通に採用しようと思ったら滅多に出会えない逸材ですね!どんな風に人選したのですか?

まず面談を実施しました。当社が抱える現状の課題をヒアリングしたのち、対策の仮説についてディスカッションし、プロセスごとの顧客属性と有用な施策の分析を提案していただきました。

その提案内容が素晴らしかったのはもちろん、お人柄も優れていて、良い意味で「コンサル」らしくない姿勢も採用につながりました。

――スキルだけでなく人柄も重視して人材を選んだのですね。「コンサル」らしくないというのは、口先だけではなく一緒に手足も動かしてもらえるという意味でしょうか。具体的にはどんな業務を依頼されたのですか?

活動としては月4回(1回2時間程度)の会議出席や、各種調査分析、資料作成になります。その上で以下の業務を依頼しました。

(1)プロセスの整理
受注を獲得した後、既存のお客様にどう継続してもらうかという部分の課題解決に協力していただきました。カスタマーサクセスをほぼ実施してこなかったので、「いつ・何を・誰にするのか」といった基本的なプロセスの整理をしたということですね。

(2)顧客属性の分類
約3000社の既存顧客を、月額の契約単価ごとに「高い」「真ん中」「低い」と分類しました。その際、だいたいどの単価の顧客をどこに分類するかというご提案をいただきました。

(3)解約リスクの可視化
最後に、解約リスクを可視化するべく、サービスの使用度合いによる解約率の分析をお願いしました。こうした様々な階層を合算し、優先順位をつけて施策を決定することになりました。

売上高と解約率が劇的に改善

――顧客の属性や動きを精緻に分析し、エビデンスに基づいて優先順位を整理してもらえるのは、まさしく百戦錬磨のマーケティングのプロならではですね。具体的には、どのようなプロセスで仕事を進めてもらったのでしょうか?

まず、その方にファシリテーターをしていただき、カスタマーサクセスの担当者6名でステージごとの活動をポストイットで貼り出しながら整理。活動はなるべく自動化し、手間をかけないようオペレーションに落とし込んでいきました。

一般的なコンサルタントにありがちな、一方的に教えや提案を授けるスタイルではなく、チームのファシリテーターとして、担当者の脳内にあった「こんなことをやったほうがいいんじゃないか」というアイデアを引き出していただき、実際の施策に落とし込んでいくことができたのが良かったですね。

また、その方に入っていただいた当初から、顧客情報をSalesforceに入力して共有する方針は決まっていたのですが、導入当初で全体の8割はまだExcel管理という状態。マーケティングツールの知見を生かした効率的な活用方法も、1から教えていただきました。

――実際にどのような成果が上がりましたか?

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結論から言うと、とても良かったですね。約1年ほど活動をしていただいた結果、顧客単価の上昇により日割り売上高は年次ベースで4%上昇。これまで課題としてきた解約率も月次で平均0.5%低下しました。売り上げに直せば数千万円から1億円規模の価値がありますから、これはIRレポートにも記載するほどの劇的な成果でした。

現在は整理していただいたカスタマーサクセスの部分を時間をかけて繰り返し実行していくフェーズに入っていますが、プロ人材からは、リード部分の改善についても提案していただいている最中です。

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パートナーシップアワード最終審査実施中!
ぜひこちらからWEB投票をお願いいたします!

フリーランスパートナーシップアワード2020ファイナリストについての情報や紹介記事は下記をご覧ください。
https://blog.freelance-jp.org/20201012-10731/(10月12日記事公開予定)

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