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広報のプロ人材と組んで業界屈指のリブランディングに成功! 第三者的な視点から主力商品開発や組織づくりにも貢献。:株式会社榮太樓總本鋪

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フリーランスとフリーランスを活用する企業のさらなる成長や活躍を目指し、今年も開催される「フリーランスパートナーシップアワード2020」。活用企業部門1次審査を通過したファイナリストをご紹介してまいります。

本記事は、世界的PR会社出身の広報プロフェッショナルと組んで業界屈指のリブランディングに成功した、株式会社榮太樓總本鋪の細田将己さんにお話をお聞きしました。

最後に、投票フォームもありますので、取り組みへの共感や参考になった場合は投票をお願いします。

■フリーランスパートナーシップアワードとは
プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会主催。エントリーは、「活用企業部門」と「エージェント/コーディネーター部門(個人)」に分かれています。10月12日(月)~10月30日(金)のWeb投票期間を経て、アワード受賞者が決まります。
活用企業部門:雇用形態や勤務場所にとらわれずに多様な人材をチームの一員として招き入れることで事業成長に導いた企業
エージェント/コーディネーター部門(個人):フリーランスのチカラが最大限に活かせる環境を見出しマッチングを支援した企業と、その担当者

自社のセンスやリソースだけに頼らず、社外に活路を見つける

――御社といえば老舗の和菓子屋さんのイメージがありますが、まずは事業内容を教えてください。

日本橋に本店を構え、創業は文政元年(1818年)と200年以上続く菓子屋になります。現在はデパートや駅ビル、そしてコンビニやスーパーにも販路を広げているので、「榮太樓」のロゴを見たことがある方も増えたかもしれません。

――どういうタイミングでフリーランス(業務委託人材)が必要になったのでしょうか?

まずは外部環境の変化として、販路のメイン市場である百貨店業界がここ20年ずっと右肩下がりだったこと。そのため、新たな市場を求めて新商品の開発などを行っていますが、どうしても単一企業の中だけではマンネリ感が出てしまったり、そもそもマーケティングのセンスを持った人材がいなかったのです。

具体的には、自社商品の「あめやえいたろう」「にほんばしえいたろう」「からだにえいたろう」などを新たに手掛けるなど、物づくり、ブランドづくり、デザインなどはメーカーなので得意としていましたが、それを世の中にどのように発信していくかという課題がありました。

そんな背景があった中で、株式会社サーキュレーションさんと出会い、3名のプロをご提案いただきました。

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経験・スキルだけでなく、キャラクターもマッチ

――なぜその人材にしようと思ったのでしょうか?

会社の中で、以下の3分野に課題を抱えていました。

【1】ECの強化として、全社マーケティングの戦略立案。
【2】新商品開発に向けた技術開発・品質管理体制の強化
【3】200周年に向けたリブランディング

そこで、それぞれに強い外部プロフェッショナルの力を借りようと思いました。

――具体的にどういった流れで人選されたのでしょうか?

【3】の事例でお話ししますと、2018年で創業200周年を迎えるにあたりブランディングを強化しようと社内で話していましたが、自社人材だけではノウハウが足りず、進め方も全くわからず時だけが過ぎてしまっていました。

決まっていたのは、社内向けではなく、お客様に向けて情報を発信していきたいということだけ。そのためサーキュレーションさんのご紹介で何人かの方と面談をした上で、外資系PR会社出身でフリーランス広報として活躍していた瀧本裕子さんにお願いしました。

彼女は過去の経験やスキルはもちろんのこと、本人のご結婚式の際に榮太樓の飴をプチギフトに使った経緯があり、商品に対する思い入れが強く、またコンサルタントというより素直に意見を言ってくれる方でキャラクターも当社とマッチングしました。

――フリーランス人材でも御社のカルチャーにフィットする人間性も考慮されたのですね。それはとても重要な視点だと思います。具体的にはどんな業務を依頼されたのでしょうか?

まずはWebサイトを作り替えて、動画を撮影しました。和菓子屋なので、本来そういったIT分野に強い会社ではなく、業界的にも年齢層が高いお客様が多かったのですが、30代、40代のこれからのお客様にも見ていただけるようなビジュアルでコンテンツを作っていこうという意図がありました。

例えば、「3分間でわかる榮太樓の200年の歩み」や、「今まで見れなかった工場の製造の仕組み」などのアニメーションを作成する、などですね。結果、今では老舗の中では動画コンテンツが多い会社になり、新たな客層へリーチできるようになりました。

プロのアイデアから生まれた主力商品と発信拠点

――餅は餅屋と言いますが、自前では億劫になりがちなオンラインでの情報発信も、プロの手にかかると次々といろんなアイディアや手法が出てくるものですね。

情報発信だけではなく、商品開発にも貢献してもらいました。すでに認知度の高い商品でもあった榮太樓飴を、女性に向けて小さくリサイズしようと瀧本さんから提案があり、結果的に1日最大1500缶の売上を記録しました。約2年前のことですが、今ではこちらのサイズが主力商品になっています。

――そんな短い期間で成果を出されているのですね。そういった提案は、どのようなプロセスで行われたのですか?

契約期間中は経営会議に出席してもらっていたので、その場で提案してもらいました。

――かなり経営の中枢まで受け入れていらっしゃったのですね。実はそこはとても重要なポイントで、フリーランスを外注扱いするのではなく、経営課題やゴールなど社内の状況を積極的に情報開示することで、より当事者意識に基づく提案を受けることができます。

確かにそうですね。実は、当初お願いしていた業務範囲にはなかったのですが、仕事を進めてもらう中で、瀧本さんの方から「社是を見直しましょう」という提案もあり、社員100人くらいをインタビューしていただきました。みんなにとって榮太樓とは何なのか、方向性をすり合わせていく作業でしたが、結果一人ひとりバラバラだった想いが1つにまとまりました。

また、先日、本店がリニューアルオープンしたのですが、それも瀧本さんの意見からです。彼女は、デザインができる方ではないですし、店舗開発ができるわけでもない。しかし、「日本橋のすぐ近くにビルがあって、発信の拠点にしていかないのはもったいない。もっとアピールできるような場に変えていきましょう」と、第三者的に思い切った意見を出していただいて、採用に到りました。

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――社員一人ひとりの行動がブランドに直結するため、ビジョンや行動指針が大切だというのは広報のプロならではの気付きですね。旗艦店開発も、第三者だからこそ、新しい風を吹かせることができた事例かもしれません。

そうですね、社内にもそういった意見はあったのですが、榮太樓=日本橋であると、瀧本さんから非常に熱心に提案していただき、真摯に取り組んでいただいた結果だったと思います。

現在は業務契約自体は終了しているんですが、先日のオープン時にも来ていただいたり、時々情報交換したりと良い関係が続いていて、本当に感謝しています。

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パートナーシップアワード最終審査実施中!ぜひこちらからWEB投票をお願いいたします!

フリーランスパートナーシップアワード2020ファイナリストについての情報や紹介記事は下記をご覧ください。
https://blog.freelance-jp.org/20201012-10731/(10月12日記事公開予定)



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