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「趣味でやっていたことが…」本人のスキルと市場のニーズをマッチングしたアドバイスで、売れっ子動画編集者へ:株式会社ママントレ 須澤美佳さん

フリーランスとフリーランスを活用する企業のさらなる成長や活躍を目指し、今年も開催される「フリーランスパートナーシップアワード2020」。

今回は、長いブランクで自身を過小評価してしまいがちな女性の背中を押し、本人の関心事や経験と市場ニーズを結びつけ、無理なく能力発揮できる粒度に業務を因数分解することで、400名の主婦の再就労支援を行っている、株式会社ママントレ 須澤美佳さんをご紹介します。

最後に、投票フォームもありますので、取り組みへの共感や参考になった場合は投票をお願いします。

■フリーランスパートナーシップアワードとは
プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会主催。エントリーは、「活用企業部門」と「エージェント/コーディネーター部門(個人)」に分かれています。10月12日(月)~10月30日(金)のWeb投票期間を経て、アワード受賞者が決まります。

活用企業部門:雇用形態や勤務場所にとらわれずに多様な人材をチームの一員として招き入れることで事業成長に導いた企業
エージェント/コーディネーター部門(個人):フリーランスのチカラが最大限に活かせる環境を見出しマッチングを支援した企業と、その担当者

主婦が新たな一歩を踏み出すきっかけに。案件紹介や勉強会、キャリア相談会を実施

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――まずはママントレの事業内容を教えてください。

「主婦の働き方はもっといろいろあっていい」をコンセプトに、主婦の隙間時間と企業の「ちょっと手伝って欲しい」のニーズをマッチングするサービス「エリアマイスター」を運営しています。就業意欲の高い、主に大阪や神戸エリアの主婦メンバー約400名が登録しており、オフィスワーク系を中心に簡単な事務作業からWebなど専門的な分野までさまざまな案件でご利用いただいています。

――約400名も登録者がいるのですね。主婦の方はどんな課題感を持って御社のサービスを利用されているのでしょうか。

子育て期の主婦は、ハイキャリアでありながらもブランクが長いことで、働くにあたっての自己肯定感を失っている方がとても多い傾向にあります。

そういった方たちを中心に、新たな一歩踏み出すきっかけを与える目的で、毎月第二木曜日に無料でキャリア相談会を実施しています。

「雇用以外にもいろいろな働き方がある」ということをお伝えし、自分にあった働き方のアドバイスも行っているため、開催から4年の間に、実際に一歩踏み出して仕事を始める人が増えてきています。相談会に参加していただいてそのまま仕事につながるケースも多いです。

――キャリア相談は無料で4年間も開催されているのですね!

また、フリーランスだとなかなか周りに話を聞ける人がいない、子どもがいるとなかなか勉強会などに参加するのも難しいという声を受け、毎月スキルアップを目的とした勉強会も開催しています。子連れで気兼ねなく参加できるだけではなく「仲間に出会える」という点でも好評です。

運営している私たち自身が子どもがいる主婦で、「こんなのあったらいいのに」という思いをどんどん形にしているという感じです。

YouTubeチャンネルの動画編集を依頼し、引っ張りだこに

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――今まで須澤さんが手掛けたマッチングで印象的な事例はありますか?

昨年12月に相談会に参加されたDTPデザイナーさんの事例を紹介します。「動画編集が好きだけど、iMovieで作る動画はAdobe Premierのようなプロツールを使った本格的な編集ではなくあくまでiMovieを使った趣味レベルです……」と、最初にお会いした際は話されていました。

そこで、私はプロレベルまで求められない動画編集を極めていくことをおすすめしたのです。具体的には「今後、YouTubeでいろいろな企業が動画を作ろうと考えるはず。その際、プロ並みのクオリティまでは求めないけれど、素人っぽいのも嫌だ、という真ん中のニーズが掘り起こされる」とお伝えし、実際に弊社のYouTubeチャンネルの動画編集も依頼しました。

その後、編集した動画をきっかけに、動画制作依頼の案件が相次ぎ、顧客からの評判も上々。現在は引っ張りだこの状態に。
先日は動画を学びたいというメンバー向けに、勉強会の講師も務めていただきました。

――本人のスキルと市場のニーズがマッチングするポイントをアドバイスされたことが、その方の現在の活躍を後押ししていますね。

その方がすでに持っているスキルだけではなく、ウチに秘めたポテンシャルや市場の動向などを見極めてお仕事を紹介できることが、弊社の大きな強みであると考えています。

企業からは、お客様の声をインタビュー動画にしたい、講座等をオンライン動画にしたいというニーズが増えてきています。
積極的に発信していくために本数をできるだけ増やしたく、1本あたりの制作費や時間をあまりかけたくないという事情もあるようです。
お客様がスマホや一眼レフ等で撮影、編集部分のみ弊社で請け負うことで、「制作会社に依頼するよりも大幅に費用を抑えることもできる」と喜んでいただいています。

こうして予算やニーズに合わせて、最適なソリューションをご提供できるというのも弊社の強みです。

雇用しない自由な働き方や、外部人材の活用メリットを伝えていきたい

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――主婦の方々が御社のチームの一員として活躍してもらうためにした工夫はありますか?

はじめてフリーランスとして業務を行うメンバーに対しては、アドバイザーを付けて「いつでも質問できる」状況を作るようにしています。わからないことだらけの中で働く不安を解消すると同時に、アドバイザーが間に入ることで企業側も「相談できる人がいる」という安心感を得られているとのことです。

また、チーム制やジョブ・シェアリング(フルタイム勤務者1人の職務を2人以上で分担する働き方)で働くことで、お互い困ったときに補完し合えるというメリットもあります。

―― フリーランス・副業社員のマッチング領域で活動する上で、今後のビジョンを教えてください。

今、世の中では女性の活躍推進が叫ばれていますが、雇用の面においてはジェンダーバイアスがまだまだ強く、チャレンジを諦めてしまう女性が多く存在します。
また、一度キャリアを中断してしまうとなかなか戻れないというジレンマも。

そんな女性たちに対しても、企業に対しても、「雇用しない自由な働き方」「外部人材の活用メリット」を多く伝えることで、ライフスタイルが変わっても自分らしく働けるように、社会の流れをより良く変えていく一翼を担っていきたいですね。

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パートナーシップアワード最終審査実施中!
ぜひこちらからWEB投票をお願いいたします!

フリーランスパートナーシップアワード2020ファイナリストについての情報や紹介記事は下記をご覧ください。
https://blog.freelance-jp.org/20201012-10731/(10月12日記事公開予定)


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