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自分まかない#09 サラダチキンとめかぶ

フリーランスは、自分で働き方を決められる割に忙しない。目の前の仕事を言い訳に、ついついおろそかにしてしまうのが食事だ。けれども食べるは“生きる”の源。簡単でも自分でまかなうことは、己をいたわる行為でもある。フリパラ編集メンバーでライターのジャスミンと、5分でめぐる食の冒険。

夏真っ盛り。残暑お見舞い申し上げます。
に、しても、暑い。頭がボーっとして、つい仕事のペースもスローになってしまう。

風や陽の光に秋の気配を感じつつあるも、まだまだ少し動いただけで汗が噴き出す。火元に近づくのは、できるだけ避けたい。自分のご飯のためとなると、なお面倒くさい。”雨が降ったらおやすみ”のハメハメハ大王の子どもらと、肩を並べる怠けようだ。

と、いうことで、きょうのまかないは、いつも以上に手を抜く。
材料はサラダチキンと、めかぶと、チューブわさび。以上である。近所の西友には嬉しいことに、ミニサイズのサラダチキンが売っていた。めかぶは、たれが別添えのものを選ぶべし。

まずサラダチキンを、小さくむしる。で、ここにめかぶをポンと入れる。ボウルを用意したが、横着同盟の諸君なら小鉢に直接入れてしまうのもアリだ。後で“和える”作業があるので、繊細なつくりの器や大切にしているものは避けよう。

次にめかぶの入っていたパックを使って、たれでわさびをとく。パックに残ったぬめりもたれに合わせるつもりで、根気よくわさびをほぐす。

で、サラダチキンとめかぶの入ったボウルにたれをかけ、さくっと和えたらできあがり。上から白ごまをひねりながら散らすのもいいだろう。

ご飯と味噌汁を添えれば、とりあえず食事にはなる。少し夏バテが気になるので、主食は前に炊いて凍らせておいたそばの実にした。白飯よりもビタミンなどが豊富で、代謝を助けてくれるはずだ。汁物はお椀にゆでた水菜に白だしを入れて湯を注ぎ、かつお節を散らしたお吸い物であっさりと。

サラダチキンとめかぶは和えてみると、別々で食べるときとはまた違った印象になる。モサっとしがちなチキンはめかぶのぬめりで食べやすくなるし、めかぶもチキンによってボリュームが出る。そしてわさびのツンとした風味が、チキンとめかぶをうまく取り持ってくれる。

そばの実はご飯と比べたらボソボソしているが、お腹が重たくならないのがうれしい。仕事中の大敵、眠気にもどうにか打ち勝つことができそうだ。

和えものはうどんやそうめんと合わせてもいいし、薄切りにしたカンパーニュにクリームチーズと挟んでも、意外と合うかもしれない。

〈材料〉

――サラダチキンとめかぶの和えもの(1人前)
・サラダチキン:1パック(小さいもの。今回使用したのは56g)
・めかぶ:1パック(35gくらい。たれが別添えのものを選ぶ)
・チューブわさび:3cmくらい
・(あれば)白いりごま:ひとつまみ

〈ひとこと栄養メモ〉

わかめの根元にあたるめかぶは、独特のぬめりと食感がポイント。わかめは食物繊維が豊富なことで知られますが、ぬめりの成分であるフコイダンやアルギン酸は水溶性食物繊維。便を柔らかくしたり善玉菌のエサになったりするほか、食後血糖値の上昇を緩やかにするといわれています。(管理栄養士・たなべやすこ)

ジャスミン
フリーランスライター/ 『フリパラ』編集メンバー。
話し手・届け手・読み手の「健やかな生きざま」に、ほんの少しでもつながる期待を込め、オウンドメディアや個人出版、Web制作などに携わる。趣味はプチリッチフード探索。

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